都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

クレムリン

1992-10-13 | ロシア  

1992.10.13(Tue) Moscow

 12:00 ホテルから出発。早速クレムリン(Google Map)へ向かう。

Wikipedia - クレムリン
トロイツカヤ塔

 12:20 バスを下車。ユラさんがガイド。相変わらずめちゃくちゃ寒い。トロイツカヤ塔から旧城内に入る。

アルセナール(旧兵器庫)

 城門を通って最初に見えてくるのは旧兵器庫だが、これも立派な様式建築だ。ベースカラーは黄色で、窓周りや、付け柱が白い。

ロシア連邦大統領府(左)とロシア連邦大統領官邸(右)
左奥はニコリスカヤ塔

 昔はモスクワは城郭都市で、クレムリンが街の全てだったという。先程の城門は街の門だったのだ。現在、街は拡大し中に住む人はいない。教会や寺院、大統領府、大統領官邸などだけが残るクレムリン内部は意外にだだっ広い。小雪の中を足早に歩く。

「大砲の皇帝」前にて
Wikipedia - ツァーリ・プーシュカ(大砲の皇帝)

 「大砲の皇帝」と呼ばれる巨大な大砲の前で記念写真を撮る。この大砲は本当に使ったわけではないようだが、とにかく見応えのある代物だ。

「鐘の皇帝」
Wikipedia - ツァーリ・コロコル(鐘の皇帝)

 そばには「鐘の皇帝」と呼ばれるこれまた巨大な鐘もある。こちらもとにかく馬鹿でかい。こんなものを吊り下げて鳴らすことが出来たのか、はなはだ疑問だ。鋳造時か設置時に出来た裂け目が、人の背丈ほどの穴になっている。ここでも記念写真を撮る。雪で空が鈍色なので、露出が狂う。また、寒いので電池の消耗も気になる。何度も書くようだが、とにかくめちゃくちゃ寒い。K氏とO氏は手袋を持っていなかったので、ひどく寒そうにしてずっとポケットに手を突っ込んでいた。

イワン大帝の鐘楼

 場内にはいくつも寺院がある。まずイワン大帝の鐘楼を眺める。塔が立ち、大きな鐘がいくつも吊り下げられた鐘楼だ。ウラジオで見ていた寺院は、やはり地方の小さな建物だったのだという認識を新たにする。

ウスペンスキー大聖堂
Wikipedia - 生神女就寝大聖堂(ウスペンスキー大聖堂)

 次にウスペンスキー大聖堂を見る。ロシア正教の寺院建築にはいくつも金色のドームが載っている。たくさんのドームは集中式と呼ばれ、ビザンティンの教会建築の特色だ。外から見ると、軒先にはいくつもアーチが掛かっていて、内部の天井はドームと交差ヴォールトによって支えられているようだ。

 大聖堂入口には、モザイクタイルで描かれた巨大な聖像がある。内部に入ると、内陣の壁一面に描かれたイコンが非常に立派だ。内部の撮影が禁止され写真に撮れなかったので、記憶はひどく曖昧なものになってしまったが、思わず居住まいを正してしまうような荘厳さだった。外は小雪が舞い、どんよりして見通しも悪い。外が薄暗いので教会内部も暗く、数々のイコンが神秘的な印象を強く与える。中はやはり暖かい。モアーッとしてサウナに入ったような気分にさえなる。そういう意味で気持ち良いので、寒い外へは出たくなくなってしまうのだが、時間もないので意を決して外へ出て、他を見て回る。

ブラゴヴェシェンスキー大聖堂
Wikipedia - 生神女福音大聖堂(ブラゴヴェシェンスキー大聖堂)

 次にブラゴヴェシェンスキー大聖堂を、そしてアルハンゲリスキー大聖堂を見る。一つずつ内部を見て回ってそれぞれ感動したのだが、写真等には残しておくことが出来なかった。せめて絵葉書や全体のガイドブックを購入しておけばよかったと悔やまれる。

アルハンゲリスキー大聖堂
Wikipedia - 聖天使首大聖堂(アルハンゲリスキー大聖堂)

 クレムリンは広い。まだ見るところはあるようだ。とにかく寒いのだが、体を丸めてユラさんについていく。この日は今年の冬になって一番寒い日だと彼も言っていた。朝の最低気温は-8℃だったらしい。どうりで全く寒いわけだ。

ロシア大統領府(左)とスパスカヤ塔

 ロシア大統領府(旧ソ連最高会議幹部会館)とスパスカヤ塔のそばを通る。大統領府はロシア共産党の中枢なのだが、警備は特になく、何となくそばを通ることが出来てしまった。スパスカヤ塔には大時計がつく。城壁には見張り用の塔がいくつもあるが、その中でもひときわ大きく目立つ塔だ。塔の頂部につく赤い星が共産主義国家を象徴している。一党独裁の社会自体は好きではないが、建物的にみるとこれが格好良く見えてしまうから困ったものだ。顧みて、日本に国家の偉大さを示すような建物はあるだろうか?。なんだかみんなスケールが一回り小さいようだ。

大クレムリン宮殿(右)と武器庫(中央奥)、ボロビツカヤ塔(左)

 大クレムリン宮殿を外から眺め、武器庫(武器宮殿)のわきを通ってボロビツカヤ塔からクレムリンの外へ出る。大クレムリン宮殿は黄色い壁と白い柱の装飾が壮麗で、普通なら5~6階建てに相当する高さの3階建て(内部は2階建て)の巨大な建物だった。しかしこの時は残念ながら中には入れなかった。黒塗りのベンツが列をなして遠くを走っており、誰だか知らないが要人の出入りもあるようだった。

1992年10月 ロシア日記・記事一覧

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