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『石田三成 「知の参謀」の実像』小和田哲夫(PHP新書)

2014-11-30 00:06:51 | 歴史
NHKの大河ドラマ『軍師 官兵衛』で描かれる石田三成は悪役である。
豊臣家のことしか考えない官僚で、戦は下手だが、謀略や計算には長けている人物として描かれている。
そんな人物がどうして徳川家康と互角の兵力を集めることができたのだろうか。
それが最大の疑問だった。
この本を読むと、あのドラマの描かれ方の通りだと思うところと、ドラマの三成像は関ヶ原の勝者である徳川史観なのだと思うところもあった。

千利休切腹事件などは、明らかに光成が権力を獲得するために利休を嵌めたようだ。このあたりから策謀ばかりを考えているというイメージができたようだ。
しかし計数の才があったので、同じような計数の才がある者が集まったこととか、博多の街作りの基礎を作り、町を繁栄させていった手腕などプランナーとしての手腕もあったのだと思う。

秀吉との出会いである三献茶のエピソードがある。初めは秀吉がの鷹狩の疲れを癒すためにぬるいお茶を入れ、だんだん熱いお茶を出したという逸話。この話などは秀吉が信長のわらじを温めたのと同じように、細かな心遣いができる人間であることを示している。
また、皮膚病を患っていた大谷吉継との友情などは泣かせる。情の熱い一面のある人間だったのではないかとも思わせる。
歴史上、謎が多い不思議な武将である。

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