大鹿村(長野県下伊那郡)の南アルプス登山口に行ってきました。南アルプスの山々は奥が深く、登山はたいへんなので、今回は、車で駐車場まで行き、後は少し歩いて登山口までとしました。駐車場へ行く途中にある展望台からは赤石岳が眼前に広がり、大鹿村ならではの谷が重なって見える光景を望むことができ、満足して帰途につきました。渓谷に響きわたりそうなサウンドのアルバム。
KENNY COX (ケニー・コックス)
INTRODUCING KENNY COX AND THE CONTEMPORARY JAZZ QUINTET (BLUE NOTE 1968年録音)
ケニー・コックス(1940年~2008年)は、デトロイト出身のピアニストで、60年代後半に、同地で自分のクインテットを作り、ブルーノート・レーベルにより2枚のアルバムが録音されました。これはその一枚目です。コックスは、作風を変えていて、70年代にはロック、ラテンなどをとりいれ、自己のレーベルStrataから、「Clap! Clap! the Joyful Noise」を発表したり、以降も教職に就くなど活動を続けました。
メンバーは、ケニー・コックス(p)、チャールズ・ムーア(tP)、レオン・ヘンダーソン(TS)、ロン・ブルックス(b)、ダニー・スペンサー(DS)。ケニー・コックスにはハービー・ハンコック、チャールズ・ムーアにはマイルス・デイビス、そして、ダニー・スペンサーには、トニー・ウィリアムスの影響がみてとれます。レオン・ヘンダーソンは、ジョー・ヘンダーソンの弟ということもあってか、ジョー・ヘンダーソンを想いおこさせます。
曲は、メンバーのオリジナル主体で、ケニー・コックスの「Mystique」と「trance dance」、レオン・ヘンダーソンの「eclipse」と「diahnn」、チャールズ・ムーアの「Number four」、そしてdavid durrahという人が書いた「you」の全6曲。それぞれ彼らの音楽の傾向に相応しい曲です。
60年代後半のマイルス・デイビス・グループの音楽によく似ていますが、チャールズ・ムーア(tp)の生きの良さ、レオン・ヘンダーソン(ts)の新しさなどといった特徴もあります。「You」のテーマにおけるハーモニーは、まるでブルーノートの新主流派ですが、各人のソロも含め爽やかで美しい。「trance dance」では強力なダンスビートが叩かれていて、懐かしく感じました。「number four」におけるヘンダーソンのソロは浮遊感を漂わせていてかっこよく、この曲は聴きごたえがあります。クールで都会的なアルバムとして楽しめます。
【大鹿村から南アルプス遠望】
午後に行ったため、雲がかかっています。