お遍路 K 秋ちゃん・・・きのうの晩ごはん、 おやじの田舎家庭料理・・・

素朴でシンプルな健康晩ごはんです。田舎のおやじが、頑張って毎日作っています。

発心の道場阿波一国参り9日目

2014年09月04日 | 札所巡り

 案の定忘れた。ビール2本と銚子3本、青酸カリにならないように多めに申告し、6時30分朝食をいただき慌ただしくゆとりのないうちに出発。案の定、宿から1時間ほど山道を上がった所で首の辺の違和感に気づく。「あぁぁ、」輪袈裟がない、忘れたのだ。ここまで来て戻ることもできず、すぐに宿に電話。「もしありましたら着払いで送ってください住所は宿帳を見てください」とそのまま歩くことに後日届いていた。この後、輪袈裟無しで歩く。

金子屋から上がった山中で気付く、あ! 忘れた!・・・袈裟

 20番札所鶴林寺までの遍路道は3㌔弱だが、標高が500mあり急坂の山道なのだ。マイペースで歩くもやはり坂道はきつかった。ようやく仁王門が見えてきた。山中の静寂が伝わり境内はきれいに清掃されている札所だ。

20番札所鶴林寺仁王門

 納経所の人は、喜多方や福島のことについて詳しかった。鶴林寺を打ち終えて境内からすぐに下りの遍路道に。チャリーン・チャリーンと、山中に鉦の音が響く。姿は見えないがお遍路さんが歩いているのだ。ようやく下って那珂川にでて永井橋を渡りまた上がりの遍路道へ。すると、キャリカーの中にテープレコーダーを置き演歌を聞きながら歩いているお遍路さん。山を上って下りてきたのだ。ここからは、「国道に出てロープウェイで上がった方が楽ですよ」とアドバイス。国道に向かって歩いて行ったが・・・また後ろから演歌が聞こえてきた・・・嘘でしょう・・・いろんな人が歩いている。

キャリカーを引っ張って下りてきた遍路道

 21番札所までは、1丁毎に丁石がありなかなかたどり着かない。ようやくたどり着いたと思ったらまたまた丁石が、厳しい道である。長―い・長―い、参道を上るとようやく仁王門が、21番札所大龍寺到着。老杉に覆われ西の高野山ともいわれている。境内は大杉に囲まれて山中に伽藍が広がっており大龍の名にふさわしい霊気漂う札所である。

 大龍寺本堂 持仏堂天井に描かれた龍

 札所から700㍍山に入った所に大瀧の嶽(舎心ヶ嶽)がある。大師修行の地でもある。崖の上に大師像があり、そこからの眺めは遠く由岐の海も見える。ななめ前方を見るとロープウェイが上ってくる。今はだれでも気軽に訪れられる札所なのだ。ちなみに10分で到着する。

 舎心ヶ嶽、崖の上の大師像の前で

 納経所前で食事をしていると茨城の住職ご一行が到着。「ご苦労さん」と声をかける。年寄りご一行は全く疲れていない様子。元気だ。一緒に食事をして「またどこかで逢いましょう」と別れる。

 21番札所大龍寺を打ち終え4㌔の急坂を下ると里山の雰囲気が、目の前が棚田になっている龍山荘に到着。二階の一番見晴らしのよい「寿の間」に通される。今、下ってきた山頂のロープウェイの鉄塔が見える。大龍を打ち終えたお遍路さんが下の遍路道を通っていく「ごくろうさま」と声をかけると、皆、手を振って通り過ぎていった。元気に歩いているが足は大丈夫なのか。しかし、上りも下りも・・・坂道はきつい。

 龍山荘から大龍のロープウェイの鉄塔が見える。

 龍山荘も前が棚田になって里山の雰囲気を醸し出して好い宿だった。夕食は、車で巡っているという神戸から来たお医者さんの家族と一緒に食事。明日は雨の予報。

※   精算(青酸)してまた借(カリ)りる。まだ借金があること。