ピーター・グライムズ(10/11)

2012-10-11 | オペラ

オケは2幕幕開けこそ、芯の抜けた独墺系の響きだったようなもののこなれた感じになってきた。
2日目太鼓と影歌が上下別れて聴こえたように思ったのだが4日目は同じ方から聴こえて一安心。
この日も合唱は充実した響きだったが立ち上がりが鈍く音程が変わっていないと思う。
クレッシェンドで入って来るもどかしさがあり残念(2幕)。
3幕ピーターの絶叫も2日目は「ィーター」と聴こえたのでひょっとすると指揮者の振り方なのかもしれない。

演出は3幕になると一挙にエレンに傾く。伏線はあるものの話が擦り変わる。
最後の場におけるブリテン作品に聴かれる重層構造がエレンの長いものには巻かれろ的な一元的に変化してしまう。ピーターだけに焦点をあてた演出とは違った意味で悲しいが違和感は否めない。