『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「ランボー 最後の戦場」 ちょっとだけFirst BloodⅣ

2008年06月04日 | 映画
残虐シーンをリアルに描く事で見事な反戦映画に仕立て上げたのは『プライベート・ライアン』やったけど、“9・11”以降明確な悪者を描きにくい今の世の中、やっぱりランボーが登場しても昔見たような爽快感は全く得られませんでしたわ。
ジョージ・クルーニーがダルフール問題の提起で評価を高めたように、スタ公もミャンマーで行われてる事を訴えて、ただの筋肉バカやないことをアピールしたかったんやろけど、あんな残虐シーンは、単にランボーが滅茶苦茶やってもいいための残虐行為にしか見えんかったわ。

この作品の残虐度が高まったのが、メル・ギブの『アポカリプト』の影響らしいけど、あちらが昔の未開の土人やから何やってもOKと思わせるのにに対し、こちらは“9・11”以降の現在やし、『ビルマの竪琴』で日本ではおなじみの国。
そんで、ジャーナリスト長井健司さんが、無残に射殺されたかの地でもあるから、アメリカ人よりは、よう知ってる国や。
そんな社会背景なんか、関係なしに単純に虐殺アクションエンタティメントとして楽しんでくれや、言われても無理な話やわ。

ところで1作目『ランボー(原題First Blood)』は、『ET』が公開された同じ年の正月映画(確か唯一のアクション映画やったと思う)として結構ヒット(日本のみ)したんやけど、無実の罪で警察に捕まったランボーが素手でありながら、ひたすら逃げる追っかけアクションが、こんなに面白いと再認識させてくれた映画やった。
今思えば『アポカリプト』に、よう似てるやん!
その後、続編が作られるにつれFirst Bloodというタイトルは、ランボーというタイトルシリーズとなりFirst Bloodイズムは失われていったんやけど、「IT'S a long road」に終止符を打ったラストシーン、故郷の長い道を歩くランボーは、ちょっとだけ感傷に浸れます。
結構大きな農場の息子やってんね!!
あんたも60なんやけど、親父は無事生きとったか~?


★★1/2