Dropbox もUSBメモリーも、ウイルスの危険は変わらないと聞いたがそうだろうか。
システム上どこかで差はできるはずなので、ゆっくり考えてみることにしよう。
まず Dropbox を共有する加入者Aのパソコン1台が、ウイルスに感染してしまった場合、共有フォルーダ経由でBのほか全クライアントに蔓延するのかどうか。
1.加入者Aがウイルス感染に気づいていれば、そのパソコンからファイルを Dropbox 共有フォルダーにアップロードすることは悪意以外にはないから、これはゼロと見てよいだろう。
2.感染に気づかない場合、そのファイルを操作すれば、何か異常が出るはずである。
まったく自分で操作しないファイルを Dropbox にアップロードすることもゼロと考えてよいだろう。
3.つまり、感染したファイルを共有しなければ、共有フォルダーにウイルス侵入はないはずだから、アップロードをまったくでたらめに行わない限り、Dropbox に感染ファイルが送り込まれることはないとみてよいのではないか。
次に、感染したクライアントがいなくても、Dropboxサーバー自体が感染して広まることはないのかどうか。
4. Dropbox は個人のファイルしか同期しない仕組みになっているから、悪意のある人とフォルダーを共有しない限り、Dropbox のサーバを経由して蔓延することはありえない。
USBメモリーは、個人のパソコン以外に挿入することなく使われていれば問題はないが、便利さに油断はつきものだから、講習会やグループの研究会、同好会などで、データーのやりとりに「はい、これ使って」などと、なんの疑いもなく不用意に抜き差しすることは予想できる。
ちょうどそのときWebからウイルスが飛び込んできたり、挿し込んだものがどこか具合が悪いと思いながら使われているパソコンだったりすれば、そこでUSBメモリーにも感染するおそれは十分にある。
ウイルスはシステム上の弱点と気の緩みを狙って蔓延してくるものなので、Dropbox とUSBメモリーとでは、データ共有の場合のウイルス耐性にはだいぶ差があるように思うのだが、どうであろうか。