あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

夏に向けて「この世界の片隅に」再び

2018年07月03日 | アニメ・特撮
まぁ、常にこの映画に対する応援の火は灯っている訳なのですが。

「メディア芸術祭」で大賞獲得したり、武田鉄矢さんが推してくれたり、
『長尺版』制作の着手が伝えられたり…と



盛り上がりが再燃している様子で、実に嬉しい限りなのです。

そもそも映画自体が8月の「ある日」に向けてのカウントダウン的な要素
ありますから。



第二次大戦の日常を描いている以上は「夏」に取り上げられる定番的映画
になるのは必然ともいえるワケです。

「メディア芸術祭」では久々に、のん+片渕監督で登場。



アフレコの苦労話など語ってくれていました。

新しく聞く内容、これまで聞いてたエピソード…。
グッときますねぇ。



そういった話題でいえば

BD特装限定版の「のん、すずさんになる」はアフレコ現場や片渕監督の指導
・演出の模様が収録された、本当に強烈なドキュメンタリーで…



まさに「演技指導!」

頭の中に完璧にイメージが出来上がっている片渕監督は台詞の抑揚から
そうなる意味まで詳細に渡って説明。



口調は凄く優しいがある意味で執拗。優しい灰皿が宙に舞ってるようにも
感じられた。

それを受け止め、応え、咀嚼していく一人の女優。



「能年玲奈」=「のん」が、すずさんになって行くドキュメント。
まさに「ゆきゆきて、のん→すず。」

凄い!凄まじいです!!



そこで思い出されるのが練馬アニメカーニバル2017での大ヒット感謝祭。

司会の山本氏が「片渕監督の演出はどうでしたか?」と女性声優陣に尋ねた
時、一瞬の「真」がありましてな…。



岩井・尾身コンビが笑顔で「とっても"丁寧”に指導いただきました」と答え
られてですね…。

ああ、やはり凄い執拗だったのかと(略)



…勝手ながら考えたのですよ。

そのころTwitterで「理想の上司=片渕監督、一緒に仕事したい人No.1」…
なんて呟きも目にしたんですけどね。



私なんか「とんでもねぇ!」「絶対無理!」「そもそも務まらねぇ!」と身を
縮めたモノでございます。

しかし、この時に出たエピソード:リンさん役の岩井さんが監督の前に立ち
ふさがって『私、全然演じ足りません!』と言い放ったというのも凄いです。



あんな、たおやかな女性がそんな姿を見せるなんて、女優の業を感じたもので
ございます。

仮称長尺版では「すず×りん」エピソードが増えると言われてますから。その
点では大いに期待したいですね。



あと、鉄矢さんは「哲のシーンを経ての夫婦喧嘩」を、家族となる大きな転換
要因として挙げてました。

全くもって同意です。さらに、その前には「晴美ちゃんとのゆったりした時間」
もありましたよね。精神年齢が近いがゆえのお友達のような関係・・・



そして印象的なのは『土』の存在。

作物を育て、北條家に貢献している心理があったのか。

防空壕を掘った時の『土』を「これ使こうていい~?」と周作さんに尋ね、
「おう、持ってけ持ってけ」という返事を貰う。



敬語が多く、どこかよそよそしかった二人が・・・。
私が大好きなシーンです。

さらに私が大好きなシーンをもう一つ!
「冬の記憶」にて、ちっちゃなすみちゃんの襟のボタンを留めてあげてる、
すずちゃんの姿。
そして、背伸びして上半身を前に乗り出す、すみちゃんの愛らしさよ!!

ここにも重心移動というか「愛らしく見せる」技巧が
しっかり使われてるのですね!



~あと、実写ドラマの話題もありますが、私はあまり興味が湧かないなぁ。

アニメのヒットあってのドラマ化だろうに、アニメの「ア」の字も言ってないし。
広島や呉という土地への敬意というか、そういう物も感じられないというか…。

※楽しみにされてる方、スイマセン。