<反トランプ氏>ジョージ・クルーニー「外国人嫌いのファシスト野郎」(日刊スポーツの記事より)
来日したマザーテレサが、あなたと一緒に世界中の人たちを助けたいと言われ、こう答えたそうです。
「あなたの周りにも困っている人はたくさんいます。その人達を人を助けてあげなさい」
海外青年協力隊など、海外の貧しい国々でボランティア活動をしている人たちがいます。
それ自体素晴らしいことで、ケチのつけようもありません。
でも、純粋に困っている人を助けたいなら、国内にもそういう人はたくさんいます。
ですから、海外に出るというのは、もう少し他の動機もあるはずです。
例えば、世界を見てみたい、仲間と協力し合えるのが楽しいなど…
それに、日本で慈善活動をすれば、事情がわかる分色んなしがらみに巻き込まれます。
きっと長くやればやるほど、困っている人なら困っているほど、人の嫌な部分を見なくてはいけません。
その点、海外なら言葉もわからないし、求められることも決まっています。
目標があり成果も出やすいものが多く、感謝もされやすいかも知れません。
それに短期間で帰りますから、こじれる前にお互い綺麗な思い出のまま終えられそうです。
もちろん、これを偽善というのはあまりに意地の悪い見方です。
しかし、マザーテレサの言葉を少し心にとどめておく必要はあります。
上記事のような「上流層」の人たちの反トランプ発言にも似たところがあります。
外国人差別をやめろ、ファシズム反対、どれもぐうの音も出ないほどの正しさです。
でも、その正義感がちゃんともっと身近な人にも向かっているかに疑問を持たれています。
彼らは、格差に苦しむ白人の肉体労働者層に対して、ちゃんとメッセージを伝えているんでしょうか。
トランプ支持者の主張は確かに愚かしいですが、その根底にある不満にはもっと共感があってもいいはずです。
ところが、上流層の人間はそういう層を無視して、メディアに受けやすい正義ばかりを主張します。
それが自分の虚栄心を満たしたいだけの偽善的発言だと、トランプ支持者たちからは思われています。
だからこそ、言ってることは正しくても、余計に反発を食らうのです。