鳩山間の田天体観測所

趣味の天体写真を中心に、遠征の記録や望遠鏡関係の工作などを載せていく予定です。

M3

2023-04-25 21:31:57 | 天体写真
先週末友人と再び撮影に行ってきました。
例によって早めの出発、明るいうちの現地入りです。
今回はソロキャンプの方が先着していて、挨拶をして近くに入れてもらいます。

天気予報は晴れでしたが、暗くなり始めるころから雲が出てきてしまいました。
わずかな晴れ間をついてピントを合わせ、構図を決めておきます。
雲が取れたらすぐに撮影にかかれるように準備だけはしておきました。

が、残念なことに待てども待てども雲が取れません。
明け方に撮影したい天体があることもあって、仮眠をとることにしました。

午前2時ころ、友人に起こされてみますと、雲がかなり薄くなっています。
仮眠前にセットしておいた天体は、地平線近くまで高度が下がっていてもう撮影ができません。
仕方がありませんので、別の天体に目標を切り替えて撮影をしました。

目標の一つだった明け方の天体も、時間がなくて慌ただしい撮影となりました。
こちらは残念ながら薄雲がかかっていたようで、満足な結果ではありませんでした。

写真はりょうけん座の球状星団M3です。
時間がなくて枚数が稼げませんでしたが、シーイングがよかったので結構よい写りとなりました。


M3
12.5cm 屈折 直焦点 1.4倍テレコンバーター LPSP2フィルター
4分露光×4枚
ニコンZ6(HKIR改造)
群馬県藤岡市

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春の銀河その3

2023-04-05 20:46:33 | 天体写真
今回は少しマイナーな銀河NGC4725です。
写真等級は9.4等、見かけの大きさは10分×5.5分の渦巻銀河です。
大きい割にはMナンバーが付いていないのは眼視等級が10.1等と暗いからでしょう。

一般に渦巻銀河の腕は若い星が多くて、青い色をしています。
ですから、色増感をしていないパンクロマチックの写真乾板(青い色に感度を持つ、例えば昔の103a-O)には
よく写るので眼視等級よりも写真等級のほうが明るいというわけです。

この銀河を撮影しようと思ったのは、たまたま星図ソフトをマウスでくるくるしていたら、
Mナンバーが付いていないのに星図上で大きく表示されていたからでした。
どんな銀河かな、と思って資料(古田俊正さんの写真集「銀河」)を見てみましたところ、棒渦巻銀河のようです。
明るい棒渦巻銀河はM109のほかはあまり知りませんので、今回の撮影対象に入れることにしました。

出来上がった画像からは棒渦巻銀河に見えなくもありませんが、それよりも腕が細いというかリング状に見える変な銀河ですね。
ネットによればこの銀河は明るい活動的な中心核を持つ「セイファート銀河」だそうです。
そうやって眺めてみますと、ますます味わい深いなんて勝手に思ったりします。


NGC4725
12.5cm 屈折 直焦点 1.4倍テレコンバーター LPSP2フィルター
4分露光×8枚
ニコンZ6(HKIR改造)
群馬県藤岡市

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