尼崎市議会議員選挙が6月6日に投開票されその結果が報じられ、全国の人を驚かせました。当選の42位の方の得票数が1913票、そして次点の方の得票数が1912票とわずか1票差でした。今回の選挙ではこの一票差で当落が決まるということもあって改めて一人一人の投票の大切さを感じることができました。
また開票作業の途中で投票総数が投票者数を1票上回るというミスがわかって再集計されたため確定時間が大幅に遅れました。当日開票作業を見学に行ったのですが、まず投票箱の中から開票台に移された投票用紙は人の手でまとめられて読み取り分類機にかけられて候補者ごとに分けられます。その後、計数機で枚数が数えられて100枚ごとに束ねられ100枚の束が5つで500票になったら名前の書かれたカゴに入れられるので一般見学者は2階観覧席から双眼鏡で何束あるかを確認します。100枚で束ねられるときに人の眼で確認されて疑問票(名前以外のモノが書かれているものなど)を取り除いたりしたのち点検して100枚にします。おそらくその作業の中で1枚抜けた束(99票しかない)を100票とカウントしたのではないかと思われます。機械で枚数を数えてもその後は人の眼のチェック(ダブルチェックと思われますが)を経るのですが、その1票のために作業が大幅に遅れました。
次に42位と次点の1票差ですが、尼崎市のような人口の多い都市の選挙でこんな1票差で当落が決まるということは珍しいことです。と思って選挙ドットコムを読むと意外とあることがわかりました。一票差で当選された方が再点検されて2票が無効になり当落が入れ替わったケースもあります。
今後尼崎市議選の結果が再点検されるかどうかはわかりませんが、票の再点検で入れ替わるということがあるのは投票用紙にきちんと名前が書かれていなかったということに原因があるようです。「投票用紙には候補者の名前以外は書かない。」ということをしっかり守って自分の一票を大切にしたいものです。
次に名古屋で受理された尼崎市民の不在者投票の投票用紙を尼崎市選管に送付するのを忘れたという発表がありました。これもビックリで完全に人為ミスです。この票は不受理となり開票されないそうです。ここに次点の方の名前が書かれていたらどんなに悔しいことでしょうか。
以上今回の尼崎市議選では1票の重みを痛感しました。次点の方は異議申し立てなさると思うのでまだこの先どうなるかわかりませんが、いずれにせよ選挙は公正に行われることを前提としているのでかかわっておられる方、また投票する方もしっかりとした行動をとらなくてはいけないと思います。