Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

マザーブレインに負けないために

2016-03-11 22:11:55 | コラム

“歴史的囲碁対局”人工知能(AI)vs李世ドル九段、第2局も人工知能の勝利 (WoW!Koreaの記事より)

今はなき(?)SEGAのゲーム機メガドライブに『ファンタシースター2』というRPGがありました。
色々残念な点が多いゲームでしたけど、作品のテーマが妙に心に残っています。

主人公は、「マザーブレイン」の管理の元で繁栄する惑星の政府のエージェントです。

色々事件に巻き込まれるうちにマザーブレインによってお尋ね者となり、辺境の惑星に逃げ延びます。

その隔絶された聖地で聖者みたいな人たちの集団に出会うのですが、彼らの言い分はこうでした。
「マザーブレインは闇の存在が人間を無力にするために作った」


人間が作ったマザーコンピューターが人間に反旗を翻すというのはSFでよくあります。
あるいは、地球環境維持装置が「人類コソガ地球ヲ破壊シテイル!ダカラ抹殺スル!」など…


ところが、このマザーブレインは人間を繁栄と引き換えに、そうと悟らせずに心を弱らせていくところが手が込んでます。
それで、これから人工知能が高度化していく中でこれが一番ありうる話なんじゃないかとも感じるのです。

さて、上記事もそんな時代の到来を予感させる出来事です。
このAIの恐ろしいところは、たんなる囲碁ソフトではないところです。
人間の脳の構造を再現し、囲碁のルールを自分で学習させ、そして頭の中で対戦してどんどん上達するのです。
その手法が「明らかな悪手が後で最善の手になっている」とプロがいうくらい人智を超えているそうです。

それで秀才エリート官僚達が「AIにまかせればより便利でいい暮らしができる」と言い出した時は人類の負けです。
そんなアホにならないためにも、これで終わらせてはいけません。
人工知能の研究を通して人間の脳の働きをより理解し自身の「脳力」を高める糧としなければなりません。

コメント
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