田舎の倉庫

Plala Broach から移植しました。

感動大作~浅田次郎著「終わらざる夏」

2010年12月02日 | 読書三昧

1945年8月18日未明。
ソ連軍8千が海峡を渡り、千島北端の占守島に来襲した。
戦争は、3日前の玉音放送で終わったはずであった。



2005年11月から4年間、「小説すばる」に連載された浅田次郎氏の大作、「終わらざる夏(上下巻925頁)」を深い感動とともに読みました。

物語~最北端の占守島を含む千島列島には、米軍を迎え撃つため日本軍の精鋭1個師団(2万3千人)が配置されていた。

しかし、一度も本格的な砲火を交えぬまま8月15日を迎え、故国の敗戦を知った。

そして、終戦処理のため訪れるであろう米軍使節を待ったのだが、来たのはソ連軍であった・・・

先に、ロシア大統領が「自国の領土を訪問する」として、クナシリ島を視察、憤激を買いました。

このように、日本の領土である千島の領有権問題は、決して風化させてはならない今日的課題です。その点で、この小説の持つ意味は極めて大きいと思います。ご一読をお勧めします。