NNTT:ドン・ジョヴァンニ

2014-10-26 | オペラ
思い立ってドン・ジョへ。
モーツァルトの5大オペラの中では最も苦手な作品。主な理由は音楽的にではなく、ストーリーなのだが。
舞台をヴェネツィアに移していることを除くといまどき珍しいほどオーソドックス。細部はともかくどこかの映像と似た印象も。
2幕になるとドイツの森を思わせる舞台になるがヴェネツィアに行ったことがないのでよくわからない。
ヴェネツィア=死のイメージはどこからだったか?よく言われるドン・ジョの持つデモーニッシュな面と呼応しているのだろうと思われたが1幕幕切れはカーニヴァルの様相。
なるほど殊更ダークサイドに陥ることなく淡々と進む音楽も納得。
タイトル・ロールは一昔前のオペラ歌手然としたすっきりしたプレイボーイぶりは板についたものだが、ドン・ジョとしての凄みに欠く。
アンナとツェルリーナはアンサンブルでは埋没していたような印象。アンナはレチは大変素晴らしいのだったと思うが、アリアになると一気に魅力を失うのが誠に残念。
多分ツェルリーナには期待するものが大きいのだろう。


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