Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

努力家な詐欺師たち

2016-03-18 21:22:31 | コラム

ショーンK、高校ではホラッチョ川上と呼ばれるホラ吹きだった(ビビットの記事より)

平日の朝から駅前のパチンコ店で行列を作っている人たちを見てこんなことを思わないでしょうか。
「その労力を他に使ったほうがもっと楽にお金を稼げるんじゃないだろうか」

『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』という映画にもなったフランク・アバグネイルという人物がいます。
天才的な詐欺師で、パイロット、医師、弁護士と様々な職業になりすまします。
そして、彼はどの仕事も顧客や同僚を騙せる程度にこなせたのが天才の由来です。

そこである疑問がわきます。
「この人はちゃんとやれば正式にその仕事につけたんじゃないだろうか?」
どれも難しい専門職ばかりですし、嘘を取り繕うために勉強は必要で、それだけでも十分大変です。
事実、彼は弁護士資格だけはわずかな勉強で正規に取得しているのです。

ですから、最初のボタンを掛け違ってしまっただけの気もします。
正式に自分の理想に近づく術を知らなかったとか、勝手に自分にその能力がないと思い込んでしまったとか…

上記事の方にもほんの少しだけそんなことを思います。
きっかけは嘘の経歴とはいえ、その知識や話術でテレビのコメンテーターは十分務まっていたわけですから。

しかし、ひと目でそれと分かる大胆な鼻の整形といい、かつての彼とはほとんど別人です。
よっぽど自分のことが嫌いじゃないとあそこまではできないと思います。
その裏には「ありのままの自分では誰も認めてくれなかった」という自己評価の低さを感じるのです。
その若い頃の挫折に真剣に向き合える環境があれば、それなりちゃんと成功していたのかもしれません。

コメント
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