月組『エリザベート』『夢現無双』の観劇日記もまだもう少し書きたいところですが、台風でバスツアーが中止になった『I AM FROM AUSTRIA』大劇場千穐楽ライブビューイングを観劇してきました。幕が上がると銀橋のライトに照らされたオケピットの上垣先生が大画面に映った臨場感、いいですね。映像を上手く使いながら、舞台装置も衣装もザッハトルテ?ケーキ?みたいな雰囲気で、群舞のダンスシーンも多く月組生全員が端から端まで出そろいそれぞれの役目があり、基本コメディなのかな、楽しい舞台でした。ぎすぎすした脳みそがほぐれ、心があったかくなりました。たまきち(珠城りょうさん)は、ウィーンの老舗ホテルの御曹司時ジョージ。おぼっちゃま。穏やかで優しく生真面目で正直で包容力のある現代の青年がよく似合いますね。青柳さんもよかったですが西洋ものだとなおさらそのよさがひきたつのかな。人知れずボランティア活動をしている正義感に全く嫌味なく真っ直ぐさがそのまま伝わってくるところがたまきちならでは。Vネックのセーターやチョコレート色をサラッと着こなして似合うところもたまきちならでは。二幕の「エマじゃなきゃダメなんだ!」っていう場面にたまきちの役者としての神髄があると思いました。
美園さくらちゃんがたまきちの包容力に守られて、あったかい懐に思いっきり飛び込んで生き生き、のびのびとハリウッド女優をエマを生きている感じが爽快で気持ちよかったです。技術的なことはよくわかりませんが歌も安定していたと思います。フィナーレのデュエットダンスでは体の柔らかさに圧倒されました。細すぎるのがちょっと心配ですが出番も多く、どの場面も元気いっぱい。二幕でエマの操縦するヘリコプターの助手席にジョージが乗り故郷のアルプスの山々を眺める場面に現代を感じました。スマホ、SNSがキーとなり、個人情報漏洩とコンプライアンス違反がというワードが出てくるところも現代劇。音楽はどこか懐かしさのある心地よいメロディーで古くて新しい、誰もが楽しめる仕上がり。さくらちゃん、歌う場面がふんだんにありましたが、エマが物語の中で成長していく過程を丁寧に歌っていてよかったと思います。『夢現無双』のお通で面白い伸びしろがあると感じましたが期待を上回ってくれて嬉しい。トップ娘役が堂々と楽しそうに演じている舞台は全体が安定。安心して楽しめました。
エマを思いのままに操ろうとするマネージャー、リチャードの月城かなとさん、無事な舞台復帰、心からお帰りなさい。最後に組長の光月るうさんが、休演者なく全員で千穐楽を迎えることができてほんとうによかったと挨拶されていましたがこうして無事に千穐楽を迎えられることは当たり前ではなく奇跡なのだと星組の前楽中止のあとであらためて思います。月城さん、美しいお顔立ちでいやらしいリチャードを突き抜けてくれてジョージの敵役として申し分なく、これまた爽快でした。
ジョージのパパは花組から里帰りした鳳月杏さん、おひげつけてダンディなイケオジぶり、前作では美脚を披露していたとは思えない役柄の振り幅、大画面で美しい顔立ちと長い足がより引き立ちました。笑いを取る間がお見事。奥さんに頭があがらず言いなりだけど実はこっそりジョージを応援しているし、奥さんにサプライズを用意しているあたりのいいパパぶりが申し分なかったです。旦那さんにガミガミいってばかりで気がついたらホテルのことで頭がいっぱいになって余裕がなくなっていたジョージのママ、ロミーは海乃美月さん。美脚を披露して踊る場面もあり、無事な舞台復帰。「だれがパッパラパーのばかだって!?」って旦那さんにいう場面が個人的にはツボでした。
光月るうさんのあやしげなホテルのコンシェルジュ、エルフィー。まだ新人公演の学年とは思えない、ホテルのフロント係フェリックスは風間柚乃さん、エマがお忍びでホテルに滞在することをツィートしてしまうというお騒がせキャラですが憎めないキャラクターで存在感たっぷり。個性的なキャラクターが舞台せましと揃っていて楽しく、そしてちょっぴり沁みる舞台でした。
「故郷ふるさとは甘き調べ」という副題がついていますが、多民族が暮らすオーストラリア、ひろくヨーロッパ、そしてアメリカで暮らす人々にとってふるさとは国なのかなって思いました。自分のルーツに立ち返ることで素直な心を取り戻していったエマの成長とエマに心を寄せていくジョージの成長物語。一か月後に東京で観劇するのが楽しみになりました。
2019年は1869年に日本とオーストラリア・ハンガー二重君主国の間で通商航海条約が結ばれてから150年を迎えるとのこと。『エリザベート』の中に、ハンガーの独立を抑えきれず、オーストラリア・ハンガー二重帝国が成立、フランツ・ヨーゼフ1世が国王に、シシィが王妃になり戴冠式を迎える場面があります。1867年のことでした。2009年の『THEハプスブルク』展では、明治天皇からフランツに贈られたという絵巻物が里帰り展示されていました。あと一カ月でもう少し予習と復習できるといいかな。
退団者は三名、去年の春星組公演で初舞台をふんだ椿ここちゃん、もう退団するのか、2年目、3年目、4年目の退団者がぼちぼちで出てきている、それだけ舞台に立ち続けるということはきびしいことなんだろうなとあらためて思いました。『夢現無双』で朱実が印象的だった叶羽時(このはとき)ちゃん、たまきちも「退団は惜しい」っていうことばを贈っていましたがもったいないなあ。陽海(ひうみ)ありさちゃんもこれからでは、思いましたが、それぞれ納得できているのかな。たまきちはぞれぞれに東京の千穐楽まで娘役を楽しんでほしい、極めてほしい、下級生にも伝えていってほしいとことばをかけていたのはさすがでございました。
この舞台に長く立ち続ける、ほんとにすごいことです、一回一回奇跡の出会い、これからも大切にみたいと思う次第です。
明日は電話当番、映画館に行くまでの電車の中で勉強しました。またげんじつ・・・。
美園さくらちゃんがたまきちの包容力に守られて、あったかい懐に思いっきり飛び込んで生き生き、のびのびとハリウッド女優をエマを生きている感じが爽快で気持ちよかったです。技術的なことはよくわかりませんが歌も安定していたと思います。フィナーレのデュエットダンスでは体の柔らかさに圧倒されました。細すぎるのがちょっと心配ですが出番も多く、どの場面も元気いっぱい。二幕でエマの操縦するヘリコプターの助手席にジョージが乗り故郷のアルプスの山々を眺める場面に現代を感じました。スマホ、SNSがキーとなり、個人情報漏洩とコンプライアンス違反がというワードが出てくるところも現代劇。音楽はどこか懐かしさのある心地よいメロディーで古くて新しい、誰もが楽しめる仕上がり。さくらちゃん、歌う場面がふんだんにありましたが、エマが物語の中で成長していく過程を丁寧に歌っていてよかったと思います。『夢現無双』のお通で面白い伸びしろがあると感じましたが期待を上回ってくれて嬉しい。トップ娘役が堂々と楽しそうに演じている舞台は全体が安定。安心して楽しめました。
エマを思いのままに操ろうとするマネージャー、リチャードの月城かなとさん、無事な舞台復帰、心からお帰りなさい。最後に組長の光月るうさんが、休演者なく全員で千穐楽を迎えることができてほんとうによかったと挨拶されていましたがこうして無事に千穐楽を迎えられることは当たり前ではなく奇跡なのだと星組の前楽中止のあとであらためて思います。月城さん、美しいお顔立ちでいやらしいリチャードを突き抜けてくれてジョージの敵役として申し分なく、これまた爽快でした。
ジョージのパパは花組から里帰りした鳳月杏さん、おひげつけてダンディなイケオジぶり、前作では美脚を披露していたとは思えない役柄の振り幅、大画面で美しい顔立ちと長い足がより引き立ちました。笑いを取る間がお見事。奥さんに頭があがらず言いなりだけど実はこっそりジョージを応援しているし、奥さんにサプライズを用意しているあたりのいいパパぶりが申し分なかったです。旦那さんにガミガミいってばかりで気がついたらホテルのことで頭がいっぱいになって余裕がなくなっていたジョージのママ、ロミーは海乃美月さん。美脚を披露して踊る場面もあり、無事な舞台復帰。「だれがパッパラパーのばかだって!?」って旦那さんにいう場面が個人的にはツボでした。
光月るうさんのあやしげなホテルのコンシェルジュ、エルフィー。まだ新人公演の学年とは思えない、ホテルのフロント係フェリックスは風間柚乃さん、エマがお忍びでホテルに滞在することをツィートしてしまうというお騒がせキャラですが憎めないキャラクターで存在感たっぷり。個性的なキャラクターが舞台せましと揃っていて楽しく、そしてちょっぴり沁みる舞台でした。
「故郷ふるさとは甘き調べ」という副題がついていますが、多民族が暮らすオーストラリア、ひろくヨーロッパ、そしてアメリカで暮らす人々にとってふるさとは国なのかなって思いました。自分のルーツに立ち返ることで素直な心を取り戻していったエマの成長とエマに心を寄せていくジョージの成長物語。一か月後に東京で観劇するのが楽しみになりました。
2019年は1869年に日本とオーストラリア・ハンガー二重君主国の間で通商航海条約が結ばれてから150年を迎えるとのこと。『エリザベート』の中に、ハンガーの独立を抑えきれず、オーストラリア・ハンガー二重帝国が成立、フランツ・ヨーゼフ1世が国王に、シシィが王妃になり戴冠式を迎える場面があります。1867年のことでした。2009年の『THEハプスブルク』展では、明治天皇からフランツに贈られたという絵巻物が里帰り展示されていました。あと一カ月でもう少し予習と復習できるといいかな。
退団者は三名、去年の春星組公演で初舞台をふんだ椿ここちゃん、もう退団するのか、2年目、3年目、4年目の退団者がぼちぼちで出てきている、それだけ舞台に立ち続けるということはきびしいことなんだろうなとあらためて思いました。『夢現無双』で朱実が印象的だった叶羽時(このはとき)ちゃん、たまきちも「退団は惜しい」っていうことばを贈っていましたがもったいないなあ。陽海(ひうみ)ありさちゃんもこれからでは、思いましたが、それぞれ納得できているのかな。たまきちはぞれぞれに東京の千穐楽まで娘役を楽しんでほしい、極めてほしい、下級生にも伝えていってほしいとことばをかけていたのはさすがでございました。
この舞台に長く立ち続ける、ほんとにすごいことです、一回一回奇跡の出会い、これからも大切にみたいと思う次第です。
明日は電話当番、映画館に行くまでの電車の中で勉強しました。またげんじつ・・・。