鳩山間の田天体観測所

趣味の天体写真を中心に、遠征の記録や望遠鏡関係の工作などを載せていく予定です。

第46回彗星会議

2016-06-20 21:50:21 | 日記
去る6月18日から19日、彗星会議に参加してきました。
場所は福井市。
彗星の発見者で有名な小林徹氏が実行委員長をされていました。
幸いにもお近づきになれて、とてもうれしく思いました。

記念講演はソウル大の石黒先生でした。
「彗星のアウトバーストの観測的研究」という内容で、たいへんわかりやすく
また興味深い内容でした。
彗星が突然明るくなるアウトバーストは、彗星核の主要構成物である氷が
アモルファスな状態から結晶状態へ相転移するときにおこる、というものです。
ホームズ彗星や池谷村上彗星の例を引きながら説明されていました。

また例年の通り、懇親会も大盛会で楽しいひと時を過ごすことができました。

ところで、福井といえば幕末から明治にかけての財政家、由利公正の出身地です。
司馬遼太郎の「竜馬がゆく」は自分の愛読書の一つで、
最終巻で新政府の財政を担当する人間として、幽閉中の由利公正(当時の名前は三岡八郎)に
会いに行く場面は何度も読み返したものです。

彗星会議の2日目、少し早起きして由利公正の屋敷跡を訪ねてみました。
毛矢町といって、福井市の中心からは川を隔てたところにありました。
石碑が残っていますが、河川改修によって本当の屋敷跡は河川敷の中になってしまったそうです。
ここに坂本龍馬が来て新政府の財政を議論したかと思うと
なんだか歴史が急に現実のように見えてくるから不思議です。

写真はその石碑と、市内を走る市電(トラム)です。
近代的なデザインのトラムはまるでヨーロッパのようです。

肝心の彗星会議のほうは写真なしですみません。











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ウメの収穫

2016-06-12 20:20:30 | 日記
関東地方は6月5日に梅雨入りしたそうです。
はじめこそ少々の雨もありましたが、現在のところ雨が降ったのはほんのわずか。
田も畑も水がなくて困っています。
利根川水系の取水制限が始まるのではないでしょうか。

梅雨の字のごとく、梅の実が大きくなりました。
我が家では一部の畑に梅の木が植えてあり、収穫の時期を迎えました。
その数20本ほど。
冬の間に枝の剪定を行い、夏には下草刈りと手間をかけてきましたので
今年もよく実っています。
出荷の予定がないので、ほしい人にあげています。

先日もウメ狩りを体験したい、という知り合いの方と一緒にウメもぎをしました。
ついでに自家用も取りました。

ウメもぎをしていると、すぐ隣の木からバタバタと鳥が飛び立ちました。
あまりに近くなのでびっくり。
飛んで行った鳥は鳩(キジバト)のようです。

よい実を探してその木に移動してまたびっくり。
すぐ目の前に巣がありました。
かわいい卵が2個。
さっきのは親鳥だったようです。人間が近くまで来たので、ぎりぎりまで我慢していたのでしょう。

鳥の巣なんてめったに見ないものです。剪定してある梅の木なので巣の高さも地面から2mもありません。
よくこんなところにと思いながら、親鳥の留守に中をしっかり見せてもらいました。

翌日また行ってみますと、親鳥が戻っていました。
写真を撮らせてもらっていると、驚かせてしまったのかまたバタバタと飛んでいきました。
ので、巣の写真も1枚だけ撮らせてもらいました。









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マラカリアンの銀河鎖2

2016-06-05 06:49:52 | 天体写真
6月初めは好天が続きました。
2日の晩は平日でしたが友人が撮影に行くというので、前半夜限定で同行することにしました。
夏至が近いので日没は19時少し前、となると薄明終了は21時ころになります。
20時現着の約束で山に向かいました。

半年ぶりに撮影用の望遠鏡を組み立てます。
かんが鈍っていて手間取るだろうな、とも思っていましたが
案外スムーズに準備ができました。

23時半には撤収するつもりでしたので、撮影できる時間は2時間ほど。
1カット限定での撮影となりました。

狙いはマラカリアンの銀河チェーン。
以前自宅から20cm反射の直焦点で撮影しましたが、
1000ミリの焦点距離では長すぎて構図的にきつかったのと、
光害の影響でバックグラウンドが明るく、銀河の写りがあまりよくありませんでした。

今回はやや短めの焦点距離で全景を収めるのと、
光害の少ない場所で銀河チェーンらしい姿を写しとることを狙いました。

この日は透明度の良い天体写真にはうってつけの空でしたが、
試し撮りをしてみますとバックグラウンドのレベルが思ったより高く、
露出は2分しかかけられません。
そのぶん撮影枚数を増やして対応します。

いつもはフラットは薄明を利用して撮影するのですが、
そのままの向き、そのままの時間で撮影しましたので露出不足。
結果として思ったほどの写りは得られませんでした。


マラカリアンの銀河鎖
12.5cm 屈折 直焦点 RC×0.77 LPS-P1フィルター
キヤノン EOS 5D MkⅡ(赤外改造)
2分露光×20枚
埼玉県秩父市

せっかくなのでナンバーを調べてみました。
Mはメシエ、数字のみはNGCナンバーです。


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天の川パノラマに挑戦

2016-06-01 20:16:40 | 天体写真
6月になってしまいました。ブログの更新も滞っています。
というのも、5月というのは本業の仕事も忙しくなるうえ、さらには家業の農作業も加わってくるからです。
21日の土曜日からほとんど休みなしで頑張りました。
おかげでようやく田植えも済み、一息つくことができました。

それでも5月の前半は余裕がありましたので、誘われるまま遠征に行ってきました。
行先は佐渡。
梅雨入り前の好天を期待して、明け方に天の川を撮影する計画です。

佐渡は周りが海に囲まれているうえ、標高千メートルの山脈がありますから、
天気は非常に不安定です。加えて天気予報があまりよくありません。
期待半分、だめもとで山に上がりました。

夜半前は星は見えるものの、雲がなかなか取れません。
あきらめかけていたところでしたが願いが天に通じたのでしょうか、
雲が次第に切れ、満天の星空になってくれました。
(強力な「晴れ女」の方が同行してくれたためかもしれません。)


今回は広角レンズで天の川のパノラマ撮影に挑戦しました。
天の川を南から北に向かって順次撮影し、あとでパノラマ合成する作戦です。

さそり座からケフェウス座まで120度近くを4カットで撮影して合成しました。



使ったレンズのせいもあって、非常に細長い写真になってしまいました。
パノラマだから細長くていいや、と思っていましたが、とても窮屈です。

なので、2枚合成の写真がこちら。


さそり座からわし座まで


わし座からケフェウス座まで

これでは普通の超広角レンズをトリミングしたのとかわりませんね。
パノラマにするからこそ、縦方向に余裕が必要なことが分かりました。

撮影データ
キヤノン EOS 5D MkⅡ(赤外改造)
35mm F1.4 (F4に絞る)
1分露光×4枚コンポジットしたのちパノラマ合成
新潟県佐渡市


コメント (2)
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