田舎の倉庫

Plala Broach から移植しました。

結局、やらせだったのですね

2008年11月11日 | ドラミング

日中戦争などの歴史認識について、政府の方針に反する見解を発表して更迭された田母神前航空幕僚長の論文ですが、その後の報道や各種のブログなどを総合すると、やはり、小生が指摘した”確信犯的やらせ”の色彩が濃いものであることがはっきりしてきました。

先ず、この論文を募集したホテル・マンション経営「アパグループ」の元谷外志雄代表という人物ですが、地元小松市の「小松基地金沢友の会」の会長で、田母神氏とは、同氏が第6航空団司令として小松基地に勤務していた1998年以来、親交があると言われています。

自らも「報道されない近現代史」という著書を出版して、いわゆる「自虐史観の克服」を説き、今回の懸賞論文の募集も、この出版記念事業として企画されたといいます。

元谷氏がまた、「戦後レジームからの脱却」や「憲法改正」を公約した参議選に大敗した安倍晋三元首相の後援会「安晋会」の副会長をつとめていることを想起すれば、田母神氏がこの首相の元で、航空幕僚長に登用されたのも肯けます。

加えて、この懸賞論文の審査委員は、優性思想をかかげ右翼的言辞をもって知られる委員長の渡部昇一・上智大名誉教授に加え、花岡信昭・産経新聞客員編集委員、小松崎和夫・報知新聞社社長、中山泰秀衆院議員らですが、この顔ぶれを見れば、入賞論文の中身がわかろうというものです。

一方、この論文募集には、自衛隊小松基地などに勤務する94名もの現職自衛官が応募していたようですが、小松基地では、この論文募集と時期を同じくして、同一テーマで論文を作成するよう幹部隊員に対して指示が出され、提出された論文を一括、募集事務局へ届けていたといいますから驚きです。

また、田母神氏は、2002~04年統合幕僚学校長を務めており、「南京大虐殺はなかった」などと隊内誌に発表していたと報道されています。このような背景を持つ人物のもとで、自衛隊の幹部がどのような教育を受けていたか不安が残ります。

従って、田母神氏や自衛隊の関連する幹部を国会に呼び、今回の事態の事実とその原因について徹底した追及を行う必要があります。また、今後の幹部自衛官の教育をどうするのか、また、統合幕僚長と陸海空の各幕僚長を同意人事とする自衛隊法の改正等、再発防止策の策定が必要でしょう。

 


徳丸先生の新作展

2008年11月11日 | ギャラリー

今日のニセコは、穏やかなお天気です。
今朝ラジオを聴いていたら、「今日は、乾電池やピーナッツの日です」と言っていました。+-から連想するとそうなるのだそうです。

ニセコの美しい自然を詩情豊かに描き、広く支持されている徳丸先生の「新作展」を拝見しました。

午前11時頃、ニセコ山田のST・GALLERYを訪れると、先生ご夫妻がお出迎え下さり、近作への想いや中国旅行などについて親しくお話をお伺いすることができました。会場には、ニセコの鬱蒼とした森や沼を描いた大作や秋の羊蹄山やニセコアンヌプリを独特の風情で描いた近作が並んでいます。

先生のニセコの自然への想いは、「文集~ニセコアンヌプリの風」で、次のように述べられています。

”ニセコアンヌプリの山麓に住んで20年になる。 山からの風をいつも肌に感じながら暮らしてきた。人に接するより木と草鳥や虫と接する時間が多かったような気がする。

スケッチブッグを持って山を歩いているうちに自然の中にある強いエネルギーに感動し、凝視を続けた。最初の頃は、山の中腹にあるダケカンバの大木に興味を持った。

冬は雪に押されて地を這い、夏は空に向かって伸びる。何年もそれを繰り返しているうちに、まるで蛸足のようにうねるその生命力の強さと形態の美しさに魅せられたのである。

草や木を眺めているうちに、細く小さい草のなかにも強靭な生命力を感じるようになり葦も撞くようになった。草や木、鳥や虫、林と森、山と空、興味はどんどん広がっていく。

宙からくるエネルギーをうけとめて成長する動植物の形態は、必然性があって美しい。ゆっくりとした時間の流れのなかでそれらを眺め、ニセコアンヌプリから吹いてくる風の振動を感じながら、自然のなかにある美を表現できたらいいと思っている。”

 徳丸滋新作展
 11月16日(日)まで
 ニセコ山田 ST・GALLERY

徳丸先生奥様の近況は、それぞれブログでご覧になれます。