愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

やっぱり!「憲法上、直ちに相互防衛(の体制)をつくることはできぬ状況だから、憲法は改正する必要がある」とダレス米国務長官が憲法改悪を押し付けた。安倍首相のウソ。ここでもバレバレ!

2017-12-20 | 安倍式憲法改悪

憲法はアメリカから押し付けられたシロモノ!

と安倍首相はいう!

だがしかし、憲法改悪を押し付けたのは米国!

米軍の日本駐留は戦争放棄を規定した憲法九条に違反する。

したがって米軍の駐留を認めたことに伴う刑事特別法は違憲であり、日米安全保障条約には憲法上疑義がある」

(伊達秋雄東京地裁裁判長:1959年3月30日)

「駐留米軍は合憲。

日米安全保障条約のように高度な政治性をもつ条約については、

一見してきわめて明白に違憲無効と認められない限り、

その内容について違憲かどうかの法的判断を下すことはできない」

原判決を破棄(田中耕太郎最高裁長官:1959年12月16日)

自民党政権は瓦解しなければならない!

時事通信 ダレス米長官が改憲支持=「相互防衛に必要」-船田氏らに56年伝達・外交文書公開   2017/12/20-10:22

ダレス米国務長官が1956年3月に来日した際、鳩山一郎政権要人との会談で、日本の憲法改正を支持する考えを伝えていたことが、20日公開の外交文書で分かった。集団的自衛権の行使容認を念頭に「相互防衛」に言及。同時に、軍国主義復活につながらないようくぎを刺すことも忘れなかった。(肩書、国名は当時)

ダレス氏は56年3月18日、東京の米国大使館で重光葵外相、船田中防衛庁長官、河野一郎農林相、岸信介自民党幹事長らと会談。同党は55年11月の「保守合同」で発足したばかりで、改憲を党是に据えた。
東西冷戦の緊張が続く中、ダレス氏はソ連の動向などに触れた上で、「日本が世界の進化の責任を再び西太平洋方面で担うことを希望する」と発言。これを受け、船田氏が「しからば憲法改正が重要だ」と訴えた。
ダレス氏は「憲法上、直ちに相互防衛(の体制)をつくることはできぬ状況だから、憲法は改正する必要がある。改憲が保守合同の次に重要なことはよく知っている」と述べた。会談録によると、個別の条文への言及はなかったが、9条改正で集団的自衛権行使に道を開き、日米の相互防衛を可能にしたいとの思惑があったとみられる
当時は終戦から11年余りで、警察予備隊、保安隊を前身とする自衛隊が54年に発足。ダレス氏は「日本が強国となることが米国の希望だ。しかし、これは決して軍国主義に帰ることにあらず、その反対だ」と強調した。
岸氏の孫に当たる首相は2014年、憲法解釈の変更で集団的自衛権行使を容認。これを具体化した安全保障関連法を15年に成立させた。現在は、改憲で9条に自衛隊を明記することなどを目指している。船田氏の孫は・自民党憲法改正推進本部長代行、河野氏の孫は外相。(引用ここまで

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自民党は9条改憲、両論併記=首相案と2項削除案について国民世論がどのような方向かも吟味しながら集約していきたいらしいが国民は憲法改正など要求していないぞ!暮らし改善だ!

2017-12-20 | 安倍式憲法改悪

自民党安倍改憲でダッチロール!

どの世論調査でも憲法「改正」は政治課題にはなっていない!

憲法「改正」ありきでは政治のつじつまは合わない!

そもそもアベノミクス実感が乏しいのは憲法を活かす政治が欠落しているからだ!

憲法改悪のための形骸化路線=外堀埋めたて路線は破たんしている!

内政も外交も憲法を活かしてこそ、国民生活は安定するものだ!

人口減少も、限界集落も、高齢化も、社会保障の貧困も、北朝鮮問題も、

全て憲法を活かす政治の貧困が最大の原因だ!

時事通信 9条改憲、両論併記=首相案と2項削除案-年明け議論再開・自民 2017/12/20-20:09

https://www.jiji.com/jc/article?k=2017122000788&g=pol

自民党憲法改正推進本部の会合であいさつする細田博之本部長(中央)。同右は高村正彦副総裁=20日午後、東京・永田町の同党本部

自民党は20日、憲法改正推進本部(本部長)の全体会合を党本部で開き、中間的な総括に当たる「論点取りまとめ」を了承、来年の通常国会への党改憲案提出に向け議論を深めることを確認した。焦点の9条は、現行の1、2項を維持した上で自衛隊の根拠規定を追加する首相(党総裁)案と、「国防軍」創設を盛り込んだ党改憲草案をベースに2項を削除する案を併記。意見集約を来年に持ち越した。

安倍首相、改憲へ封印解く=議論活性化狙う-内外情勢調査会

 同本部の会合は今年最後で、来年1月22日予定の通常国会召集前に再開したい考え。重点4項目と位置付けた9条、緊急事態条項、参院合区解消、教育無償化について、当初は年内の改憲案策定を目指したが、意見集約が進まず断念した。細田氏は席上、「国民世論がどのような方向かも吟味しながら集約していきたい」と述べた。
 9条改正について、首相案を支持する議員は、公明党などの賛同を取り付ける観点から「より現実的な案」と主張。これに対し、2012年の党草案策定に深く関わった元幹事長らは、戦力不保持を定めた2項を残したまま自衛隊を明記することは「法的整合性が取れない」との立場で、2項削除案を推している。緊急事態条項の創設をめぐっても、党内の意見は割れており、(1)国会議員の任期延長や選挙期日の延期にとどめる(2)政府への権限集中や私権の制限を含める-との2案を併記した。引用ここまで

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日本の安全保障政策は日米核兵器軍事同盟安全神話論を破棄して憲法平和主義・非核三原則を使う安全保障論の再構築だろう!安全保障論は軍事だけでは破たんする

2017-12-20 | 集団的自衛権

憲法平和主義・非核三原則安全保障論思想が全く欠落している社説!

日本の外交政策の軸は憲法平和主義と非核三原則を具体化した核兵器禁止条約だろう!

日本の安全保障論はこれだ!

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。

そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものてあつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

 

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
 
日経社説 米だけに頼らず幅広い安保網づくりを  2017/12/20付
 
トランプ米大統領が国家安全保障戦略を発表した。本来ならば世界秩序の指針たるべき文書だが、持論の「米国第一」を繰り返すにとどまった。日本の安保政策の基軸が日米同盟にあることに変わりはないが、これでは心もとない。安倍政権は自由主義・市場経済を掲げる国々と幅広く安保ネットワークを構築する必要がある。

同戦略は歴代の米政権が数年ごとに策定してきた。テロとの戦いを重視したブッシュ政権が打ち出した「先制攻撃論」はイラク戦争へとつながった。

オバマ政権は中国やインドなど新興国との協調を模索し、G20首脳会議を「最高レベルの協議の場」と位置付けたが、思い通りにならなかった。

今回の戦略の特徴は、軍事力を強化し、「力による平和」を目指す考えを示したことだ。オバマ政権の国際協調主義を全否定し、冷戦期に戻ったかのようだ。選挙公約の「偉大なる米国の復活」に沿った形だが、問題は実現性だ。

いまの米国にひとりで世界の警察官を務める国力はもはやない。だからトランプ氏は「米国第一」の名の下に経済力を回復し、国際紛争とは一線を画する姿勢を見せてきたはずだ。

仲間に引き込むつもりだったロシアとの関係改善は、ロシアゲート疑惑で滞っている。中国との貿易交渉は進展を見せない。さまざまな事情があるとはいえ、これでは駆け引きとしてもお粗末だ。

中ロも「競争勢力」と名指しされたぐらいで動揺しまい。むしろ、米主導の世界秩序の落日を印象付ける結果となった。

日本はどう対処すればよいだろうか。

中ロとの抜本的な関係改善は容易ではない。だとすれば、日本と同じように米国と同盟関係にあるが、トランプ政権の振る舞いには困惑している国と手を組み、国際秩序のルールづくりを主導する役回りを担うことだ。

その意味で先週、ロンドンで行われた日英の外務・防衛担当閣僚協議は有意義だった。「グローバルなパートナーシップ」の拡大をうたい、準同盟国として協力していくことで合意した。

トランプ氏がアジア歴訪時に表明した日米とオーストラリアやインドとの関係強化も重要だ。ひとつひとつの連携はさほど強くなくても、あらゆる機会を捉えて縦糸横糸を通し、しっかりした安保網をつくりたい。引用ここまで

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国内の鉄道各社トラブル続出の背景は、設備の老朽化や複雑化、若手技術者の不足など構造的な問題で済ますか!保守担当社員が「列車止め調査必要」と認識していたのだ!

2017-12-20 | 企業の社会的責任

設備の老朽化や複雑化、若手技術者の不足など構造的な問題を放置してきたのではないのか!

「構造的な問題」ではなく

公共交通機関の社会的責任放棄の問題ではないのか!

日本国憲法

第22条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する

 鉄道事業法

(目的)

第一条 この法律は、鉄道事業等の運営を適正かつ合理的なものとすることにより、輸送安全を確保し、鉄道等の利用者利益を保護するとともに、鉄道事業等の健全な発達を図り、もつて公共の福祉増進することを目的とする。 

 (事故等の報告)

第十九条 鉄道事業者は、列車の衝突若しくは火災その他の列車若しくは車両運転中における事故、鉄道による輸送に障害を生じた事態、鉄道に係る電気事故又は鉄道に係る災害であつて交通省令で定めるものが発生したときは、遅滞なく事故種類原因その他の交通省令で定める事交通大臣に届け出なければならない。
 
第十九条の二 鉄道事業者は、前に定めるもののほか、同交通省令で定める列車又は車両運転中における事故が発生するおそれがあると認められる交通省令で定める事態が発生したと認めたときは、遅滞なく事態種類原因その他の交通省令で定める事交通大臣に届け出なければならない。

  NHK 新幹線 台車亀裂 JR東海社長 台車亀裂「運行に問題ないと引き継ぎ」12月20日 18時18分

今月11日、博多から東京に向かっていた東海道・山陽新幹線の台車に亀裂が見つかった問題では、小倉駅で乗務員が異臭に気付いたあと、岡山駅から保守担当の社員3人が乗り込んで異音を確認していました。
しかし、新大阪駅で運転士や車掌がJR西日本からJR東海に交代したあとも運行が続けられ、名古屋駅に到着するまで列車を止めて車両を調査することはありませんでした。
新大阪駅での引き継ぎについて、JR東海の柘植社長は20日の記者会見で、「JR西日本から運行に問題ないといった内容の話を引き継いでいた。しかし、京都駅を過ぎたところで異臭があり、車両の専門家を名古屋駅に緊急出動させて点検した。引き継ぎ後の対応は適切だったと思うが、新大阪駅で床下点検をしてほしかった」と述べました。
JR西日本の調査で、岡山駅から乗り込んだ保守担当の社員が「列車を止めて調査する必要があると思った」との認識を示していたことがわかっていて、JRは、新大阪駅での引き継ぎが適切に行われたのか、乗務員から事情を聴くなどして詳しい経緯を調べています。(引用ここまで)

  NHK 新幹線 台車亀裂 新幹線の台車に亀裂 JR西日本社長「信頼裏切り深くおわび」 12月20日 17時13分

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20171220/k10011265541000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001

今月11日、博多から東京に向かっていた東海道・山陽新幹線の台車に亀裂などが見つかり、国の運輸安全委員会は、新幹線では初めて、重大インシデントに認定して調査しています。
20日は、車両を管理するJR西日本の来島社長が、問題の発生以降、初めて記者会見し、「新幹線の安全性に対する皆様の信頼を裏切り、深くおわびします」と陳謝しました。
乗務員や保守担当の社員が複数の異常を確認していたにもかかわらず、運行を停止させて調査しなかったことについては、「走行を継続させたことに大変な課題があったと重く受け止めている。異常を把握し共有する仕組みに反省すべき点があったのではないか」と述べました。
そのうえで、関係した社員の聞き取り調査を進め、当時の異常への認識や情報共有の状況などの事実確認を進める考えを示しました。
JR西日本は、12年前に107人が死亡したJR福知山線の脱線事故のあと、社員に安全に関わる情報を報告させ対策につなげる取り組みを進めています。
こうした中で起きた問題について、来島社長は「怒りを持つ方もいると思う。事故を教訓にした取り組みが安全性を高める成果に結びついていたのかを検証し、足りなければ補う努力をする必要がある」と述べました。

運転停止までの最新の経緯

JR西日本によりますと、問題があった東京行きの東海道・山陽新幹線「のぞみ34号」は、博多駅を今月11日の午後1時33分に出発しました。
午後1時50分に最初の停車駅の小倉駅を出発した際、乗務員から7号車と8号車付近で「焦げたようなにおいがする」との申告がありました。これを受けて車掌が車内を点検し、状況を東京指令所の指令員に報告。
午後2時半ごろ、指令員は車両の保守担当の社員の出動を指示します。
午後3時15分、岡山駅で保守担当の社員3人が乗車し、そのあと新大阪駅へ向かう途中、13号車から14号車でうなるような異音を確認しました。この際、保守担当の社員は「列車を止めて調査する必要があると思った」との認識を示していたということです。
しかし、保守担当の社員や列車の車掌、それに東京の指令所との間でやり取りした結果、走行に支障はないと判断され、運転は継続されました。
新幹線は午後4時1分に新大阪駅に到着すると、車掌や乗務員、東京指令所の指令員が、JR西日本からJR東海の社員に代わり、2分後の午後4時3分に再び東京に向かいます。
次の京都駅付近でも車掌が異臭を感じたため、名古屋駅に到着した午後5時3分、社員が13号車の台車を点検します。
その結果、台車に亀裂や油漏れなどが見つかりました。
JR西日本によりますと、この列車の直前の点検は今月11日の未明に目視で行われ、東京にある車両所でJR東海の社員が担当していたということです。

相次ぐ鉄道トラブル

国内の鉄道各社ではトラブルが相次いでいて、背景には、設備の老朽化や複雑化、若手技術者の不足など構造的な問題があると指摘されています
ことし10月には、JR宇都宮線が埼玉県内で起きた架線トラブルのため停電し、1900人の乗客が、一時、車内に閉じ込められたほか、平常運転に戻るために丸2日かかりました。原因は、架線をつり下げる「がいし」と呼ばれる部品が老朽化によって腐食していたことでした。
また、東京と神奈川を結ぶ東急田園都市線は、10月と先月、朝の通勤・通学の時間帯に長時間、電車が止まるトラブルが相次ぎ、合わせて26万人に影響が出ました。東急電鉄によりますと、原因は、いずれも送電線のケーブルの設置や交換の際に不適切な施工が行われたことだったということです
そして、今月11日には、東海道・山陽新幹線の台車に亀裂が見つかり、国の運輸安全委員会は、脱線など重大な事故につながるおそれがあったとして、新幹線では初めて、重大インシデントに認定しました。亀裂は縦およそ14センチあり、あと3センチで最上部に達していたということで、JR西日本は、走行中に台車が破断し、重大な事故につながるおそれがあったとしています。
その翌日の12日には、愛知県内のJR東海道線で列車のパンタグラフが折れ、愛知県と岐阜県の間で最大9時間半運転を見合わせました。
そして、今月16日には、横浜市内のJR京浜東北線の架線が切れ、京浜東北線や東海道線などの一部の区間で最大7時間近くにわたって運転できなくなり、およそ22万人に影響が出ました。
相次ぐ鉄道のトラブルについて、石井国土交通大臣は19日の記者会見で、「一連の事故などの背景には、設備の老朽化や複雑化に加え、現場の高齢化に伴う若手技術者の不足など構造的な問題がある」と述べ、有識者による会議を設け、対策を検討する考えを明らかにしています。(引用ここまで
 
NHK 新幹線 台車亀裂 新幹線に亀裂 保守担当社員が「列車止め調査必要」と認識 12月20日 5時06分
 
博多から東京に向かっていた東海道・山陽新幹線の台車に亀裂が見つかった問題で、これまでの社内調査に対し、岡山駅から乗り込んだ保守担当の社員が「列車を止めて調査する必要があると思った」との認識を示していたことがわかりました。しかし、名古屋駅に到着するまで詳しい調査は行われず、JR西日本は当時の車掌や指令員などから話を聞いて、事実関係を調査しています。

今月11日、博多から東京に向かっていた東海道・山陽新幹線の台車に亀裂が見つかった問題では、小倉駅で乗務員が異臭に気付いたあと、岡山駅から保守担当の社員3人が乗り込んで異音を確認していました。しかし、名古屋駅に到着するまで列車を止めて車両を調査することはありませんでした。
JR西日本は、19日の記者会見で、保守担当の社員が社内の聞き取り調査に対し、「列車を止めて調査する必要があると思った」との認識を示していたことを明らかにしました。しかし、保守担当の社員や列車の車掌、それに、東京の指令所との間でやり取りした結果、走行に支障はないと判断され、運転を継続していたということです。
JR西日本は引き続き、車掌や指令員などから話を聞いて事実関係を調査しています。
JR西日本は「異常を感じたにもかかわらず、走行を継続させたことを重く受け止めている。異常があった場合にはちゅうちょなく列車を止めて車両を調査するなど、社員教育を徹底したい」としています。(引用ここまで

 NHK  新幹線 台車亀裂 東海道・山陽新幹線 台車に亀裂 あと3センチで破断のおそれ  12月19日 18時07分

今月11日、博多から東京に向かっていたJR西日本が管理する東海道・山陽新幹線「のぞみ34号」の台車に亀裂や油漏れが見つかり、国の運輸安全委員会は脱線など重大な事故につながるおそれがあったとして、新幹線では初めて、「重大インシデント」に認定して調査しています。
これについてJR西日本は19日記者会見を開き、吉江則彦副社長が「新幹線の安全性に対する信頼を裏切るものであり、深くおわび申し上げます」と謝罪しました。
そのうえでJR西日本は、確認された異常について、初めて写真を公開して説明し、台車を支える「側バリ」と呼ばれる厚さ8ミリの鋼材に入った亀裂の長さは、側面がおよそ14センチあり、あと3センチで最上部に達していたことを明らかにしました。
また、側バリの底の面の長さは16センチで、亀裂はそのすべてに達していたということです。
これについてJR西日本は、「走行中に破断するおそれがあった。破断すれば、脱線など大きな事故に至った可能性があった」という認識を示しました。
また、乗務員が異臭などに気付いてから、3時間にわたって乗客を乗せたまま運行していたことについては、「異常を感じたにもかかわらず、走行を継続させたことを重く受け止めている」と話しました。
そのうえで、今後の安全対策としては、異常があった場合にはちゅうちょ無く列車を止めて車両を調査するなど、社員教育を徹底することや、台車に異常が発生したことをセンサーなどで感知する方法を検討するとしています
一方で、亀裂などが入った原因についてはわかっておらず、JR西日本は問題の台車を福岡県の車両所に運び込んで、詳しく調べています。

あと3センチで破断のおそれ

JR西日本は19日の記者会見で、台車の亀裂などの写真を初めて公開しました。
写真のうち、亀裂を撮影したものは、台車を支える「側バリ」と呼ばれる側面の鋼材と、走行時の衝撃を吸収する「軸バネ」と呼ばれる部品との接合部の近くで、亀裂が確認できます。
JR西日本によりますと亀裂の長さは縦およそ14センチあり、側バリの縦方向の長さは17センチだったため、あと3センチで亀裂が最上部まで達し破断するおそれがあったということです。
また、側バリの底の面の長さは16センチで、亀裂はそのすべてに達していたということです。
このほかの写真では、モーターの回転を車輪に伝える「継手」と呼ばれる部品に焦げたような跡が見えるほか、継手と別の部品のつなぎ目が斜めにゆがんでいる様子も確認できます。
JR西日本によりますと、側バリに亀裂が入ったことで台車のバランスが崩れ、ゆがんだ可能性があるということです。

運輸安全委 中橋委員長「全工程を調査」

今回のトラブルについて国の運輸安全委員会は、新幹線では初めて深刻な事故につながるおそれがあったとして重大インシデントに認定し、これまでに亀裂ができた車両の調査や運行に関わった乗務員の聞き取りなどを行い、原因の究明を進めています。
運輸安全委員会の中橋和博委員長は19日の定例の記者会見で、台車の亀裂の長さはおよそ14センチに達していたことを明らかにしました。
そのうえで、「一般論としては、亀裂は小さな起点が繰り返し使用するうちに広がるもので、1回の走行でゼロから進行することは考えにくい。なぜ亀裂が生じ検査で見つけることができなかったのか、設計、製造、点検のすべての工程について検討を進めていく」と述べました。
また、異常に気付いてからおよそ3時間にわたって運行が続けられたことについて、「少なくとも異音なり異臭がした段階で止めておくべきだったと思う。運行の判断について、安全にかかわる問題点がなかったかもきちんと調査していきたい」と述べました。
 
  NHK「新幹線の台車に亀裂 何が起きた? なぜ止めなかった?」 12月15日

http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/286806.html?utm_int=detail_contents_news-link_001

(略)・・・・今回のトラブルでは、最初に異常に気がついてから運転を取りやめるまで、3時間、距離にして、およそ740キロを走行しています
注目したいのは、異常に気づいたとき何を根拠に安全であると判断したのかです。中でも、ポイントになるのは、岡山駅で乗ってきた3人の車両保守の担当者です。
この担当者は車両について詳しく、うなり音に気づきましたが、音の大きさなどから運行に支障はないと判断したということで、最終的な決定を行う東京の指令所も運行継続を決めました。しかし、結果的には、ここで、いったん列車を止めて、においや音の異常の原因を突き止めることが必要でした。
なぜ専門的な知識のある担当者が、重大な事態を見過ごしてしまったのか。一連の関係者の判断のどこに問題があったのか明らかにすることが求められます。
もうひとつ、注目したいのは、新大阪駅での引継ぎです。山陽新幹線から東海道新幹線に入る際、運行の担当は新大阪駅でJR西日本からJR東海に替わります
このため、新大阪駅で、運転士、車掌などは、JR東海の社員に交代します。このとき、運転士同士、車掌同士がそれぞれ引継ぎをしています。ただ、定刻に出発した新大阪での停車時間は、2分です。小倉から新大阪までの状況を踏まえれば、次に何か起きたとき、高い危機感で対処することが必要になると考えられますが、この引継ぎでどういった内容が伝えられたのか、確認することが必要です。
そして、新大阪では車両保守に詳しいJR西日本の担当者が列車から降りています。列車で起きたことは常に東京の指令所に伝えられていて、ここにはJR西日本とJR東海の担当者がいて連絡を取り合っていたといいます。しかし、最も状況を把握しているのは、現場、つまり列車に乗っていた担当者です。いったん運行継続を判断したとしても、においやうなり音の原因が分かっていない以上、その判断が正しかったかどうか、繰り返し確認する慎重さが求められると思います。そして、その慎重さは、JRの会社をまたがる区間であっても続ける必要があります。
台車に亀裂の入った車両は、名古屋駅で運行をやめてからもホームに留まりました。それは、列車に移動させると、亀裂の入った台車が損傷する恐れがあるので動かせなかったといいます。そうしたギリギリの状態の列車に、およそ1000人の乗客を乗せて走らせていたという事実を、重く受け止めなければなりません亀裂の原因はどこにあるのか、点検のあり方はいまのままでいいのか、そして、異常に気づきながら列車の運行を続けた判断、その問題はどこにあるのか。午前6時になれば、始発の新幹線が走りはじめます。再発防止に向け、これらの点を早急に明らかにしなければなりません。(中村 幸司 解説委員)

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