この前の日曜日、安曇野インター近くの「アートカフェ 清雅」というお店を初めて訪れました。展覧会、クラシックやジャズのコンサートを催していることは知っていましたが、ようやく訪問できました。名前のとおり、絵や陶器の展示があり、また、グランドピアノが置いてありました。土蔵を改造したものと思われる内部は、天井が高く、小音量で流しているクラシック音楽もいいムードで、コーヒーも美味しく、贅沢な時間を過ごしました。カフェつながりで、クリスのアルバムを。
CHRIS CONNOR (クリス・コナー)
SINGS BALLADS OF THE SAD CAFE (ATLANTIC 1959年録音)
クリス・コナー(vo)が、失恋の歌(トーチ・ソング)を歌ったアルバムです。彼女は、多くの作品を残しており、アトランティック・レーベルでは、スモールコンボをバックに軽快にスイングした「Chris Craft」や「Chris in Person」あたりをよく聴きましたが、バラードを集めたこのような作品も手元に置いてあります。
編曲は、ラルフ・シャロンが担当をしていて、曲により、それぞれ必要なメンバーを集めたビッグ・バンドやストリングスにより伴奏が行われています。管楽器等のソロはありませんが、ボス抜きのカウント・ベイシー楽団やボビー・ジャスパー(fl)、ドナルド・バード(tp)が参加しています。3回に分けた録音といい、豪勢な作り方です。
曲は、ほとんどスタンダードです。「These Foolish Things」、「The End of A Love Affair」、「Glad to Be Unhappy」、「Good Morning Heartache」、「Something I Dreamed Last Night」、「Lilac Wine」、「One For My Baby」という有名な7曲に加え、ウィリアム・ロイ作詞作曲の「Bargain Day」とチャールズ・デフォレスト作詞作曲の「Ballad of The Sad Cafe」というあまり歌われない2曲が取り上げられています。
クリス・コナーの歌は、モダンで、孤独や寂しさといった感情がよく出ているように思えます。ベイシー・バンドによる伴奏の「Good Morning Heartache」や「One For My Baby」では、滑らかなフレージングで語りかけるように歌っていて、聴き惚れました。スローテンポでゆったりと歌う「These Foolish Things」もいいし、「Something I Dreamed Last Night」の、密やかな出だしにも、ぐっと惹きこまれます。ストリングスの編曲伴奏に一部うるさいところがあり、歌は左側のスピーカーからしか聴こえてこないという欠点がありますが、それらを補って余りあるクリスの歌唱です。
住所:長野県安曇野市豊科3550-1 安曇野インターの近くです。
電話:0263-72-3982 営業:10:00~17:00(月曜定休)
お店の情報:アートカフェ清雅ブログ 駐車場:15台