新鹿山荘控帳

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「刑事マルティン・ベック ロセアンナ」

2021-11-18 18:02:48 | コロナ関連

本日冷たい曇り空の中所用でターミナルに出かけ、いつものように時間があって古本屋に寄ったところ、珍品があったので紹介します。

マイ・シューヴァル ペール・ヴァ―ル 共著の「ロセアンナ」です。1965年スエーデンで初版が出版された前述の共著の「刑事マルティン・ベック」シリーズの第一作です。

日本では角川書房で第3作から出版され、第4作の有名な「笑う警官」を多分1972年角川文庫で買い求めたと思います。

共著の二人は夫婦でありそれぞれ分担してミステリーを書いていたのです。さらに当時欧米の警察小説が主流の中、スエーデンの警察を舞台にマルティン・ベック警部が主人公の小説です。

初版では高見浩が翻訳していたそうで(当時の文庫本は行方不明です)、本日の単行本はスエーデン語の原著からの柳沢由美子の訳で平成26年の発行です。

「笑う警官」は道路から外れた場所に停車するバスの中は、瀕死の1名を除き全員が死亡していた。から始まり事件です。

スエーデン語になじみがなく登場人物の発音に戸惑い、英語名なら何となく意味から人物の区別がつけやすいのですが、人物表一覧を見ながら読んだ記憶があります。

スエーデンの警察機構をはじめスエーデンの国を知らない私は情景を想像するのに苦労しました。例えば車は右ハンドルなのかどうかとかとか、一つ一つが新鮮でした。

また40代の主人公の警部の人生が重なって書かれており、世界の警察小説に大きな影響を与えたそうです。ただ私も若く、大人の苦悩を読み込む小説としてシリーズを追いかけなかったのではと思います。今なら実感を持てるのでしょうが。本日買った「ロセアンナ」はこれです。前訳では「ロゼアンナ」ですが英訳からスエーデン語の原著の「ロセアンナ」としたそうです。

明日読みます。

 

コメント
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