赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

習近平は毛沢東を超えられるのか―現代中国皇帝論③ コラム(487)

2022-11-26 00:00:00 | 政治見解



コラム(487):
習近平は毛沢東を超えられるのか―現代中国皇帝論③

「カリスマ願望の習近平―現代中国皇帝論②」のつづき)

さらに、国際政治学者は語ります。


習近平,3つの奇行の裏側

新聞を使った奇妙な宣伝活動、習近平思想の教科書配布、そして、経済の破壊。実はこれらの奇行はおよそ50年前にある人物が行っていた政策に酷似している。その人物とは、中国の建国の父、毛沢東。

彼と習近平を見比べるとその政策は驚くほど似ている。例えば、文化大革命―

約10年間にも及び、一説には死者2000万人を出したと言われる毛沢東の政治闘争だが、その一番初めのきっかけとなったのは、意外にも新聞を使った宣伝工作だった。毛沢東は運動を始める際、ある大学の壁面を利用して、壁新聞を掲載させたのだ。壁に刻まれた彼の思想が、やがて全国に広まり、大革命へと発展することになる。

次に行ったのは、毛沢東語録という紅い本の配布。今の体制を壊すという彼の思想が詰め込まされたこの本は、当時の学生たちの心に深く刺さった。その熱狂ぶりはすさまじく、広場に集まった学生たちはみな紅い本を一様に広げていた。まさに洗脳の成功である

そして、毛沢東が最後に行ったこと それは資本主義経済の破壊だった。洗脳した国民をつかって各地で暴動を起こさせ、当時の政府、毛沢東反対派を撃退して見事に復権を果たす。中国のトップの座に返り咲いたのだった。

その後も、毛沢東は国民からカリスマとあがめられ、個人崇拝を受けるほどに。中国ではそれから、一人の強力な指導者の思想が社会全体に浸透し、絶対的な権力を持つ皇帝の支配する国となったのだ。

現代における宣伝や、思想の洗脳、資本主義経済の破壊は、毛沢東の文化大革命に酷似しており、習近平の目指す未来そのものであったのだ

そして、習近平が制裁を下した自国のIT企業の共通点こそが、習近平が倒すべき国内の敵、敵対する派閥にかかわる企業だったのだ。
(引用終わり)


日本では数千人程度のカルト集団・統一教会が問題となっていますが、これと比べれば何千万倍となるほどのカルト集団が中国という国家で発生することになります。マインドコントロールされ、多額の財産を中国国民はむしり取られることになります。

中国が大好きなメディアや政治家連中はこの事態を批判するんでしょうか? ダブルスタンダードですから、この状態を逆にほめたりして・・・。

さて、これからの中国は、文化革命時のように阿鼻叫喚の世界が繰り広げられるのではないかと思います。しかも、習近平氏は作られたカリスマですから毛沢東のような本当のカリスマにはなれず、国内をまとめるためには台湾侵攻しか手はなくなります。

しかし「台湾を攻めよ」と指令を出した場合、全軍が一丸となっていくかどうかはわかりません。今から10年前くらいには、昔の満州あたりに瀋陽軍区があって、そこは北京に近いのに反北京でした。脅威を感じた習政権は編成替えをして瀋陽軍区を北部戦区に編入しています。

仮に、いまある5つの戦区の一つでも反旗を翻せば、中国は内乱に突入します。とくに核兵器は北京から遠ざけて四川省にある模様で、ここを管轄する西部戦区が反乱を起こして、核の脅迫をかければ北京政府は崩壊します。この戦区には新疆ウイグル自治区、チベット自治区が含まれています。

いずれにせよ、これからの中国は習近平政治のおかげで阿鼻叫喚の事態は避けられず、ウクライナの悲劇どころではなくなるような気がしています。


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