ノビタキ (Saxicola torquatus)
後ろ姿しか撮影できなかったが渡りの途中のノビタキと思える。庭に降りてきて何かをついばんでいる。
ノビタキ (Saxicola torquatus)
後ろ姿しか撮影できなかったが渡りの途中のノビタキと思える。庭に降りてきて何かをついばんでいる。
マツムラトガリヒメバチ(学名: Picardiella tarsalis)
全身黒色のヒメバチの一種。触角の真ん中あたりと尻の先が白くなっている。産卵管があるのがメス。何に寄生するのかは調べても分からなかった。
涼しくなり秋めいてきた。比叡山も我屋の庭から澄んだ姿をみせている。近所の森に棲むヒヨドリがベランダにやってきた。この鳥はやけに人なつっこい。カラスが増えたのでヒトに接近しているのではないだろうか?
人恋の鵯の来たれり我が狭庭 楽蜂
刺亀に首の長さの捕食あり 楽蜂
シマサシガメ (Sphedanolestes impressicollis)
全体に黒で白斑があり、光沢がある。歩脚は細長く、地色は黒で、各脚の腿節には3個、脛節では基部に1つの黄白色の斑紋があり、縞模様に見える。獲物は小型のハムシなどの甲虫。
キイロスズメガ (Theretra nessus。Drury, 1773)。比較的色彩の奇麗な雀蛾である。
成虫は 5-10月に出現する。ヤマノイモ、ツクネイモ、ナガイモ、オニドコロなどのヤマノイモ科を食草とする。
団子虫忘れかねつる苛めかな 楽蜂
オカダンゴムシのオスがメスに取り付いている。
ダンゴムシは、エビやカニと同じ甲殻類の分類群である等脚目(Isopoda)。オカダンゴムシはヨーロッパ原産で、コシビロダンゴムシは在来種である。
蠅いとふ身を古郷に昼寝哉 蕪村
キンバイ(Lucilia caesar)と思える。
一般にギンバエ(銀蝿)と言うが、これはハエ目クロバエ科の昆虫のうち、体が緑・青・赤などの金属光沢をもつハエの総称で、ニクバエ、キンバエなど金属光沢があるハエの俗称である。体は青緑ないし黄緑色で強い金属光沢を帯び、頭部は濃赤褐色、複眼後方は銀色。汚物・動物の死体などに集まり、成虫は感染症を媒介することがある。金属光沢の理由は強い日光を反射するためであろう。
セイヨウミツバチ (Apis mellifera)に寄生するミツバチヘギイタダニ (Varroa destructor)の被害が世界でひろがったのは、20世紀の初めといわれている。このダニは、本来トウヨウミツバチ (Apis cerana)に寄生していたが、セイヨウミツバチを使う養蜂の拡大によって感染した。 ヘギイタダニが感染したコロニーを無闇に流通させたことも拡散に預かった。このダニは栄養寄生するだけでなく、チジレバネウィルスを媒介してミツバチを殺す。トーマス・シーリーは、その著『野生ミツバチの知られざる生活』において、1990年代にアメリカの一部の地区では、ダニのせいでそれまで見られたミツバチの姿がすっかり見れなくなったと述べている。野生コロニーを調査すると、ミツバチヘギイタダニが確認された。ただその数は飼育個体群よりも少なく、野外ではなんらかの防御のシステムがあるのではないかと述べている。
一方、日本ではこの数年ニホンミツバチ (Apis cerana japonica)に外来のアカリンダリ (Acarapis woodi)が寄生し、これが広範囲にひろがり、個体群の減少をもたらしている(拙ブログ:https://blog.goo.ne.jp/apisceran/e/edc1a5e4d8a0c788f1dd2e4ef73c5d2e)。アカリンダニは本来はヨーロッパのセイヨウミツバチの寄生ダニだったのが、トウヨミツバチの一亜種であるニホンミツバチに寄生したものである。ようするに西洋と東洋でダニの交換をおこなったようなものである。コロナ禍と同様に生物界では本来あり得ぬ人類による交通交易がそれぞれのパンデミックを引き起こしているのだ。アカリンダリに感染するとKウイング(羽根)、徘徊が起こり、冬ー春にかけてコロニーが死滅する確率が高い。メントールなどを巣に入れて予防する。
参考図書・文献
トーマス・シーリー著 『野生ミツバチの知られざる生活』青土社 2021
前田太郎ら『ミツバチに寄生するアカリンダニ —分類,生態から対策まで—』日本応用動物昆虫学会誌第 59 巻 第 3 号: 109–126 (2015) :この総説はアカリンダニに関する圧巻の著である。詳しく知りたい人は必読。安易なニホンミツバチのコロニーの国内移動がこのダニの感染拡大を広める可能性を指摘している。
待箱に比較的小さなニホンミツバチのコロニーの分蜂群が入った。これから強勢なものに成長するかどうか期待したい。
いままで育ててきたコロニーは数回分蜂したようである。巣内の撮影の度に、ハチの数が増えたり減ったりしているが、まだ新たな王台が見える。
ナンカイカラスヨトウ Amphipyra horiei Owada, 1996
ヤガ科(Noctuidae) カラスヨトウ亜科(Amphipyrinae)
アカハネムシ (Pseudopyrochroa vestiflua)
節足動物門>昆虫綱>有翅昆虫亜綱>甲虫目>カブトムシ亜目>アカハネムシ科。有毒のベニボタルに擬態して身を守っているといわれている。鞘翅はやわらかく、朽木に集まり、ゆっくり飛ぶ。形態の違いで細かな亜種に分ける人もいる。(http://sanmondat.sakura.ne.jp/kontyu/kabuto/gomimusidamasi/akahanemusig/akahanebunrui.htm)
3月23日。第一分蜂前の巣内の様子。巣の底から撮影したもの。三段重箱の下段半ばまで巣盤が延びている。
3月30日。第一分蜂後の巣内の様子。分蜂前に比べてあきらかに右側のハチの数が減り上の中板が見える。
4月6日。第二分蜂前の巣内の様子。第一分蜂後よりもハチの数が増えているように見える。
4月8日。第二分蜂後の巣内の様子。
ミツバチが分蜂するとき巣分かれして出て行く集団は、コロニーのあちこちのものがバラバラに外にでていくのか、あるはまとまって一カ所に待機していておりそれが塊で出るのか?上の観察だけではなんとも言えないが、なんとなく後者のような気がする。
ニワウメ(Prunus japonica)はバラ科の低木。英語でJapanese bush cherry、またはOriental bush cherryなどと呼ばれる。もともとは中国原産。中国語では郁李。日本には江戸時代に渡来した。いまでも観賞用のために広く栽培されているが、シーボルトの『日本植物誌』に記載されている(図版90)。「日本では庭や寺の境内で栽培されているものや、街道の垣根や生け垣のあちこちに散在しているのをみかける。これがシナ原産であることは疑いがない」と書かれている。
シーボルト『日本植物誌(ファウナ・ヤポニカ)』のニワウメ