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あるBOX(改)

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ボブ・フォスター氏死去

2015年11月23日 | ボクシング
米メディアによると、
プロボクシングの元ライトヘビー級元統一王者で、
1960年代後半から70年代にかけて活躍した名選手の
ボブ・フォスター氏が、11月21日に死去したとの事。
77歳だった。



1938年4月27日、米アルバカーキ生まれのフォスターは、
身長190cmというライトヘビー級では破格の長身と強打で
1970年代のLヘビー級にて、まさに無敵の強さを誇った。

1961年3月27日にプロデビュー。
1968年5月24日にナイジェリアの英雄でWBA・WBC世界L・
ヘビー級王座ディック・タイガーに挑戦したフォスターは、
第4R連打からの強烈な左フックでKO勝ち。王座奪取に成功。



そこからは、まさに無人の野を行くかのような快進撃。
マーク・テスマン、ビセンテ・ロンドン、マーク・クォーリー等
相手に14度の防衛を果たした。
その大半はKO防衛。
倒しっぷりも凄まじく、左フックを直撃されてダウンした相手が
ピクリとも動かないシーンは強烈な印象を残した。
※叩きつけるような右ストレート、迎え打つ右アッパーも強かった

長身を前傾させながら左ジャブを伸ばし、機を見て左フックを
振る痩身の強打者で、タイガーを倒した後の歓喜のジャンプは
鶴が跳ねているかの様だった。

そんなフォスターにしてもヘビー級の壁は厚かった。
ビリー・コンやアーチー・ムーアといったL・ヘビー級の
名王者達がヘビー級に挑み跳ね返され、「L・ヘビー級の
選手はヘビー級の王者にはなれない」というジンクスも
あったが、いかんせん時代も悪かった。

1970年11月、フォスターが挑んだ世界ヘビー級王者は
全盛のジョー・フレージャー。
さすがのフォスターもフレージャーからすると線が細く、
2回KO負け。
レフトフッカー同士の対戦という意味でも興味深かったが
試合は一方的だった。
※今なら間にクルーザー級が挟まって、そこを狙ったり
 出来るのだが・・・。

1972年には、NABF北米ヘビー級王者モハメド・アリと
対戦するも8回KO負けを喫し、ついにヘビー級トップには
及ばず。Lヘビー級王座防衛に専念する形となった。

1974年6月17日、15回引き分けでL・ヘビー級王座14度目の
防衛に成功したが、ここで王座を返上。
ノンタイトル戦を何度かこなした後、最後は2連敗を喫して
引退した。

最終戦績は65戦56勝(46KO)8敗1分。
世界戦戦績は16戦14勝(11KO)1敗1分。
90年に国際ボクシング殿堂入りを果たしている。

ビデオで何度も見た選手だし、現在の動画サイトでも
その勇姿は確認できる。
見るからにタフなタイガーを倒した試合は、まさに歴史的な
KOシーンだと言える。

それ程の名選手が病に伏せていたなんて聞くと寂しいが、
これも時の流れなんですね。

ボブ・フォスターよ、安らかに・・・。