あめふり猫のつん読書日記

本と、猫と、ときどき料理。日々の楽しみ、のほほん日記

4月の雪。

2010-04-17 08:21:37 | 日記・エッセイ・コラム

4月の雪。

なんと、朝目が覚めると雪が積もっていました。

予報で雪になるとは言っていたけれど、山沿いだけだとたかをくくっていました。

開きはじめたチューリップの上にも雪。あまりにも寒そうでかわいそうでした。

4月の雪、という響き自体は少しロマンチックですけれど。

うちの老猫あやも春を待ちわびているので、暖かい陽のひかりがはやく戻ってきてくれたら、と思う日々です。

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内と外の桜

2010-04-16 18:25:27 | 日記・エッセイ・コラム

内と外の桜
今日、仕事で以前お世話になった方のイラスト個展があったので、帰りに寄らせていただきました。

動物や花をモチーフにしたイラストや、以前描いた人物の小品などを見せていただき、ふと気がつくと、窓の外に八重桜がありました。

「窓から桜が見えるのですね」と言うと、「いつもは窓をおおって会場を作るのですが、せっかくの桜なので見えるようにしました」とおっしゃいました。

そうして、「季節にあわせて桜のイラストもいくつか出したのですが、こういうことはしない方がいいと思いました。この絵を見てから桜を見たら、やっぱり本物の方がいい、と思うでしょう。自分の首を絞めるような事をしてしまいました」と笑ってらっしゃいました。

でも、私は少し得した気持ち。

本当の桜も、その方のこころの中の桜も、同時に観られるなんて。

そして、ひと様の作品を観て、自分も頑張らなくちゃ、と思ったひとときでもありました。

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女の子とお弁当。

2010-04-16 00:24:57 | 本(料理の本)

かえる食堂のお弁当 かえる食堂のお弁当
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2009-11
《かえる食堂》の、かえる、という響きの可愛さに惹かれて、つい買っちゃいました。

“料理の下手な人ほど料理の本を持ってる”と、後輩があるとき言ったのですが、わたしはさしずめその典型的タイプでして、けっこうな冊数の料理本を持っているのです。

この本を読んでいたら母が「ねえ」と言うので、てっきり“いったい何冊買えば気が済むんじゃい!”と怒られるものと思いましたが、母が言った言葉は、「あんた、お弁当持つようにしたらいいんじゃない?」というものでした。

うーむ、たしかにその方がヘルシーだし便利かもね……とも思いましたが、なかなか踏み切れないですね

私が自分でよくお弁当を作っていった時期は2回あって、まず最近では前の職場に通っていたとき。コンビニも、食事できるお店も遠かったんです。

もう1回はもうずっと前で、専門学校生の時ですね。本屋のバイトを土日祝、夏と冬の休みにやっていて、勤務は開店(準備)から4時までだったのでお弁当持ちでした。

自分が食べるためのお弁当づくりというのは、面倒なのをのぞけば非常に気楽なもの(なにしろ文句を言われない)で、作るのは別に嫌ではありませんでした。

ただ、若い頃って、作るメニューが今と違うんですよね。よく、クレープ弁当とか持っていってました。クレープでくるむ具は、ハム・チーズ・ケチャップとか、ツナマヨ・玉ねぎ・レタスなどでした。

前の夜に生地を混ぜて、一晩ねかして朝焼くわけですね。今は、絶対そんな面倒なことしないそれに、そもそもクレープ自体がおばちゃんには似合わない。

女の子のお弁当、ってあるんだな、と思いました。

ところでこの本のなかのレシピでは、私はごくありきたりな人間なので、作りたいと思ったのはスタンダードな“シャケ弁当”とかおむすびとゆで卵の“夜食のお弁当”などでしたが、ちょっとハッとしたのが“雪の日のお弁当”。

じゃがいもと長ねぎのドリアのお弁当なのですが、雪に合わせて、白いお弁当なのですね。

あ、ちょっといいなぁ、食で季節を感じるのって日本人ならではだよね、などと、無粋な私がちょっと思いました。

凝り過ぎていない、名前と同じく可愛いお弁当の本です。

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家庭料理は、なつかしい。

2010-04-15 01:11:46 | 日記・エッセイ・コラム

深夜、『シルシルミシル』という番組を観ていたら、AD堀君が、外国の方に街で声をかけて、おうちで料理を作ってもらう、といういささか強引な企画をやっていました。

作ってくれたのは、フランス、スウェーデン、アメリカの方で、作った料理はいずれも、その国ではポピュラーな(アメリカの方は日系人の父とタイ人の母の間に生まれた方だったので、作ったのはタイカレーでしたが)家庭料理でした。

それを観ているうち、二十歳前後の頃、海外ミステリを読んでいて、出てくる料理がすごく気になったのを思い出しました。

レストランのメニューの場合もあるけど、たいがいやっぱり作中に出てくるのは、家庭料理なんですよね。

アメリカのミステリとか読んでいると、ごくありふれたお惣菜として、よくミートローフが出てきました。

それから、“角のデリでベーグルサンドを買って……”なんて描写が出てくると、ベーグルってなんだろ、食べてみたいな、と思ったものでしたが、今や近所のパン屋さんでも買えるんですものね。

ユダヤ系やアイリッシュ系、珍しいところではギリシャ系などの登場人物が出てくると、その食卓も個性豊かで、食べてみたいメニューがそれこそたくさんありました。

“過ぎ越しの祭り”の特別メニューとか、“パトリック祭”のデザートとか。謎だった“ムサカ”や“タラモサラダ”だって、今や料理本にけっこう載ってる。

でも、今も昔も変わらないのは、そういう家庭料理の描写を読んでいると、自分にはなじみのないはずの外国の料理が、なんだか懐かしいような気分になってくること。

なんとなく、万国共通のあったかさというか、ほっとする雰囲気があるのかなぁ、と思います。

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心のなかのふるさと。

2010-04-15 00:46:38 | 本(児童書・絵本)

おじいさんの旅 おじいさんの旅
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2002-11
来週、両親は母の兄弟たちと、数日旅行に行く予定です。

四国に住む母の姉に久しぶりに会うのが目的の一つ。

余談ですが、母の姉、私にとっての伯母と、3年ほど前に亡くなった伯母の夫である伯父は、クリスチャンでありました。

そのせいでもないでしょうが、私が小学生で、まだ伯母たちが花巻に住んでいた頃、遊びに行って出してもらった軽食がミネストローネスープとピロシキ、という私にとってはハイカラ(死語?)メニューでした。

伯母は息子の家に同居するために四国へ行ったのでしたが、私は寒い東北より、年配になってからは四国の方が温かくていいかも、と思ったのですが、歳をとってから馴れぬ土地に行く、というのは大変なことも多いようです。

そうして、伯母が一番遠いけれど、母の兄弟たちも、実家にいる母の二番目の兄をのぞいては、みな東京に暮らしています。(父の兄弟たちもおおむね同じ)

それにべつだん不便を感じていなかったはずですが、最近、とくに母のすぐ下の弟である叔父を見ると、歳をとってくると、ふるさとというのが若い頃よりずっと懐かしくなるものなのだな、と思います。

叔父は昔語りの会に語り部として出たり、ふるさとの懐かしい言葉を集めて、手作りの小冊子を作ったりしているのでした。

そういう様子を見ていると、上記の絵本『おじいさんの旅』をよく連想します。

この物語は、孫が語り手となって描かれる、彼の祖父の人生を綴った静かな本。

祖父は若い頃、希望とチャレンジ精神を胸に、アメリカへと渡ります。苦労は色々あるけど、新しい世界で生きる刺激も、楽しんできたのです。ところが歳をとってくると、自分が子ども時代を過ごした、日本が懐かしくてたまらなくなる。

望郷の思いに耐えきれず、日本に戻ってきてしまいますが、こんどは、アメリカで生まれ育った娘は、日本になじめない……。

人間にとってふるさととはなんなのか。いや、ふるさとという土地はあっても、結局のところどこにも行き場は無いような気もして、少し切なくなった絵本でした。

まだ、私はこのおじいさんや叔父の気持ちがわかるようになるまでには歳を重ねなければならないでしょうが、若い頃にははるか遠かった道の向こうをうかがう年齢になったのだな、とも思います。

コメント (6)
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