安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ホシガラス山岳会著「あたらしい登山案内」(バイ インターナショナル)

2016-11-22 20:30:27 | 読書

長野市にある小さな書店「ch.books」で本棚を眺めていたら「あたらしい登山案内」という気になるタイトルの本があったので、購入しました。著者の「ホシガラス山岳会」とは、「本を作る」という仕事を通して知り合った8人の女性からなる山の会で、それぞれが分担して執筆しています。

   

通常の山のルート案内などでは、山の難易度や北アルプスといった地域・場所で分けていくところ、8人がそれぞれの山へ行くスタイルを反映させた視点からの記述となっています。副題に「趣味と気分で選べる山ガイド」とありますが、目次がそれを表していいるので、掲げます。

A  森美穂子の「尾根の山」
B  小林百合子の「山小屋の山」
C  金子奈津子の「岩の山」
D  野川かさねの「花の山」
E 山戸ユカの「食べる山」
F 高橋 紡の「街の中の山」
G しみずまゆこの「異国の山」
ホシガラス相談室
山でよく使われている言葉だけど
今さら聞けない・・・。だから、こっそり教えます事典

登山経験の浅い女性向けの内容といっていいのですが、僕のような高年初心登山者にとっても参考になることが多々ありました。例えば、著者の一人一人の服装や持ち物が写真入りで掲載されていて、どの山へはこんな持ち物でいったということが具体的にわかります。さらに、山小屋宿泊の際の持ち物が細かに掲載されていて、これは特に女性に喜ばれるのではないでしょうか。

   

「花の山」の章のページです。『尾瀬ヶ原を歩くための持ちもの』

お薦めのルートや山小屋も上記のような視点から選択され、紹介されています。また、そのルート上には、山小屋(あるいはテント)での宿泊をほぼすべて入れていることに驚きました。東京在住なので、必然的にそうなる面はありますが、やはり一番は一日に歩く時間、体力を考えてのことだと思います。

僕は、今のところ日帰り登山だけですが、年齢のせいもあり、山道を6時間程度歩くと足が痛くなったり、こむら返りが起こることがあります。そこで、休憩を多めにとるといった対策の他に、山小屋での宿泊を利用するのも選択肢だと考え始めたので、この本は参考になります。ただ、相部屋が全く苦手なので、シーズンオフに使うとか、個室利用も検討しようと考えています。

   

「花の山」の章のページです。『白山(石川県)のルート案内』

面白い内容の本なのですが、リクエトしたいのは、活字をもう少し大きめにしてほしいということです。多分、女性、男性問わず、僕のような年齢の読者も存在するのではないでしょうか。