会場を変えてよりシャープな仕上がり。どうやらこちらがオペラシティの音響になれていないらしい。
最近のバッハ演奏は本当に難しくなってしまっていてるがどう演奏されてもバッハはバッハなのであるがOVPPの録音を聴くことが多いようだ。この編成が正しいかどうかは専門家の判断にまかせるが美しさみたいなものはより際立つきがする。バッハが「死」を扱った際の音楽がどこか、甘美で仁和な微笑みをもつ大きな歩みのようなものを感じさせる状況を作り出せる技術が演奏者にも聴衆側にも整ってきたのだろうか?
古楽をほとんど聴かない時期があったのだが、その時期は奏者のみが楽しんでいるようにしか思われなかったこと、西欧流の合理主義と古楽復興が結びつかないこと、西洋の一地方の民族音楽を共通言語としての音楽的な扱いに対する疑問などが大きな理由だったと思うのだが。
最後の疑問と実際に演奏する音楽としてのバッハについては折り合いをつけられないでいる。