あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

あるちゃん、メイドカフェへ行く!⑥

2005年08月14日 | 生活
「どうすんの?もう時間だよ」

ナイスガイが のたまう。午後の研修まで、あと15分だ。
「じゃ、出るか」と席を立ちつつ、せめてゴマキちゃんのスタンプでも貰うかと周囲を窺うも、誰も気にも止めていない(涙)。

「ご主人様お出かけでーす」「いってらっしゃいませー」の棒読み声が後方から聞こえる・・・。

レジにて、お会計。
「合わせて5000円でーす」

ご、ごせんえん。しんどい残業を数時間やって手に入れる事が可能なゼニ!

五千円あれば、職場の娘たちにメシが奢れるぢゃないか!!
中古CDだったら、3枚は買えるじゃないか!!

なにをスキ好んで、ボッタクリに合わなければならないのか!?

オレが何か悪い事をしたと言うのか!?

・・・私の苦渋に満ちた表情を察し、ナイスが「幾らか出そうか?」と言ってくれたが。

「お、男に二言は無い!」と5000円札をレジに差し出すオレ。

パーテーションの出口を出る俺たち。
「いってらっしゃいませー御主人さまー」とレジのコが御挨拶。

「いま、エレベーター扉の『開』ボタン押したらどうなると思う?」
ナイスが言ってくる。

「分かり切ってんじゃん、舌出して明石家さんまみたいなポーズ取ってるよ(笑)」

自虐的な笑いを浮かべる我々。

「チーン」とエレベーターは1階へ止まった。
開く扉。

「くうううううううううううううううううううっっっ!!!!」
オレは腕で目を押さえながら駆け出した。

背景には夕日と浜辺が似合った。涙だって目から溢れて不思議じゃない。

ナイスは笑っておった。

何を好き好んでイイ年こいて「人生勉強」をヤらなければならないのか(涙)。

私の心は泣いていた。

――続く

あるちゃん、メイドカフェへ行く!⑤

2005年08月14日 | 生活
ナイスガイが頼んだカレーが運ばれてきた。

去って行くゴマキちゃんの後姿、スカートにはチョコ色のシミが。
・・・ドジッ娘的な演出か?オレには単なる「汚れ」にしか見えないが。

カレーひとくち、モグモグやりながらナイスガイが呟いた。

・・・・「レトルトだ」

オレのカルボナーラも同様の味がする。

そして放置されるオレたち。

「こんなもんじゃないの~?キャバクラみたいに横に付かれっ放しもイヤだよ~」とナイスが言うが。なんか寂しい。

もう、雑談で時間を潰すしかない。

そこで「ご主人様1名様、お帰りで~す」の声。

新たな犠牲者の登場か?
小心そうな中年サラリーマンが一人で入店。ウチラの直ぐ斜めの席へ。

私から良く見える位置に鎮座ましましたスーツ姿の御仁。

なんか、目が合うと気まずい。
まるで、風俗店の待合室のようだ(笑)。

2組しか店内に居ない客。微妙な空気が流れる。
後方からは新たなメイド面接の声・・・・。

しかし、リーマン客に動きが見えた。
気のせいかオドオドされているが、しっかりと会員カードを差し出して、お気に入りのコのスタンプを押してもらっている。

・・・リ、リピーターだ!!!

さっきオレらも、入口で貰ったスタンプカード。
「お気に入りのコが居たら、そのコに言ってスタンプ貰って下さい。ポイントがたまると素敵なプレゼントがありますよ。同じコのスタンプで一杯になたら、そのコから貰えます」・・・ってシステム。

オレら、すっかり忘れてただよ。

リーマン先輩は、そこらにあるヌイグルミを手にし、それをネタに女のコと会話中。
女のコもソレを抱いて、小首をかしげる仕草なんかして・・・。

―――さすがじゃね~かよ、リーマン先輩!!
「もう、ヤダ~」とかギャル言葉で会話されてるが、しっかりとイジられて喜んでいる!

これがメイドカフェの楽しみ方なのか!?!?

そして暫らくして、また一人客が登場。
ウチらの真ん前に着席。太ったリーマン風の御仁、まさにヲタクのオーラ満々だ!

「おかえりなさいませーご主人さまー」との棒読み挨拶を当り前のように浴び、

「あれ?見た事ないコが居ますね」と敬語で質問。
「そうなの~、今日は新人が多くて~」とタメ語で返事するメイド。

うあああああああ、なんか想像と違う!!

「○○で~す」「××で~す」と自己紹介するメイドたち。

「よろしくおねがいしま~す。あ・ボク紅茶ね」と堂に入った振舞いのリーマン大先輩。

プ、プロだ!もう、プロの領域だ!!

――続く

あるちゃん、メイドカフェへ行く!④

2005年08月14日 | 生活
「お食事はどうなさいますか?」みたいにやってきた女性は、ゴマキに似たスレンダーなタイプだった。

足が長い。お人形さんみたい。

・・・しかし、私のイメージする「メイド」とは少し違う。

メイドさんてのは!
もっと、こう・・・小さくて!
ドジっ娘ぽくって!チマチマしてて!
時々転んだりして!眼鏡っ娘とか時々いて!
声はひたすらアニメ声で!!

それこそが、ヲタク男が夢に描く「メイドさん」じゃないのかっっ!?!?!?

・・・確かにココも可愛いコ多いが。

声は普通だし。雰囲気はアンニュイだし。成り切っていないし。

裏で「そうっスか~」とか言ってる様が簡単に想像できてしまうじゃねぇかよ!!!!

「前歴は“ギャル”」ってのが簡単に分かっちまうじゃなぇかよ!!!

――もう、開き直った私は「ウチを辞めた○×とか働いてそうだなぁ~」とウヒャウヒャ笑う。

まぁ結構モデル体型で、そこそこ顔も可愛かったのだが「たるいっスよね~」と平気でのたまう女子が昔いたのよ。

もう、ホントそいつが居ても不思議じゃない雰囲気。

気がつくと背中の方からボソボソ話し声が。

客席に私服の女子と、メイド姿の面接官。
「ウチの待遇は、拘束○×で、時給が・・・」

・・・とか、新人面接やってんじゃね――――!!!!

横のテーブルでは、「あのね『おかえりなさい御主人様』っていって席に案内して・・・」と新人の研修中だし。

・・・あ、頭が痛い。

――続く

あるちゃん、メイドカフェへ行く!③

2005年08月14日 | 生活
入口には、ベタなレジスター。パーテーションの内側には、料金表。

「システムを紹介いたします。当店は時間制となっております」

―――へっ?

「1時間ワンドリンクが2000円、飲み放題が3000円です」

――な、なんだと?

震える声で質問する。
「しょ、食事は?」

――「別料金、500円でパスタなどがあります」

――よ、予算オーヴァーじゃねえか!?!?

悩むオレ。しかし、ナイスに「奢るぜ!」と豪語した手前、後戻りは出来ない。

察したのか、ナイスは「時間的にワンドリンクじゃないの~?」と言ってきた。

「じゃ、それで!」と宣言し、これまたパーテーションで仕切られた通路を進む。

「ご主人様2名さま、おかえりでーす」
「おかえりなさいませーご主人さまー」

バラバラな位置取りでバラバラな声が帰ってくる。

改装し終わったばっかりみたいな、真っ白い部屋。
申し訳ていどに張られたカーテン。

ゲーセンのクレーンゲームでよくあるキャラクターの縫いぐるみが、大小どこそこに飾ってある。

客は、俺たちの他に誰も居ない。

オーダー取りに来たコは、可愛い事は可愛いが、なんだか榎本加奈子みたいな雰囲気だ。なんかコワイ・・・。

「お待たせしました~」と紅茶を持ってきてくれた別のコは、正統派のカワイコちゃん。
しかし、声が・・・・。

アニメ声じゃないじゃないかよぅ~!!!
普通の発声じゃないかよ~!!

とりあえず、紅茶をポットから入れてもらう。
「初心者マニュアル」通りだ、ここでメイドさんから入れてもらえるのが肝心なのだ!

「これ、これですよ!チミは何を昼間からカクテルみたいの頼んでるんだよ!」と私が吠える。

「そ~ですよね~。これがメイドカフェの醍醐味ですよね~」とカワイコちゃん。

う、嬉しい。メイドさんと交流が持てた!

喜ぶワタクシ。呆れるナイス。

しかし、それは
このあと巻き起こる試練の、ほんの序章に過ぎないのであった。

――続く

あるちゃん、メイドカフェへ行く!②

2005年08月14日 | 生活
「え~っ、そんなトコ行くの!?マジで!」

ナイスガイは、そう のたまったが。
「奢り」の言葉を聞いて、共犯者に名乗りを上げた。

ふっふっふ、「秋葉メイドカフェ攻略サイト」で概要はチェックしておるのだ。
「予算は普通の喫茶店と同様でOK」と調べは付いておるのだ!

奢ったにしても、1000円程度。2人で2000円越える事はあるまい。

こっちゃ~手の内は知ってるんだよ!
オタク相手の商売、まんだらけッポイ店の前で営業してるんだから、無茶はしねぇだろ!

意気揚々と店舗のある雑居ビルへ向かう。1Fに出てる看板には「営業時間12時~」と書いてある。

まぁ、この時点で12時ちょうど。余程でなければ待たされる事もあるまい。
まぁ、人気店なら開店と同じに行列らしいが。

これまた意気揚々とエレベーターに乗る。

ドアが開いたら、3~4人のメイドさんが居て
「お帰りなさいませ~、ご主人さま~☆」と出迎えてくれるのだ。

そしたら「ただいま~☆ みんな、いつも可愛いね~」とアゴを撫で撫でしてあげるのだ。

そんな事を考えながらエレベーターは進む。気のせいか、地味な格好した女の子が同乗しているのだが。

我々と同じ階に下りる気マンマンっぽいのだが。

「チーン」とエレベーターは目的階へ着いた。
同乗の女の子は「開く」ボタンを押したまま我々に会釈した。

開いた扉からは、パーテーションの仕切りから覗く小さな入口が見えた。つ~か、すぐ正面だ。

我々の姿を確認したメイド姿の女性一人が緩慢に おじぎした。

「おかえりなさいませー、ご主人さまー」
・・・と、事務的な御挨拶。

スッと姿勢を戻して「こちら、初めてですか?」と御質問。

な、なんじゃこりゃ?

――続く

あるちゃん、メイドカフェへ行く!①

2005年08月14日 | 生活
デビューは、ぜひ秋葉原で・・・と考えていたのだが。

なかなかアキバへ行く機会もなく「ANAスタイル」のフィギュアもコンプリートが進まず。

そうしているウチに月日だけが過ぎ去っていたのだが。

ある日、職場の資格研修(再受講)で副都心に出掛けた際、研修所近くで見つけてしまったのよ「メイドカフェ」の看板を。

まぁ「まんだらけ」っぽい店舗の入ったビルに隣接している建物にあったワケだが。

「なかなかアキバに出る機会ないし、ここは妥協して、今日の昼飯をあの辺のオムライスで済ませば一石二鳥じゃないか!」と、受講前から企んでしまったのでした。

幸い「共犯者候補」は真横に居た。
午前の受講中、平気で居眠りコイてた同僚(つ~か厳密に言えば部下)のナイスガイだ。

――さてさて、昼休みの時間となった。
ナイスが「どこで食べんの?」と聞いてきた。

ふふふふふふふふふふふふふふふふ、かかったな!

「イイところがある。オゴるから行こうぜ!!」

私の目がギラリと光った。

――続く

劇団健康「トーキョーあたり」の余韻

2005年08月14日 | 生活
まぁ、小津と黒澤を元ネタにした「トーキョーあたり」だったワケだが。

「生きる」や「東京物語」を見てなくても、楽しめる舞台だったが。

微妙にそのレトロ感と、ケータイなど使う今風感が混在するも、奇異な感じはせず。

老いた夫婦を、義理の娘が東京案内するシーンでも、子供の格好した大掘こういちが「タワー、タワー」と東京タワーのうたを歌ったりして。

その微妙なレトロ感が面白かったりしたのだが。

「あぁ、こんな当時の歌を使ったりして上手いなぁ」なんて思ってたりしてたら。

あとで連れに「あの曲、鶯谷のカバレットでも歌われてたよね」と言われたりしてビックリ。

「寒空はだか」さんが歌ってたらしい・・・。

――しかし。
カバレットだ何だと騒ぎながら、もう忘れてるとは。

「途中で帰った」連れが覚えてて、騒いでたオレが覚えてないとは、どういう事か?

どうして私の身の回りには私より記憶力のイイ人ばっかりなのか!?

・・・・私が単に物覚えが悪いだけか。
「刹那的に物事を楽しんでるだけって」感じか。

しかも、連れはネットで調べて「あれは寒空のオリジナル」とか言ってきて。

インディーズで出して、有線に乗って結構評判になったらしい・・・と。
子供から御年寄りまで、楽しめる・・・と。

また、面白くてレトロな雰囲気が面白い曲だが、いつの間にか「そんな事」になってたなんて。
密室感漂う「カバレット」からヒット曲が・・・ってか?

しかし、我ながら嗅覚イイのか鈍感なのか分からんなぁ・・・(笑)。

まぁ、KERAさんもサスガにミュージシャン。その辺への目配せも忘れておらんとは・・・。

――そんな余韻を味わっていたら。

カバレット主催方面からメールが届き(アンケート書いてたんで)、次期カバレットの案内があったのでした。

「真夏の六本木ヒルズにて、カバレットシリーズ特別バージョン公演」ありってんで。

今回は野外での公演、しかも入場無料という特別版!
1時間という短縮バージョンではあるが、その分凝縮された内容になっているそうな。

そんで、会場はなんと「六本木ヒルズ」!

その上「今回は、2年前のカバレットチッタ以来の出演となるシカラムータが、ほぼフルメン
バーで、たっぷりと演奏を聞かせてくれる」そうな。

日時は、8月15日(月)午後7時開演(8時終了予定)

場所は、六本木ヒルズ内六本木アリーナ

料金は「無料」!!

演奏は、シカラムータ(チンドン・ジャズ)。
大熊 ワタル (clarinet) 太田 惠資(violin) 桜井 芳樹 (guigar) 佐藤 芳明
(accordion) 渡辺 明子 (trombone) 関島岳郎 (tuba) 吉田 達也(drums) こぐれみわぞう (チンドン太鼓)。

パフォーマーには、王輝(ジャンピングロープ)、山本光洋(マイム)、三雲いおり(ヴォードビル)、ふくろこうじ(オブジェクトパフォーマンス)、バーバラ村田(マイム)・・・が参加。

―――「寒空はだか」さんが居ないじゃないかっ!!(涙)

これで出てたら最高だったのに・・・。

ま、しゃあない。
無料なんだから文句も言えまい。とりあえず行く事を予定に入れておこう。

この日記を御覧の方にもオススメしときましょう。

「六本木ヒルズなんて行く機会ないよぅ」「回転ドアが恐いよぅ」なんて普段思ってらっしゃる方、まさにイイ機会です!

つ~か、そりゃオレの事だ!!!

まぁ、六本木ヒルズ見るのも話のタネ。ついでに(逆だろ?)カバレット見れるなら文句の付けよう無し!!

月曜日が楽しみですな!

P.S.
顔田顔彦。昔、健康をクビになってたらしい。
あのテンパリ演技がKERAの逆鱗に触れたのか?
あんまり「クビ」とかしなさそうな人なのだが。

・・・・謎だ。