荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

千住柳原へ行く

2015年02月07日 | 散文
足立区に木密度が高い地域があるらしい。
つまり、古い街並みが残っている可能性が高い。
行かなくては。

荒川を遡って行って、土手を左にひょいと上がったら、ちょうど1丁目だった。

なるほど、道幅が狭く木密度が高い。

東京都は直下型地震対策として、この様な消防車が入って行けない住宅地を再開発しようとしているが、土地の権利の複雑さや所有者の経済的事情等で、思うように進んでいないらしい。

柳原千種通りを行ってみる。

この道路の向こう側、柳原2丁目の中央を、南北に商店街が縦断しているみたいだ。

商店街の入り口に店があった。

お茶屋と陶器屋である。

よく見ると、二つの店の間に壁が無く、両方とも同じ経営者の店のようである。

それにしても、この陶器の品揃えは凄い!

地元の人たちをターゲットにしていると言うか、私のようにフラリとやって来た人相手の、食べ歩きできるようなものを売っていない。

コンビニも無い。
それ以前に、開いている店が少ない。

更に進んで行っても店が無いし人に出会わない。
狭い道が真っ直ぐ伸びているだけ。

この風情が好きではあるが、なるほど、防災上の問題がある事は理解できる。

ちょっと脇道に入ってみる。

このような街には必ずある銭湯が現役で頑張っている。

戻ってきて再び進むと、やっと商店街らしくなってきた。
時々会う人はお年寄りばかりであるが、下町らしく「いい天気ねえ」と声を掛けられた。

人様の街を見に来た後ろめたさがあって、まともな会話ができない。
返事するのがやっとである。
ドギマギしながら「そうですね」と答えた。

商店街の中程に組合事務所があるが、人が居る雰囲気が無い。



やっと活気のある店が現れた。
見よ、この店頭の演出を!

店の中からお年寄りの声がする。
話し込んでいるのだろう。

商店街の終点に家があった。

こんな鋭角鋭い家は初めて見る!

駅前商店街からちょっと離れていて、地元の人、特にお年寄りには無くてはならない商店街なのだろう。

北千住駅への案内板に添って左折してみる。

また商店街があって驚いた。

柳原商栄会である。

柳原商栄会を進むと、隣の旭町との間にまた商店街があった。

周辺に3つも商店街があるのだから、昔は随分賑わった街だったのだろう。

近くに柳原稲荷があった。

心豊かな人たちが住んでいる街なのだろう、道行く人たちが手を合わせてから通り過ぎて行く。








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