この日を、うずうずしながら日本中が待っていました。
2月24日午前8時45分、大阪・なんば駅には腕一杯に抱えられた
朝日新聞と読売新聞の号外が人から人へ。
LIVEの感動が甦ってきます・・・「余韻」と呼べばいいでしょうか。
地下鉄に乗り換えてその余韻にもう一度浸ることにしました。
そこには、こんな記事が・・・
待ちに待ったメダル、けが乗り越え荒川が快挙
待ちに待った今大会日本勢初メダルは「金」。
荒川がアジアのフィギュアスケート界に、史上初となる
五輪金メダルをもたらした。
開会式で「世界三大テノール」のルチアーノ・パバロッティ氏が歌い上げた
地元イタリア歌劇「トゥーランドット」の曲に合わせ、氷上を華麗に舞った。
直前に滑ったショートプログラム(SP)1位のコーエン(米)が
ジャンプで2度転倒する大失敗にも動じず、ほぼノーミスの演技を披露。
3―3回転のコンビネーションジャンプは、安全に3―2回転に変更したが、
代名詞とも言えるイナバウアーに、3―2―2回転の連続ジャンプ。
長くしなやかな手足を生かしたスケールの大きな滑りで
自己最高得点を更新し
SP上位のコーエン、スルツカヤ(ロシア)を逆転した。
昨年、グランプリシリーズで、浅田真央(グランプリ東海)に2連敗した後、
コーチをアイスダンス長野五輪代表のモロゾフ氏に変えた。
プログラムを修正し、SP、フリーとも使用曲を変更。
さまざまなリスクを冒してでも、メダルにかけた
2004年世界選手権女王の思いは、最高の輝きとなって実った。
直前にはきつく締め上げる靴で右足かかとを痛め、
トリノ入り後に転倒して左肩を脱臼(だっきゅう)した。
けがを乗り越えての快挙を、
超満員の観衆はスタンディングオベーションで祝福した。
(2006年2月24日7時25分 読売新聞)
もう一人忘れてはいけない銀盤の名花―村主章枝。
荒川の名演の余韻が残るリンクで
これまた見事な4分間を演じきったものの
わずかにメダルには届かなかった。
ただ、その演技に差がないことは
彼女が流した涙と、荒川同様に迎えてくれた観衆の
スタンディングオベーションが物語っていました。
今回の主演女優賞が荒川静香なら
村主章枝こそ助演女優賞にふさわしい。
そう思います。
「村主ワールド」に大歓声・・・村主、メダルにもう一歩
「自分の持てる力を出せるところまで頑張れた」。
フリー演技での大逆転もかなわず、メダルに手が届かなかった
村主章枝(すぐり・ふみえ)選手(25)は、インタビューで涙を浮かべた。
ピアノの音色に合わせ、安定したジャンプと華麗なステップを披露。
定評の高い演技力で、
徐々に観客を「村主ワールド」と呼ばれる
独特の雰囲気に引き込んでいった。
得意の高速スピンで締めくくると、観客から大歓声が上がった。
思わず両手で顔を覆い、そして、いつものように
胸の前で手を組んで祈りをささげた。
インタビューでは、「今日の結果をきちんと次につなげたい」と、
一日中スケートのことばかり考えているという
村主選手らしい発言も飛び出した。
「たくさんのお客さんがいて、本当に感謝している」。
最後は涙声に変わった。
(2006年2月24日13時41分 読売新聞)
そして最後に安藤美姫選手についても少し触れておきます。
2月22日のブログにこう記しました。
もちろん最高のレベルにないと
夢だけでは届かない世界もあることを
私たちも知ることにもなるはずです。
ここには、安藤選手も含まれています。
そして、今回のトリノに参加した多くの夢破れた選手たちのことです。
夢の舞台に棲む魔物に向き合ってこそ知る重圧の前に
自分自身を見失ってしまう。
これは、選手だけではなく私たちにも言えること。
だからこそ、あえて書きました。
夢だけでは果たせない世界があることを経験できた
若きアスリートたちへ
この感動のドラマを「次に」つなげてほしいと願うばかりです。
いみじくも、この言葉を村主選手から聞くことになるとは・・・
4年後が少し心配です。
たった一つの金メダル・・・
クライマックスでとてつもなく大きな花を咲かせた
なんとも象徴的なオリンピックは
もうすぐその幕を閉じます。
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