これまで録音で聴く限りまったくいいと思ったことのない指揮者なのだが、
ギルクリストが歌うということでNHKホールへ。
「エグモント」の最初の和音が鳴った瞬間、ドキッとした。いつものN響の音ではない。
ステージを前に出して随分よくなったように思ったがそれでもラジオで聴いた方が音が良かったような印象があったが、そのレベルではない。ホールへは2010年の「戦争レクイエム」以来のはずだが、その時は反響板はなかったように思う。
ギルクリストは録音は多いが、代表作なく知名度が低く生で聴く機会はないだろうと思っていただけに期待が大きかったのだが、「ノクターン」のどこかとらえどころのない蒙昧とした雰囲気には好適だったように思う。sleep no more!も絶叫も破綻もしない。
次は「セレナーデ」かフィンジを
「4つの海の間奏曲」どこか煮え切らない。。。
休憩をはさんでベト8。
プログラムの〆としては珍しい?。
今月の定期全体としては、なんとなく理解できる。もちろん立派な作品なのだが、やっぱり弱い。
第1~3楽章。いつものNHKの音。
ところが終楽章になると断然音が違う。
これまで、演奏会で面白いと思うのは爆演系のことが多かったが必ずしもそうではないことを改めて確認した。音はよくなったと思うが出てくる音楽は相変わらずといったところか。
しばらくNHKホールでの定点観測が続くことになりそうです。