大切なキモチ

感じるままに、日々思ったことを書いていこうと思います。

終了ー☆

2008-09-17 | 勉強
昨日で5日間の講習会が終了した。

最終日は、
実際に知らない人どうしで、
評価開始時のインタビューをしあったり、
評価に基づいて介入計画・作業療法介入のさわりを話し合ったり、
環境設定のデモを行ったり、
実際にクライアントの方が来てくださって採点をしたりした。

午後は認定評価者になるための説明や
再度、作業療法って・・・?という部分を振り返り、
盛り上がって終了になった。


「私たちの実践の焦点が作業(意味ある活動)であるならば、
私たちがする評価も介入も記録も成果も
すべて作業に焦点をあてるべき。」

「私たち作業療法士は、作業を評価する。」

「ピンポイントで機能をみるのではない。」

「トップダウンの評価:
例えば、クライエントが着替えられるようになりたいと言われたら、
着替えを観察→うまくできるところ、うまくできない所を遂行分析、明確化→原因・解釈→報告」


そして、ところどころ心に留まった言葉があった。
「できることからコツコツと。」
「自信を持てー文献を読め」
「検査道具を捨てろ」
「有言実行ーやってみたいと思ったらやってみよう!」
「始めるのをためらわないで」
「"No"と言えるOTに。自分の行いたい作業療法を。」


「作業療法士は、まず作業に焦点をあててをみる。」
こんな単純で、当たり前のことを
なぜ、作業療法の現場では行いにくいのだろう。
なぜ、PTとおなじように機能からみていこうとするのだろう。
機能の評価や徒手的な技術を持っていることは、
クライエントにとって必要なことではあるけれど・・・、
治療の場にあれば、なおさら必要なのかもしれないけれど・・・。

でもそれは、作業療法士以外の専門家がすぐ隣にいるのではないかなって思う。

なぜ、作業に焦点をあてた評価・介入を行うことに
少しでも躊躇いの気持ちを抱いてしまう雰囲気があるのだろう。
それは、自分自身だけなのだろうか。
できない言い訳なのだろうか。

今回の講習会では、
作業に焦点をあてるという当たり前のことを共有できる仲間と
一緒に5日間学び、過ごせたことが何よりも嬉しかった。

アプローチ方法はいろんな引き出しを持っていられたほうが良いけど、
軸は作業療法だってこと、再確認できて、勇気をもらえた講習会だった。


最後は講師の先生方に感謝の気持ちを込めて受講生皆より泡盛を☆



そして、先生方よりノートに一人ひとり違うメッセージを頂いた♪




そして、夜は作業科学についてのセミナーに参加♪
その中で、Occupation by Designという、
作業が治療的な力を発揮するにはどういう状況が必要かということをモデル化したものの紹介があった。

世界にはまだ聞いたことのない理論や実践があるんだなあと感じた。

講師の先生が作業科学に出会ってからの変化を、発表の中で言われていた。

まず、クライエントと出会った時に、思うことは・・・、
*これまでの人生をどう歩まれていたのだろう、
*今は人生の中でどの段階にいるのだろう?
*これからはどんな人生を送るのだろう?

<作業科学では>
*時間と作業・・・一日をどのようにすごすか、
*時間と場所・・・どのような場所で作業を行うのか
*作業バランス・・・どのような作業バランスを望んでいるのかetc.
→いつかその作業が日常生活に溶け込んでいくように考えていく。

クライエントが
*できるようになりたい、やりたい、する必要がある、介護者や周囲の方から期待される作業を、
*実際の自然な環境で練習する・できるようにするような作業療法の介入を行う。

<看護・介護スタッフと共有・依頼する>
*AMPSで評価して、
*何がどこまでできるのか
*どこを援助してほしいか
*何かできることを目標としているか

<作業ニーズを探す>
クライエントがどのような作業がしたいのか、できるのか、
作業が分からない方、できないと思っている方に、
*作業に焦点をあてたインタビュー・評価をする
*その人の作業テーマを読み取る努力をする
始めは嫌々ながらの方もいるので、少しずつ少しずつ一緒に見つけていく。

どのような作業が良いのかは、まずやってみる、見せてみなければ分からない。
そのきっかけの中から見つけていく。


<職員の意識>
最初にOTとして期待されていたこと
*手工芸やレクリエーションをしてくれる
*上肢や手指の訓練をしてくれる

→繰り返し説明
「普通のありふれた作業をすることが健康につながる」
 →作業を通した介入のほうが、心身機能の回復に有効、自然な環境で作業をすれば能力が上がることをご利用者が教えてくれた
*「その方の生活に必要であるか、意味があるかということを大切にしている」
*「作業が生活の中に組み込まれていくことができるか」

→それによって、職員の意識に変化があった。
*ご利用者の一日の過ごし方の相談
*在宅生活を想定した相談へ


必要な作業を一緒にみつけて、ただ提供するのではなく、
ご利用者が安心して作業ができるところまで、
一緒に取り組むことが重要。

<作業の力と可能性>
*意味ある作業をすることで人は変化する
*作業には、人を変化させたり、成長させるプロセスが組み込まれている。
*作業ができるようになることで、自信や有能感が高まり、さらに新しい作業へとつながっていく

<作業剥奪・・・>
また、○○だからって、(危険だから、年寄りだから、できないだろうからetc.)
その方にとって意味のある作業を
経験をさせる前から剥奪させていないだろうか・・・?


セミナーを通じて、
作業というものを再度振り返り、
今後さらに勉強していきたいと感じ、
職員への意識や自分の価値観というものは、
すぐには変わらないということ、
時間をかけて変えていくということ、
知識は貯金だということなどを感じたり考えられる機会になった。

夜のセミナー終了後、
近くのお店でお食事をした。
2日目の懇親会よりさらに距離が近づいた時間だった。

5日間ほとんど睡眠をとらずに講義をしてくださった先生方に感謝いたします。
ありがとうございました。