安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ヘンリック・グンデ COMES LOVE

2016-11-16 20:04:43 | ピアノ・トリオ

先日、北陸新幹線に乗ったら、各座席に配布されている車内誌が面白そうだったので読んでみました。2冊あり、JR東日本のものは、戦国大名の真田信之の特集で、群馬県や長野県の史跡などが紹介され、JR西日本のものは、北陸地方の冬の食べ物が掲載されています。西日本の表紙に使われた「ぶりしゃぶ」の写真が頗る美味しそうで、インパクトがあり、「ぶりしゃぶ」が食べたくなりました。インパクトがあるジャケット。

HENRIK GUNDE (ヘンリック・グンデ)
COMES LOVE (Marshmallow 2008年録音)

   

先日、横浜のジャズ喫茶マシュマロに寄った際に購入したCDです。ヘンリック・グンデは、身長190cmで、かなり迫力のある体型と顔のようですが、明るくて楽しい人だと、マスターの上不さん(当レーベルのオーナーで、このアルバムもプロデュースしています。)から伺いました。棚に飾ってあったCDを手に取ってみたのですが、ベース、ドラムスがしっかりとしたメンバーなのに加え、選曲も興味が湧くものでした。

メンバーは、ヘンリック・グンデ(p)、イェスパー・ボディルセン(b)、モーテン・ルンド(ds)。3人ともデンマークの方で、コペンハーゲンで録音が行われています。グンデは、デンマークの人気ピアニストで、歌手のカトリーヌ・マッセンの伴奏も手掛けています。ボディルセン(b)とルンド(b)もステファノ・ボラーニ(p)とCDを録音するなど、ヨーロッパばかりでなく、日本でも知られています。

曲は、グンデの好きなものが選ばれたようです。C.Vreeswijkという人の「Steam Boat Blues」、カール・ニールセンの「Tunge Morke Nattenskyer」(夜の重苦しい雲)、チャーリー・パーカー作「Cheryl」、あとはスタンダードで、「Comes Love」、「Perdido」、「It Entered My Mind」、「It Might As Well Be Spring」(春の如く)、「I'm Through With Love」、「I'll Wait For You」(シェルブールの雨傘)、「You Don't Know What Love is」(あなたは恋を知らない)の全10曲。ニールセンの曲を取り上げるところは、ヨーロッパのミュージシャンという感じがします。

よくスイングしたピアノトリオを楽しめる好盤です。グンデ(p)は、意外に繊細なところもあって、キース・ジャレットからの影響をうかがわせるところもでてきます。グンデのプレイが豪快でグルーヴィーな「Steam Boat Blues」や「Perdido」がまず聴きもの。これ以上ない遅いテンポでムードを醸し出す「I'm Through With Love」やスインガーで演奏される「You Don't Know What Love Is」など、フレッシュな編曲も行われています。ボディルセン(b)は、行き届いた伴奏を行うとともに「It Might As Well Be Spring」などでソロをとっています。

【新幹線車内配布のPR誌】

北陸新幹線は、東京長野間はJR東日本が、長野金沢間はJR西日本の運行になり、長野駅で乗務員が交代します。車内誌は両社のものが置かれています。

(JR東日本)

   

(JR西日本)