鳩山間の田天体観測所

趣味の天体写真を中心に、遠征の記録や望遠鏡関係の工作などを載せていく予定です。

暁天の2彗星

2013-11-14 18:20:43 | 天文現象
12日から冬型の気圧配置が強まり、関東地方は快晴になりました。
山沿いでは大荒れになって、かなりの積雪があったようです。

快晴の良い天気は13日も続きました。
冬型も弱まってきましたので、かねてから目星をつけていた
アイソン彗星撮影ポイントに友人と下見を兼ねて行ってきました。
月没が午前2時30分ですから、現着1時半を目標に待ち合わせをします。

現地に着いてみると冬型による雪雲がまだ残っていて、時折空を覆ってしまいます。
それでも明け方には雲がとれることを期待して望遠鏡を組み立てます。

願いが通じたのか次第に雲が薄くなり、月が沈むころには撮影可能な空になりました。

しし座で明るくなっているラブジョイ彗星を最初に撮影しながら
アイソン彗星が昇ってくるのを待ちます。

双眼鏡で探すと2彗星とも簡単に見つかりました。
ラブジョイ彗星のほうが地球に近いため、大きな姿です。

アイソン彗星のほうは小振りな姿ながら、しっかりとした集光と尾を持っています。
あと2週間ほどで太陽に最接近します。
そのあと、どんな姿を見せてくれるでしょうか。
大化けすることをひそかに期待しています。


ラブジョイ彗星 (11月14日)
キヤノンFD 400mm F2.8L 自作F3.3絞り
LPSP2フィルター+Y44
キヤノンEOS5Dmk2(赤外改造)
2分露光×3
群馬県昭和村


アイソン彗星 (11月14日)
1分露光×4
その他はラブジョイ彗星と同じ
コメント (2)
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シャボン玉星雲2

2013-11-09 21:22:18 | 天体写真
たいした処理をしているわけではないのですが、
パソコンの能力が低いこともあって、天体写真の画像処理には時間がかかります。
フルサイズ機を使うようになって、その傾向はますます顕著になってきました。

時間があれば処理も進むのですが、
忙しいと撮影しっぱなしで画像処理に手が回りません。
しばらく前の撮影をようやく処理しています。

今回の写真はNGC7635、通称シャボン玉星雲です。
望遠鏡を通しても星雲は見えませんが、
散開星団M52のすぐ近くにあり、構図の決定は容易です。
M52とツーショットに収めてみました。

以前自宅の庭先からも撮影してみましたが、
遠征して露出をかけるとシャボン玉の姿がいっそうはっきりします。


M52とNGC7635(シャボン玉星雲)
12.5cm屈折 直焦点 LPSP2フィルター
10分露光×4枚
キヤノンEOS5Dmk2(赤外改造)
栃木県日光市
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ほんのちょっと裏技

2013-11-04 15:37:30 | 天体写真
赤色がよく写るように赤外改造したのに、
画像処理をしても意外に赤が良く写りません。

原因は改造によって赤色の感度が上がり、
そのままではバックが真っ赤にかぶるために、
画像を作る段階で、赤を相当押さえた処理をせざるを得ないことにあります。

赤が必要なのはHα(6563Å)のためですから、
それ以外は極力カットして赤の感度を相対的の下げるのが望ましいのです。
究極はHαを透過する干渉フィルターでしょうが
その代わりに濃赤フィルターでも効果があるはずです。

というわけで、濃赤フィルターをつけて写真を撮り、
ノーマルの赤画像と入れ替えてみます。

何回かの試行錯誤の結果できたのがこの写真です。
オリオン周辺の赤いガス星雲がコントラスト良く描出できました。


オリオン座
50ミリF1.4(F4に絞る)
キヤノンEOS5Dmk2(赤外改造)
フィルターなし2分露光×2
R64フィルター2分露光×4
栃木県日光市
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