こくご食堂

小学生向けこくご塾を創業しました。[こくご]の楽しさを、様々な切り口から発信していきたいと思っています。

[砂肝]

2017-09-12 05:00:00 | 感じる
はじめまして。2018年、川崎で小学生むけ[こくご]を中心とした塾を創業予定のamimです。よろしくお願いいたします。
「こくご食堂」本日調理する食材は、[砂肝]です。

焼き鳥では、どこの部位がすきでしょうか?私は砂肝とレバーが好きです。今日はその「砂肝」のお話です。「砂肝」とは、どこの部位でしょうか?モモ、胸肉はそのまま、モモと胸です。正解は胃です。鶏には歯がありません。くちばしで餌を食べると、食物は一時「そのう」という場所に集められます。人間でいうとのどの辺りに袋があり、そこにためることで満腹の合図を送るのです。そこでも食物をつぶすのですが、まだ完全でありません。それから、腺胃(せんい)に入り、その後、筋胃(きんい)という場所ですりつぶしと、砂をはじきます。鶏の解剖をしたことがありますが、筋胃(きんい)はとても弾力があり、カットすると中から食べ物と一緒に砂が出てきました。その筋胃(きんい)を砂肝というのです。

解剖の話が出たので、医学部の学生さんのお母様のお話をしましょう。その方のお嬢さんは医学部なので、人体解剖をします。人体解剖では、薬剤の中に入っている遺体から、丁寧に皮をはぐ所からはじまるそうです。そらから一年かけて一体を解剖されていただくそうです。ここです。大切な遺体に感謝の気持ちを持って、勉強させていただいているのです。

私が去年まで勤務していた実験の教室では、解剖の時間には何度もする話しがあります。
「大切な命を扱っている、だから感謝しながら実験しましょう。」
だから、気持ち悪いと言う、または、大騒ぎする子供はいません。

実験で鶏の解剖をし、医学部のお子さんを持つお母様からお話をうかがってから、焼き鳥の「砂肝」を食べる時はいつも感謝するようになりました。これは「砂肝」に限ったことではありません。魚でも、牛でも豚でも、命のあるものをいただいているのです。

小学生、中学生は実験の時間が急激に少なくなっています。教科書で学ぶよりも多くを知ることができて、記憶にも残る実験。教育改革で、実験の授業数が増えることを期待しています。私は実験をするという、貴重な体験をしてきました。授業でもそれを伝えていこうと思っています。