五輪エンブレム中止、AFPやロイターなど外国通信社も速報 (時事通信の記事より)
上記事の通り、例の五輪エンブレム問題は白紙になるということで、ひとまず決着しました。
個人的には、パクリ以前にデザインがあんまりだと思っていたので、この決定は良かったです。
というか、それが元でアラ探しをされてるうちに、藪から蛇で次々とバレてしまったというところでしょう。
さて、今回の決定は、何と言ってもネット民の力によるところが大きいです。
佐野氏のトートバッグ問題が発覚した辺りから、ほとんど毎日のように盗用が発覚しました。
膨大なネット情報から、元ネタの画像が次々と掘り起こされていく様は、あらためて驚愕させられました。
きっと知的財産専門の検察チームが調査したとしてももっと時間を要するような成果を、一瞬で成し遂げたわけです。
事件の疑義から調査までネット民たちの手で行われたという意味で、今回の件はSTAP細胞捏造問題とよく似ています。
それに、今回の問題の本質は、限られた「専門家」先生たちの目が曇っていたことにあります。
もっと開かれた仕組みなら、少なくとも今回の問題は起こらなかったと思います。
こうした何十万、何百万という匿名の人々が情報を提供し合い共有した総体を「集合知」と言います。
当然、情報はガラクタも多いでしょうけど、相互批判を通してより情報として確かなものだけが残る仕組みです。
実際、この「集合知」は結構上手くいくそうです。
例えば、無作為に選んだ大勢の人に、一週間の天気を聞いてみることにします。
そうして、多数決で決定された天気予報は、なかなかの精度で当たるのだそうです。
ただし、この集合知が機能するにはひとつ条件があります。
そこに集まる人達が「独自に」情報を得て「独自に」考えて出した結論の集まりでないとダメなのだそうです。
つまり、誰か声の大きい人の意見に付和雷同でみんなが流されるようでは、集合知の力は発揮できないのです。
結局、一人ひとりが自分で考えられるようにならないと、うまくは機能しないのはネットもリアルも同じです。
むしろ、不特定多数の勢いがある分、間違った方向にもリアル以上にものすごい速さで突き進んでしまうでしょう。
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