鳩山間の田天体観測所

趣味の天体写真を中心に、遠征の記録や望遠鏡関係の工作などを載せていく予定です。

夏休みの工作2

2013-08-25 10:04:03 | 工作
工作その2です。

30年以上前の高橋製作所製のP型赤道儀を広角写真用に使っているのですが、
使いやすくするために、架台取り付けノブを作ってみました。

まずはオリジナルの取り付けボルト

ボルトの頭にシャフトを通したもの。
堅くなると回しづらい。指が痛くなります。

ホームセンターで買ってきましたチェンジノブ。
これで取り付けボルトを作ります。


残念なことに高橋の取り付けボルトは1/2インチ。
ボルトの頭は対辺21ミリです。
いっぽう、チェンジノブは12ミリ用なので対辺19ミリです。

しかたがないので、1/2インチボルトの頭をグラインダーで削ります。


次はワッシャーを作ります。買えばいいのですが、ケチりました。
5ミリのアルミ板を旋盤で35φまで削ります。


チェンジノブにはめ込んで、反対側からは長さ20ミリの高ナット(40ミリのを半分に切った)
をねじ込みます。

完成です。


オリジナルと比べたところ。

左が今回の製作品。右端がオリジナル。中央はV1赤道儀についていたもの。


装着した様子。
P型赤道儀の場合、極軸の方位の修正はこのボルトをゆるめてするので、
修正がやりやすくなりました。
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いるか座新星のスペクトル

2013-08-19 23:30:53 | 天文現象
8月14日、山形県の板垣公一さんによっているか座に新星が発見されました。
発見等級は6.8等でしたが、その後増光して現在4等級です。

うまくいくと、スペクトルが写せるかもしれないと思って
カメラを向けてみることにしました。

ISO感度を最高の6400に設定します。
満月近い月がすぐちかくにありますので、露出が伸ばせません。
透明度も悪く、薄雲もかかっているようです。
結局5秒露光して(それでも画面が白くかぶる)あとは画像処理することにしました。

数枚の露光を押さえて重ねてみました。


いるか座新星
EF-S 55-250 250ミリ タカハシ製分光プリズム
5秒露光×4枚
キヤノンEOS KISS X5
埼玉県鳩山町

何とか写すことができました。
透明度が悪いので青のほうの写りは悪くなっています。

良く見ますと、新星特有のバルマー輝線が写っています。
(右端の赤いところにHα、緑~青のところがHβ)
輝線に幅が少しありますので、膨張するガスの速度が速いのかもしれません。
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スペクトル

2013-08-17 12:27:38 | 天体写真
デジタル時代になって、レンズの性能向上には目を見張るものがあります。
入門機のキットレンズでさえ、星を写しても隅々までシャープです。
色収差も全く感じません。
設計もさることながら、EDガラスのような硝材の進歩が大きいのだと思います。

レンズの色収差が少なければ、赤と青でピントの位置があまり変わりません。
ということは、広い波長域を一度に撮影するスペクトル写真が撮れそうです。
昔、流星写真用に買った対物プリズムを付けて、どのくらい写るかテストしてみました。


タカタシ製対物プリズム58φ

夏の大三角の1等星をねらいます。


ベガ A0Ⅴ
水素のバルマー線だけの典型的なA型です。
Hα(6563Å)が右端に見えます。改造してないデジカメでもこのあたりまで感度がありますね。


デネブ A2Ⅰ
バルマー線の中にすこし金属線が見えます。


アルタイル A7Ⅴ
バルマー線が弱くなり、かわって金属線がかなり目立ってきます。

撮影データ
EF-S 55-250(250ミリ)固定撮影
F11 20秒露光(ベガ) F5.6 25秒露光(デネブ) F8 15秒露光(アルタイル)
ISO400
キヤノンEOS KISS X5

スペクトルを見やすくするために、望遠鏡の追尾はOFFにして
日周運動で幅をつけました。
くしくもA型星だけになってしまいましたが、金属の吸収線もしっかり写っています。
どのくらい暗い星まで写るのでしょうか。
感度的にはあと3段の余裕があります。
うまくいけばスペクトルアトラスが作れるかも。
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クラゲ雲

2013-08-16 10:13:43 | 日記
連日暑い日が続いています。

各地では大雨やゲリラ豪雨だというのに、当地では全く雨が降りません。
農家の人々は水田の水を心配しています。

昨日、水田の見回りから帰ると、空におもしろい形の雲がありました。
まるでクラゲが開いたときのようです。

おそらく積乱雲が発達して、頂上が対流圏の一番上まで達したので
そこから上昇気流が周囲に広がったのだと思います。

積乱雲ですからこの下は雨のはず。
こちらにやってくることを願ったのですが、残念ながら来ませんでした。

当地では昔から「秩父の空鳴り」といって
西の方角に出た積乱雲は雨を降らさないようです。
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夏休みの工作1

2013-08-15 18:06:39 | 工作
お盆休みを利用して天体関係の工作をしています。
たいしたものではないですが・・。

ひとつめは、オートガイド用にウェブカメラの改造です。

感度のいいカメラということで、
旧式ではありますが、Qcam3000をオークションで落札しました。
2個で980円!!


さっそく改造にかかります。
とは言っても、レンズを取り去って、スリーブを取り付けるだけですが・・。

まずは分解してレンズを取り去ります。


ネジ1本で簡単に分解できます。


レンズは回して簡単に外せました。


いったん組み立てて、スリーブの取り付け径を測ります。
23ミリでした。


塩ビパイプでスリーブを作ります。
パイプ径は24ミリ。ツアイスサイズよりほんの少し細いですがそのまま使います。
突っ切りバイトで23ミリの溝を掘ります。


スリーブの内側を黒く塗り、ぱっちんとはめ込んで完成。
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