小説推理07年4月~08年7月(3ヶ月毎)連載。連作短編6編を収める。連載中から面白いとの評価を得たとのキャッチにひかれ読んだ。
物語~その殺人現場に、かって世話になった上司(小金井警察署生活安全課長)の娘がいた。娘は、打ち込まれた弾丸をボールペンの先で心臓に送り込み、死を決定づけた・・・
何ともすさまじい事件だが、これがプロローグとなって、次々と(17年間に)5件の殺人事件が発生し、それらを捜査する警察官の活躍を描いている。
筆者の卓越した筆力によって面白い小説に仕上がっているのだが、何故、少女がそのような殺人幇助の行為に出たのか、また、17年もの間、失踪を続けたのかなど、読者を納得させるものとなっていないのが惜しまれる。