jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

CHILD'S DANCE / ART BLAKEY & THE JAZZ MESSENGERS

2017-09-24 | ジャズ・ds

(PRESTIGE  10047)

 

 

日経に「私の履歴書」という連載コーナーがある。

各分野で功成り名遂げた方々が登場するわけで、今回は音楽評論家・作詞家の湯川れい子さんの番。そろそろ中盤に差し掛かった所?でしょうか、若い時の自由奔放な生き方がなかなか面白く語られている。

音楽評論家になるキッカケがジャズ専門誌「スイング・ジャーナル(SJ)」に「ジャズ評論の疑問」(だったと思う)というテーマで読者欄への投稿と、そこから始まり、1961年に初来日したA・ブレーキーのインタヴュー(SJ誌の依頼)を務めたことからこの道を進むようになったそうです。

インタヴューの中でブレイキーはファンキー・ジャズについて、「あれはレコード会社が勝手に言っているだけで、オレは演りたいスタイルで演奏しているだけさ」と答えたそうです。

ジャズ・メンセンジャーズの絶頂期と言えば、この時期を含め3管編成になってからの数年間で、ハバード、ショーターが次々に退団してからは時代の変遷に飲み込まれた感がするけれど、「名門」には違いない。

 

因みに今日のタイトルは「休業宣言」。「語りたい音楽がない。世間の物差しとのずれ、大きく」と。60年代後半のベトナム戦争激化・反戦運動のうねり、特に日本では70年前後、「学生運動の過激化」による音楽環境の悪化、等々・・・・・・・ ジャズだけでなく広く音楽に携わった彼女の苦悩が・・・・・・・

確かに、この時代を体験した者には良く解りますね。

 

この作品は、丁度過渡期の1972年に録音され、嘗ては花形と言われたtpにW・ショーが座り、bにS・クラークが入っている所が聴きものですね。

全4曲とじっくりと時間を掛け、時代を反映した演奏が続き、中でもショーが良いプレイを聴かせ、特に`C.C.’でのソロは彼のベスト・パフォーマンスの一つと言えるでしょう。

 

ただ、惜しむらくは「音」がいまいち、ヴァン・ゲルダーが録音・カッティングまでしているのに、どうしたのだろう。

演奏スタイルだけでなく「音」も時代と共に変化するものだが、本作は「弘法にも筆の誤り」というところでしょうか。

 

なお、プロデュースはSAVOYでお馴染みのOzzie Cadenaが務めて、1曲だけ異なるメンバーの演奏を差し込んでいるのも、ちょっと欲張りしているような・・・・・・・

 

演奏レベルは良好なので、この2点が勿体無いなぁ~



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