鳩山間の田天体観測所

趣味の天体写真を中心に、遠征の記録や望遠鏡関係の工作などを載せていく予定です。

月齢9.9

2015-01-31 08:33:39 | 天体写真
30日、関東地方に雪が降りました。
とは言っても、公園の芝生や車の屋根に2~3㎝積もる程度で
道路には積もりませんでした。
雪国の皆様にしたら鼻で笑うほどの量でしょう。

雪を降らせた低気圧が東に抜けたあと、晴れ間が広がりました。
月も天頂あたりに輝いています。

月はなんと言っても上弦あたりが見栄えが良く、
クレーターもコントラスト良く写ります。
太くならないうちにもう一枚撮っておこうと思いました。
またまた自称月スペシャルを引っ張り出しての撮影です。

組み立てて見上げると、いつの間にやら月は雲の中。
雲の薄くなったところでピント合わせをしますがなかなか決まりません。
最後はまあこのあたり・・・という感じです。

晴れ間がくるのをしばらく待ち、ほんの十数秒の間でシャッターを切りました。
後でチェックしましたが、皆薄雲がかかっています。
一番影響の少なそうなカットを選びました。

若干の露出オーバー、加えてシーイングも良くありませんでしたので
できあがった写真もご覧の通り。
来月またがんばりましょう。


月齢9.9
自作16cm F8.3 反射 直焦点
露出 1/500秒
キヤノン EOS Kiss X5
埼玉県鳩山町
コメント (4)
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月齢7.9

2015-01-28 22:22:37 | 天体写真
前線が通過し、急に寒くなりました。
気温が前日比マイナス9度です。若くない体にこの変化はコタエますね。

月が太くなってきましたので、ラブジョイ彗星の撮影もちょっと難しいかな、と思い、
望遠鏡を月に向けることにしました。
冬から春にかけてのこの時期は満月前の月の緯度が高くなりますので、
月をほぼ天頂に見ることができるのです。

ただ、気圧配置が冬型で、季節風が強く吹いています。
案の定シーイングがあまり良くありません。
これから春先にかけてはシーイングのよい日もあるでしょうから
今日は練習のつもりで・・・。

鏡筒は久しぶりに引っ張り出した16cm反射です。
この鏡筒は、月や惑星を見るためにふつうよりfを長くしてあります。
焦点距離は132cm、APSサイズの直焦点で撮影すると月がちょうどよい大きさに写ります。
自称月スペシャル。
自作の鏡面は特級クラスではありませんが、まずまずの精度で(1/8λほど)
fの長いこともあって眼視ではとてもよく見えます。

シーイングのためか、オリジナルの写真は少し寝ぼけていましたが、
アンシャープマスクでまずまず見られる写真になりました。


月齢7.9
自作16cm F8.3反射直焦点
露出1/500秒
キヤノン EOS Kiss X5
埼玉県鳩山町
コメント (3)
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1月24日のラブジョイ彗星

2015-01-25 20:48:40 | 天文現象
先々週末の新月期は仕事が終わらず、遠征を断念しました。
強風下、遠征した友人は、
「最高の空だったよ・・・。」
・・・まあ、そんなものですね。自分が行けなかったときに限って・・・。

というわけで、忙しい1週間を過ごした先週末、撮影に行くことができました。
月齢の関係で、ラブジョイ彗星が好条件で見えるのも最後になりそうです。
個人的にはいろいろあった週でしたので、たまりにたまったストレスの解消も兼ねていました。

月没が21時30分頃ですので、いつもより遅い現地集合です。
スーパーで夜食や飲み物(!)を買い込んで行きましたので、打ち合わせた時間には若干の遅刻。
もう皆さんは機材の組み立ても終わり、準備完了といったところ。
遅まきながら自分もセッティングをすませ、彗星を導入します。

ガイディングスコープの小さなファインダーでのぞくとはっきりした彗星の像がすぐに捉えられました。
明るさもまだ十分に明るいです。
もっとも、近日点通過はこれからですから月さえなければしばらくは十分に見えるはずです。

テスト撮影の結果、露出は前回よりも延ばせそうです。
空が暗いというより、光害の影響を受けにくい方角になったせいでしょう。

8コマを1セットにして露光を繰り返しました。
400ミリの写野いっぱいに伸びる尾を写すことができました。

余談ですが、この尾はいわゆるイオンの尾で、電離した分子(CO+など)が太陽風に吹き流されてできるものです。
イオンの尾がまっすぐに伸びている姿から、太陽風が安定して(乱れることなく)吹いていることがわかります。


ラブジョイ彗星(1月24日)
キヤノン FD 400mm F2.8L (自作F3.3絞り)LPSP2フィルター
1分30秒露光×8枚
キヤノン EOS 5D MkⅡ(赤外改造)
群馬県藤岡市



コメント (2)
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ラブジョイ彗星のスペクトル

2015-01-11 18:26:15 | 天文現象
ラブジョイ彗星が北上して見やすい位置にあがってきました。
月も東に去り、観測条件がぐんとよくなりました。

10日は土曜日で仕事がお休みでしたので、午前中農作業(梅の木の剪定)をした後
午後から準備をして撮影に行ってきました。

彗星が明るくなってきましたので今回は対物プリズムをつけてのスペクトル撮影にも挑戦です。

夕刻、いつもの観測地に到着し望遠鏡を組み立てます。
極軸をあわせガイドスコープをのぞきますと、一昨日よりも明るくなった彗星がありました。
目の悪い自分でも肉眼で見えます。

薄明終了から月の出まで約2時間半。撮影をしながら同行した仲間と楽しい時間を過ごすことができました。


ラブジョイ彗星のスペクトル
キヤノン EF-S 55-250 (250ミリ) タカハシ対物プリズム
30秒露光×4枚
キヤノン EOS Kiss X5

対物プリズムによる低分散ですから、ぼやっとしたコマが重なり合って串に刺した団子のようなスペクトルになっています。
串の部分が彗星の中心部分で、ダストによる連続スペクトル(太陽光を反射)です。
「団子」のところがコマのスペクトルで、炭素分子(C2)の成分です。
ダスト成分が弱く分子の成分が強い、いわゆるガスリッチな彗星のようです。

ところで、スペクトル写真もS/Nをあげようとコンポジットするのですが、
星もみな線になってしまうため、星を基準に写真を合成することができません。
仕方がないので星のスペクトルに写っている暗線を基準にして1枚ずつ合わせました。
これが結構大変で、普段何気なく使っているソフトのありがたさを痛感しました。

同時に撮影したラブジョイ彗星の姿はこちらです。


1月10日のラブジョイ彗星
キヤノン FD400 F2.8L 自作F3.3絞り LPSP2フィルター
1分露光×8枚
キヤノン EOS 5D MkⅡ
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1月8日のラブジョイ彗星

2015-01-08 21:04:32 | 天文現象
冬型の気圧配置で、関東地方は快晴の日が続くようになりました。
1月のはじめは満月に近い月があって、空が明るかったのですが
ようやく月も東に移動して、少しずつ暗夜が戻ってきています。

オリオン座の西側をラブジョイ彗星が北上してきました。
ネットなどの情報によるとかなり明るく、肉眼でも見えるのでは・・・とのことです。
薄明終了から月の出までのわずかな時間をねらって撮影を試みてみました。

夕方の南東の空、自宅の庭からは東京方面の強烈な光害の中です。
適正露光は15秒。

強めの画像処理をしましたので、バックグランドが荒れています。
12月末の撮影と比べると、尾の方向が変わってきました。


1月8日のラブジョイ彗星
キヤノンFD 400mm F2.8L(自作F3.3絞り)LPSP2フィルター
15秒露光×8枚
キヤノン EOS 5D MkⅡ(赤外改造)
埼玉県 鳩山町
コメント (2)
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