赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

中国の準鎖国傾向

2023-05-15 00:00:00 | 政治見解



中国の準鎖国傾向 :230515情報




最新の中国の貿易状況は、「一帯一路」の沿線諸国では幅広い中国製品への需要が拡大している一方、それとは対照的に、アメリカやヨーロッパとの貿易は低迷が続いている模様です。

また、国内経済は、90年代前半のバブル期の日本と酷似しているといわれています。急速な経済成長から一転、長期の景気低迷に陥った日本と中国が同じ道をたどっていると言われ、不動産バブルがはじけるとともに爆発する“時限爆弾”が、中国でも時を刻んでいるようです。

以上の状況をふまえて、国際経済の専門家は以下のように分析しています。



デカップリングを進める中露経済圏とイランの動き

今、中露両国は、積極的にデカップリングを進めています。特に最近のニュースで、明らかに習近平はデカップリングを進めているなと思わせるものがあるのです。

一面では、今、チャイナ経済は低迷しているので、外国資本にもう一度入ってきてもらい、なんとか盛り上げたいということはあるでしょう。

外国の力を利用することは利用するのですが、基本的には西側がデカップリングしていくなら我々もデカップリングして独自の経済圏を作るというのが、中露の今の基本政策だと思います。

これがどこに現れているかというと、チャイナが国営企業に対して、いずれもイギリス系である世界の4大会計監査法人との契約を更新するなという方針を打ち出したのです。

なぜ今まで外国の監査法人に頼んでいたかというと、結局、外国で上場したいからです。ニューヨークやロンドンで上場するとお金がたくさん集まるのです。

資金調達をするためにはある程度内情も見せないといけないので、外国の監査法人に頼んでいたのです。しかし、チャイナとしては国営企業の中身は出したくない。国家方針として、国内企業の財政状況を外国に出さないのが原則です。

今まで、ロンドンやニューヨークで上場してきたのには、ごまかしがあります。

これは、その会計法人のチャイナ現地法人が代わりに監査をするということで、アメリカに上場するために、アメリカ式の監査をしましたという建前で上場していたのです。

法律を厳密に解釈すれば、インチキだったわけですね。

それで世界のお金が大量にチャイナに流れ込み、チャイナが経済の実力をつけ、台湾や日本に対する軍事的圧力にまでなってしまいました。

これを、アメリカの方で厳しくすると言っているのに対して、チャイナは、それならもう海外で上場できなくてもいいと、いわば準鎖国体制を取ると言っているのです。

もう国内にあるお金を回していくだけで十分なんだという考え方でしょう。

チャイナからすれば、グローバル資本の4大監査法人に首根っこを押さえられず勝手に自分たちでやっていくのだと。アメリカにとっても、大事な資金がチャイナの経済発展に利用されることがなくなります。

インチキ上場を認めないことは、アメリカやロンドンの資本主義にとっても健全なことだと私は思います。



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