赤毛のアンちゃん

赤毛の柴犬アンちゃんは2014年11月、14年5カ月の生涯を閉じました。『決してリードは放しま宣言』発信中のブログです♪

番外編・・・「いま」●アテネオリンピック③「金メダルより重要なものある」

2004-08-30 05:13:33 | (6)いま
長くて短い4年に1度のスポーツの祭典が閉幕したが、その精神とは逆行するドーピングに揺れたアテネの熱い夏でもあった。今朝、目をさまして目にした一篇の記事を紹介したい。オリンピックというものを、この若者はしっかり理解していたことに私は感動した。

「金メダルより重要なものある」=室伏選手、晴れがましさなく〔五輪・陸上〕
 【アテネ29日時事】アテネ五輪男子ハンマー投げで室伏広治選手(29)=ミズノ=を破って優勝したアドリアン・アヌシュ選手(ハンガリー)が29日夕(日本時間30日未明)、ドーピング(禁止薬物使用)の再検査拒否で、金メダルをはく奪された。室伏選手より28センチ遠くへハンマーを投げ、金メダルをつかんだその手は汚れていたのか。
 はく奪で金メダルに繰り上がり、記者会見した室伏選手は、ややうつむき加減で口を固く結び、まっすぐ前を見据えたまま。「金メダルという結果を残し、うれしく思います」と静かに話したが、金メダリストの晴れがましさはない。
 22日の決勝の翌日。友人でもあるアヌシュ選手と一緒に表彰台に上り、同じオリーブの冠を頭上に載せた。笑顔で肩を組んで写真に収まり、互いの健闘をたたえ合った。「本音では、メダルは直接表彰台で受け取りたかった」とも話した。
 室伏選手は会見で、メダルの裏に刻印された古代ギリシャの詩人ピンダロスの詩の訳を自筆し、記者に配った。「真実の母オリンピアよ あなたの子供達が競技で勝利を勝ちえた時 永遠の栄誉(黄金)をあたえよ それを証明できるのは真実の母オリンピア」
 「メダルの色はいろいろあるが、大事なのはそこに向かって努力すること。自分も金メダルを望んでいたが、それより重要なものはたくさんある。『真実』という言葉が印象に残ったので、みなさんにも見てもらいたかった。(この詩で)スポーツを別の角度から見ることができると思う」。決勝でアヌシュ選手に敗れた際も、満足げな様子で胸を張った室伏選手。悲しい勝利の会見だった。(時事通信社)


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