ハーディング/NJP 戦争レクイエム

2016-01-16 | コンサート

非常に整った完成された演奏の印象。
ソリストは少し歌いにくそうな部分もあったようにも思うが全体としてやや遅めに重厚。作品自体の重さではなく。
確かに曲想には合致しているのだろうがどこかブリテンの響きとは異質なものを感じた。

久しぶりに聴くボストリッジは相変わらずの痩身ではあったが、声の輪郭はやや暈けてきて鋭さを欠いた分を歌い口で勝負していた感が・・・。
児童合唱はここでもすでに童声の域を越えてしまい、このホールでのこの曲の定位置での演奏もあって、作曲者の構造をなしているとは言い難い気がする。

この曲を実演で聴いた際に感じる独特の不快感は終演後になってやっと訪れた。