安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

チャーリー・マリアーノ CHARLIE MARIANO QUARTET

2013-09-25 21:50:09 | アルト・サックス

23日(月)の午後時間がとれたので、愛知県芸術劇場コンサートホールで開催された、広上淳一指揮京都市交響楽団の第4回名古屋公演を聴きに行きました。曲目は、デュカス「魔法使いの弟子」、ロドリーゴ「アランフェス協奏曲」、リムスキー=コルサコフ「スペイン奇想曲」、ラヴェル「ボレロ」でした。管楽器のソロも多く、楽団の力が試される曲ばかりですが、広上淳一のダイナミックな指揮と、京響の弦のアンサンブルのよさに、至福の時間を過ごしました。強力なアルト・サックスです。

CHARLIE MARIANO (チャーリー・マリアーノ)
CHARLIE MARIANO QUARTET (BETHLEHEM 1955年録音)

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チャーリー・マリアーノ(as)は、いろいろな音楽を手掛けた人ですが、西海岸で活躍していた頃に録音した諸作は、どれも輝いています。1980年代後半にスペインのフレッシュ・サウンド・レーベルが復刻したLPによって、ようやく僕はベツレヘムの諸作を聴くことができましたが、艶やかで豊かなサウンド、フレーズにおけるスリル、テンポのよさなど、今聴いても色褪せません。現在ではCDが容易に入手できます。

メンバーは、チャーリー・マリアーノ(as)、ジョン・ウィリアムス(p)、マックス・ベネット(b)、メル・ルイス(ds)。マリアーノは、録音当時スタン・ケントン楽団に所属していたせいか、同僚のマックス・ベネットとメル・ルイスを起用しています。ジョン・ウィリアムスは、地味ながらスインギーなプレイをしていて、少し印象を改めました。

曲は、スタンダードが、「Johnny One Note」、「The Very Thought of You」、「Smoke Gets In Your Eyes」(煙が目にしみる)、 「King For A Day」、「Darn That Dream」、「I Heard You Cried Last Night」、マリアーノの自作が「Floormat」と「Blues」で、全8曲。テンポの速いものと、遅いものがあり、ワンホーン編成だけに彼の名手ぶりをこれ一枚で堪能できます。

マリアーノ(as)の美しい音による熱いプレイに圧倒されます。「Johnny One Note」は、アップテンポで快適にスイングし、ベース、ドラムスも力強い。「The Very Thought of You」は、珍しくミディアムテンポで演奏されています。特筆すべきは、次に記したバラード2曲の素晴らしさです。「Smoke Gets In Your Eyes」では丁寧にプレイしていきますが、チャーリー・パーカーからの影響も感じさせます。「Darn That Dream」は、ソロのはじめこそ長めの音符を吹きますが、細かな音でフレーズを作り、情熱的に歌いあげます。

【京都市交響楽団名古屋演奏会】

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      Aichikengeijutugekijounaibu
       愛知県芸術劇場コンサートホール(ほぼ満席になりました)