こくご食堂

小学生向けこくご塾を創業しました。[こくご]の楽しさを、様々な切り口から発信していきたいと思っています。

[トーク力]

2018-03-05 20:29:12 | 感じる
はじめまして。2018年春、川崎で小学生むけ[こくご]を中心とした塾を創業予定のamimです。思考・発表・文章にする・を柱に、ディベート・俳句アクティブラーニング・ビブリオ・ロールプレイングなどを取り込んだ授業をします。ブログは毎日更新しています。感じたこと、体験したことを文章にすることは「こくご」です。

「こくご食堂」本日調理する食材は[トーク力]

今回のオリンピックでは、ユニークな解説に注目が集まりました。男子・女子スノーボードハーフパイプの解説をしていた中井孝治さん。とてもクールに、しかし正確に技の名前を解説しています。しかし、好きな選手や好きなスタイルの滑りがあると、少しテンションを上げて「お洒落」という形容詞を使っていました。そして、その言葉の説明を数時間後、中井さんご自身のブログでする。解説の解説をしていました。

前回のオリンピックでも話題になった、男子モーグルの解説をしていた三浦豪太さん。今回は、銅メダルを獲得した原大智選手の競技の時、
「中学時代の体育の成績が3」
ということを何度も言っていました。他の選手の情報も詳しく、とてもユニークな解説です。

そして、先週の日曜日、東京マラソンの解説をしていた、増田明美さん。増田さんも、少し前から解説が面白いと評判でした。今回の東京マラソンの解説は聞くことができませんでしたが、以前に、大会出場選手同士が結婚するという情報をいち早くつたえたことがありました。本人からの情報だったそうです。

この三名に共通していることは、みなさん解説をしている競技の元選手であることです。アナウンサーが解説するのもよいのですが、競技経験者が解説をするのは説得力があります。しかしこの3名は、競技のことだけでなく、個性を発揮しています。

人に情報を伝える。この「伝える」ことの難しさを、アナウンサー教室で勉強中です。この三名の解説は、「伝える」ことの根本的なことがあると思いました。聞いている人が引きこまれる、もっと聞きたいと思う解説です。賛否があると思いますが、オリンピックの競技、特にウインタースポーツには、雪のふらない地域では馴染みがうすいです。そんな競技でも、解説のミニ情報を聞くと、さらに競技に興味がもてるようになります。マラソンは長時間の放送です。劇的なレース展開がなければ、見ていても面白くない時があります。そんな時、解説で選手のプライベートな情報をしると親近感がわきます。増田さんは、「ケニアの選手が日本のカボチャが好きで、日本から種を持ち帰ったがうまく育たなかったそうです。」という小ネタを中継で言うそうです。ケニアの選手が好きになりますよね。この3名は、日本の選手の情報だけでなく、他国選手の情報も豊富なのです。

どのタイミングで、どの情報を入れるかも、解説者のセンスになります。この三人、しばらく目が離せません。