妄想による愉快な国際時事ネタ解釈
四生の盲者日記
【続報】中国の軍備増強は「厄介」、CIA長官が認識示す
http://blog.goo.ne.jp/advancedg20/e/96e266dbb1cf3095e9a7119f03e19d72
【雑感】CIA長官、アメリカは中国を敵対者とみなすべきではない【中文/中国新聞ネット】
http://news.xinhuanet.com/mil/2008-05/02/content_8089871.htm
事実記事はおろか、論旨を180度捻じ曲げる力技で来た。
ところが本文を読む限り、「このまま中国が影響力を強め、狭隘な利益を追求するようならば、平和と安定を損ない、アメリカは中国を敵と見なすだろう」という内容。
やっぱり混乱しているようだ。
5月4日も過ぎれば、反米キャンペーンが始まるのかね。
日本はパンダをねだっている場合ではないと思うのだが、今の首相では無理だろう。
まあ、聖火支持の「華人」デモと同じで、根本のところで間違っているので、その無理を曝け出すだけなのだが。
【雑感】大型展覧会「チベットの今と昔」が北京で開幕【和文/人民ネット】
http://j.people.com.cn/2008/05/01/jp20080501_87608.html
和平解放前の旧西蔵(チベット)と今日の新西蔵の歴史の発展の全貌を展示する大型展覧会「西蔵今昔」が30日午前、北京民俗文化宮で開幕した。「西蔵の歴史と封建農奴制」「日進月歩の新西蔵」の2部構成。「西蔵の歴史」では、貴重な歴史文献・文化財146点、絵・写真・図表182枚によって、古代から平和解放前までの西蔵の歴史の流れを再現。西蔵地方と祖国の各時代との関係を紹介し、元朝以来中央政府が西蔵に行使してきた有効な主権管轄の状況を展示している。主催は中国共産党中央統一戦線工作部、国務院新聞弁公室、国家民族委員会、西蔵自治区人民政府。
写真(1):ダライ・ラマ14世が1954年に第1回全国人民代表大会(北京)に出席した際、毛沢東主席に献上した琥珀の数珠
写真(2):乾隆帝が創始した「金瓶掣簽」方式によるチベット仏教の最高活仏の転生霊童の認定で使われた金本巴瓶(複製品)
この和訳からも、中共のプロパガンダ臭がただよってくるが、新華ネットを見ると、「反チベット独立捏造キャンペーン」に他ならない。
・チベット歴史展が大反響【中文/新華ネット】
http://news.xinhuanet.com/newscenter/2008-05/01/content_8087617.htm
・チベットの歴史と封建農奴【中文/キャンペーンページ】
http://news.xinhuanet.com/photo/2008-04/30/content_8082315.htm
ダライ・ラマに代表される「旧チベット支配階級」は、血に飢えた、残虐な、「人民の敵」、であり、旧チベットは搾取される農奴と、搾取する貴族に綺麗に分割されている、と写真パネルをつかった展示がされている。
南京大虐殺記念館を初めとして、愛国教育基地として、日本軍の残虐性を捏造した博物館の展示と全く同じノリ。靖国問題の時も、この手のキャンペーンをしていた。
加えて、チベット族の文化と歴史の独自性を頭から否定してかかるその切り口、「中華思想+共産主義」的自画自賛は無敵といえる。
差別・攻撃対象をこれだけ明確に政府が示したのでは、当の政府がその差別・攻撃対象であるチベット亡命政府と対話などしようものなら、「愛国的情熱」に燃えた人民に、「和平的解放」運動を起こされてしまうのではなかろうか。いや、暴力装置さえ抑えておけば、いくらでも弾圧はできるが。
専制体制下の人民は、真実を求めていない、むしろ自分たちが、そうあるべきと思い込んでいる世界を見ることを望んでいる。
極論ではあるが、筆者はこれを否定できない。
【雑感】中国の軍備増強は「厄介」、CIA長官が認識示す【和文/AFP】
http://www.afpbb.com/article/politics/2385767/2887155
【5月1日 AFP】米中央情報局(CIA)のマイケル・ヘイデン(Michael Hayden)長官は4月30日、中国が「きわめて急速かつ広範囲」に軍事力を増強していることは「厄介だ」と述べ、警戒感を示した。ヘイデン長官は、カンザス州立大学(Kansas State University)で行った講演で中国について、湾岸戦争とイラク戦争から徹底的に学んだ先端兵器の開発・導入により軍事力の近代化を進めていると指摘。
中国が新たに獲得する能力は中東地域における米軍や米国の国益に対する驚異となりうると警告し、「西欧の覇権による2世紀が続いた後、中国はその力を示そうとしている。高度な軍事力は大国の地位に欠かすことのできない要素とみなしている」と批判した。
また、国家安全保障局(NSA)長官を務め空軍大将でもあるヘイデン氏は、中国の政権が交代したり民主化したとしても、中国は似たような国家目標を掲げるという米情報筋の見解を披露し、「中国の軍事力増強が厄介なのは、台湾に対し長年中国が抱いている意図について、懸念が高まるからだ」と語った。(c)AFP
環球時報や国際先駆導報あたりが全力で釣られそうなネタなのだが、ざっと見脊髄反射の反駁記事はおろか、事実記事も新華ネットにはのっていない。
上野のパンダが死に、代わりのパンダの貸し出しを日本政府が切り出した件など、喜んで食いついてきそうなネタにもまったく沈黙。
それもそのはず、反仏デモが再燃、外圧にいちいち反応していられる状態ではないようだ。
・カルフールに再び抗議デモ・北京、若者ら数百人【和文/日経】
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080501AT2M0101U01052008.html
まあ、「中国の聖火」が海外で侮辱され、それに対抗した「華人」が、あれだけ外国で派手に立ち回ったニュースを見せられれば、愛国心に燃える真の中華民族なら、祖国を侮辱する退廃した西側の象徴に打撃を与える事を躊躇するはずがない。
新華ネットの沈黙からは、北朝鮮のミサイル実験の時のように、上の根回し(もしくは闘争)の様子を伺っているような感じがする。
5月4日も近いし、チベット亡命政府と協議すらしていないのに、これでは先が楽しみではないか。
【妄言】早い話が:琉球処分とチベット処分=金子秀敏【和文/毎日】
http://mainichi.jp/select/opinion/kaneko/news/20080501dde012070005000c.html
那覇で世界遺産の首里城を見た。琉球王が執務した書院の「鎖之間(さすのま)」で休息する。300円の茶菓子セットを注文して庭を眺めた。
女官姿の職員が琉球菓子の解説をしてくれた。和菓子と中国菓子とビスケットのような南蛮菓子が混じる。ジャスミンの香りのする「さんぴん茶」は、中国茶の「香片(シャンピェン)」だ。琉球王国は、東アジアと東南アジアを結ぶ物流の中継点だった。
琉球王は、中国皇帝から冊封され、保護国となることで朝貢貿易の権利を得ていた。正殿には、清の康熙(こうき)帝からもらった「琉球国王之印」の複製が展示されている。ラクダの鈕(ちゅう)(取っ手)がついた金メッキの銀印である。説明文には、元朝がチベットに与えた印がモデルで、だからチベットと琉球は同ランクだとあった。
確かに、腹ばいのラクダの鈕は、元の皇帝がチベットのサキャ寺座主に与えた「白蘭王」の印にそっくりだ。だが、清朝がダライ・ラマやパンチェン・ラマに与えた印の鈕は獅子だ。みな金印だった。銀印の琉球よりチベットの方が格上ではないだろうか。
清の皇帝に朝貢国の使節が拝謁(はいえつ)する時は、朝鮮、琉球、安南(ベトナム)、緬甸(めんでん)(ミャンマー)の順だったという。朝鮮王の印は亀の鈕の金印、安南は琉球と同じラクダの銀印だ。朝貢回数では琉球が最多だが、印材は朝鮮が格上だ。
沖縄県立博物館に行ってみた。「琉球処分」のコーナーで最後の琉球王・尚泰王を演じたビデオ劇が流れていた。「嘆(なぎ)くなよ臣下、命(ぬち)どぅ宝」と言う場面だった。王国は滅びたが、嘆くな、命は宝、粗末にするな……。
明治政府は琉球に処分官を送り、清国との冊封関係を解消させた。軍事力を背景に王国を解体し、沖縄県として日本に併合した。尚泰王は侯爵にして東京居住を命じた。
中国共産党はチベットに4万の人民解放軍を送り、17カ条協定を突きつけた。チベット解放を宣言し、中国に併合した。ダライ・ラマは全国人民代表大会の副委員長、パンチェン・ラマは常務委員にして、北京に呼んだ。
琉球処分とよく似た「チベット処分」だったが、ダライ・ラマがインドに亡命し、未完のままだ。最近のダライ・ラマは、チベット人に暴力をいましめている。「命どぅ宝」と言う尚泰王のようだ。中国に、併合されるチベットへの思いやりがあれば「処分」はもっと早く終わるだろうに。(専門編集委員)
これまでまったく知らなかったが、この論説委員の駄文は凄い。
なにが凄いといって、段落ごとの要点に一貫性をもたせず、論旨をとらせない技法がすばらしい。まるで酒に酔って書いた文章のようだ。
筆者が苦労して考えた論旨:
沖縄は昔琉球といい中国領だった。琉球よりチベットが格上。それより格が上だったのが朝鮮である。
チベットチベット騒ぐな、日本も琉球併合で同じことをやっている。
中国は思いやりをもってチベットを処分しろ。
朝鮮を持ち上げたいんだか、チベット問題を相対化したんだか、この論説委員の意図がわからん。
チベット問題で朝日が人権擁護に日和った分、この手の電波コラムは目立つ。
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