今年の新国立劇場地域招聘公演は仙台オペラ協会。
岡崎光治の作曲による「鳴砂」。岡崎の他の作品は聴いたことがないのだが、予想以上に充実した響きに一安心。
ストーリーは一口に言えば、エリック目線のオランダ人といったところか。オランダ人、エリック、ゼンタの性別を入れ替た台本の出来がよろしくない。主要な女声キャスト3人のアリアをはじめ大団円の重唱、ここぞという箇所がヴォカリーズなのが気になった。ヴォカリーズによる功罪はいろいろあるだろうが、自国語のオペラのクライマックス・シーンに歌詞がないというのはやや、拍子抜けか?
日本オペラに最も欠けているのは、台本かもしれない。