あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

井上堯之さん引退・・・②

2009年01月10日 | 邦楽
90年代後半は、ダウンタウンブギウギバンドの宇崎竜童と
組んで活動した井上堯之さん。

「宇崎竜童 & RUコネクション with 井上堯之」として
「東京23区雷舞」を展開。
当時、中央線沿線に住んでいた私は、セシオン杉並にて
同ライヴを観る機会があった。

おとなし目の観客の前で、時にはアコースティックセットで
歌うなど、「大人な」コンサートは安心して観れた。
リラックスしすぎて、ソロを外す宇崎さんを見守る井上さん。

そこにはギンギンのロックギタリストだった姿は無く、
ストーンズにも通じるブルージーなギターを奏でる大人な
ギタリスト井上さんが居た。

リラックスして歌う姿は、「楽しんでる」ようにも窺えて、
ロック版「悠々自適」な雰囲気には頬が緩んだものでした。

「ロックンロールウィドウ」などでテンポを上げ、最後は
客席の殆どが立ち上がって盛り上がった。

2004年には、井上堯之・速水清司・ミッキー吉野らで
井上堯之バンドとして再結成ライブを行ったそうで。

この時は客席に居た沢田研二をステージに上げて
「時の過ぎゆくままに」を歌わせた事が話題となった…
…と聞いて、「行っときたかったなぁ」と今更ながら後悔。



阿久悠さんが亡くなったとき、
改めて「時の過ぎゆくままに」を聞くことがあったが。

間奏やバックで流れるギターは、ストーンズのミック・
テイラーばりに「流れるような」フレーズの連続で。

今更ながら同時代のロックを消化した「名バラード」
だったんだなぁ・・・と感じ入ったものでした。

歌謡界を席巻したロックギタリスト・井上堯之さん。

いまもお慕い申し上げております。
感謝です。

ただただ「お疲れ様でした」の一言です。
これからは、趣味で音楽を楽しんでください。

引退されても貴方のカッコよさは不滅です。
本当に有難うございました。

井上堯之さん引退・・・

2009年01月10日 | 邦楽
ザ・スパイダースの元メンバーにして、
「太陽にほえろ!」テーマ曲で知られる井上堯之バンドの
ギタリスト・井上堯之さん(67才)。

私にとっての「初めてのギターヒーロー」が今月6日に引退を
発表された。
・・・・残念だ。

理由は健康上の事だとか。
年明けに肺気腫と診断され、予定されていたコンサートは
すべて中止。
先月までライブ活動など行ってこられただけに、突然の
引退発表だった。

「満足のいく演奏が出来ないのなら・・・」といった
職人の美学とも取れる引退だ。
「楽曲提供」といった音楽活動からも足を洗う覚悟の模様・・・。

井上堯之バンドと言えは、
1971年にザ・スパイダース、PYGの元メンバーである井上堯之さんを
リーダーとして結成されたグループだが。

PYGからして、
ザ・スパイダース、ザ・タイガース、ザ・テンプターズの元メンバーで
結成されたスーパーバンドだったが
リードボーカルのショーケン(萩原健一)が俳優活動で評価され、
穴が開いた時にメインに立てていた、もう一人のリードボーカル・
沢田研二を前面に押し出して「沢田研二と井上堯之バンド」として活動。

しかし、沢田研二は本格的にソロ歌手へ。
残ったPYG時代からのメンツである井上堯之(ギター)、大野克夫
(オルガン)、岸部修三(ベース)、原田裕臣(ドラムス)の4人で
「井上堯之バンド」として独立活動するも。

主な活動は、沢田研二のバックや、萩原健一出演作品のサントラ。

こうして活動を振り返ると
「ロックが歌謡曲に飲み込まれた」ようにも感じられるが

たとえ「ザ・ベストテン」でジュリーのバックで演奏しても
間奏時には「井上堯之バンド」とテロップが出たし
その演奏は紛れもなく「ロック」だった。

ベースはウネリ、ドラムは跳ね、ギターはロックなリフを刻んでいた。



私の脳裏に焼きついているのは
「カサブランカ・ダンディ」だ。(沢田研二26枚目のシングル)
1979年に発表され、「ザ・ベストテン」にて1位を獲得した同曲は

作詞・阿久悠、作曲・大野克夫と「憎みきれないろくでなし」と
同コンビの手によるもので。
ウイスキーを口に含んで霧を吹くジュリーのパフォーマンスが
話題となったが、そこでギターソロを弾く井上さんのカッコ良さも
鳥肌モノだった。

なによりイントロのギターリフからして日本ロック史上・歌謡曲
史上最強のカッコよさ!

ジーンズのホックを外し、シャツのボタンを肌蹴たジュリーのセクシーさ
は語り草で、一通りロックを見聞きした後で再確認すると、まるで
「グラム・スター」。

D・ボウイーかM・ボランのような妖艶さ・・・。
そして横でギタ-を構える井上さんは、M・ロンソンの如きカッコよさ・・・。

※あまり映る機会は無かったけどさ・・・。
 ギターソロ弾いてる井上さんは本当に素敵だったのさ。
 長髪のカーリー、グラサン、髭。しかも確か咥えタバコだったような・・・。
 もう、ヤバい大人まる出しだった。

出ている番組は「ベストテン」や「夜ヒット」だったが
まるで(J・ウェットン在籍時の)ロキシーミュージックが英国のロック・
プログラムに出演しているかのような演奏だった。

たとえ歌謡番組に出ていても、
「井上堯之バンド フューチャリング・沢田研二」はロックバンドとして
日本歌謡界を制覇したのだ。

「カサブランカ・ダンディ」は、そういう金字塔的な名曲だ・・と
私は今でも思っています。