[↑ ※「地震列島の原発安全性に警告」(週刊金曜日 1457号、2024年01月26日号)] (2024年04月17日[水])
3.11の教訓も、能登半島地震の警告も無視する福井地裁加藤靖裁判長。
《40年超運転認可「合理的」》だそうだ、3.11の教訓や能登半島地震の「警告」を無視する無責任裁判官。能登半島地震から、たった3か月程の判決、「合理的」と判断できる神経を理解できない。
『●老朽原発を含む関電美浜・高浜核発電所の運転差し止め訴訟、基準地震
動は妥当で、《老朽化対策も合理的》と福井地裁・加藤靖裁判長は判断』
正気? ← 《基準地震動…は東京電力福島第1原発事故を踏まえた新規制基準に基づき地域特性を踏まえ策定されている》(東京新聞)。《地震に対する安全性について、加藤裁判長は決定理由で、基準地震動(耐震設計の目安となる揺れ)は東京電力福島第1原発事故を踏まえた新規制基準に基づき地域特性を踏まえ策定されていると指摘。「関電の調査と原子力規制委員会の判断の過程に過誤は見当たらない」とし、老朽化対策も合理的だとした》そうだ。
しかも、《避難計画》は地域に丸投げ、杜撰にもかかわらず、ワシャ知らんと仰る加藤裁判長。政府や東電、原子力「寄生」委員会の誰も責任を取らない。誰も責任を持とうとしない。
東京新聞の【<社説>原発事故対策 避難計画は不要なのか】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/320784?rct=editorial)。《原発は、どれほど対策を講じても事故の可能性をゼロにはできない。万が一の際、周辺住民の安全確保を左右するのが避難計画だ。それを、まさか裁判所がこうも軽んじるとは驚きを禁じ得ない。住民が関西電力美浜原発3号機と同高浜原発1~4号機の運転差し止めを求めた仮処分申請。このうち美浜3号機と高浜1、2号機は営業運転開始から40年を超えて再稼働した「老朽原発」で、3、4号機も来年40年になるが、福井地裁は3月末、訴えを退けた。住民側は施設の老朽化に加え、基準地震動(耐震性の目安になる揺れの強さ)が低く見積もられているなど、安全性が確保されていないと主張。県の避難計画も実効性に欠けると訴えてきた》。
ところで、東京電力も、正気なのなのだろうか??
腹立たしいので、再度、引用します。東京新聞の記事【東電、核燃料装填へ最終確認 柏崎刈羽、事故後初の再稼働向け】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/321281)。《東京電力は15日、柏崎刈羽原発(新潟県)の7号機への核燃料装填に向け、最終確認を続けた。原子力規制委員会に15日の装填開始を申請している。再稼働に備えた検査の一環と位置付けており、承認され次第、速やかに作業に着手したいとしている。再稼働時期は未定だが、2011年の福島第1原発事故後、東電として初となる再稼働へ準備を進める。新潟県の花角英世知事は再稼働に同意するかどうかを表明していない。福島事故後に再稼働した全国の原発は、地元が同意した後に燃料を装填しており、地元の同意前は異例。今後に課題を残す可能性がある。同原発は首都圏などに電力を供給する。7号機は17年12月、規制委の審査に合格。21年1月以降、社員によるIDカードの不正利用や侵入検知設備の故障などが相次いで発覚し、規制委は事実上の運転禁止を命じたが、改善したとして23年末に解除した。斎藤健経済産業相が3月、花角氏に再稼働への理解を求めた。花角氏は能登半島地震や一昨年の大雪などを踏まえ、原発事故時の避難の在り方に課題があると指摘した》。
東京電力や原子力「寄生」委員会のメンバーは正気なのだろうか?? 13年前、3.11人災を引き起こした東京電力に、核発電に携わる資格など無い。廃炉作業に特化すべきだ。《東電にその資格はあるのか。原子力規制委員会は「資格あり」と認め、再稼働に前のめりな岸田政権は立地自治体に理解を求め、早期のゴーサインを迫っている》(東京新聞・原発取材班キャップ・荒井六貴記者)、これを狂気と呼ばずして、何を狂気と呼ぶのだろうか。
『●3.11東京電力核発電所人災から13年、《原状回復》に何の責任も果た
さない東京電力にアノ柏崎刈羽核発電所を再稼働する資格など全くない』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/320784?rct=editorial】
<社説>原発事故対策 避難計画は不要なの
2024年4月12日 08時23分
原発は、どれほど対策を講じても事故の可能性をゼロにはできない。万が一の際、周辺住民の安全確保を左右するのが避難計画だ。それを、まさか裁判所がこうも軽んじるとは驚きを禁じ得ない。
住民が関西電力美浜原発3号機と同高浜原発1~4号機の運転差し止めを求めた仮処分申請。このうち美浜3号機と高浜1、2号機は営業運転開始から40年を超えて再稼働した「老朽原発」で、3、4号機も来年40年になるが、福井地裁は3月末、訴えを退けた。
住民側は施設の老朽化に加え、基準地震動(耐震性の目安になる揺れの強さ)が低く見積もられているなど、安全性が確保されていないと主張。県の避難計画も実効性に欠けると訴えてきた。
一層の不安をかきたてたのが能登半島地震だ。北陸電力志賀原発が立地する石川県志賀町で震度7を観測し、原発にさまざまなトラブルが発生した。
現地で多数の建物倒壊や道路寸断が起きたことを受け、住民側は「地震による原発事故が起きた場合、屋内退避も避難もできず、被曝(ひばく)を強いられることになる」とあらためて書面を出して訴えた。
これに対し、地裁は「原子力規制委員会において新規制基準への適合が認められ、その審査基準において不合理な点はない」と断じたが、そもそも規制委は、原子炉の状態が国の規制基準に適合しているかを審査するだけで「安全」を保証するものではない。
しかも福井地裁は「避難が必要になるような事態が起きる危険性は立証されておらず、避難計画の不備については判断するまでもない」と住民の訴えを一蹴した。
しかし「避難が必要になるような事態が起きない安全性が立証されている」という事実がない以上、判断を避ける理由にはなるまい。規制委の「適合」を根拠に、深刻な事故は起きないと決め付けているだけではないか。原告側が上訴したのも当然だ。
国は原発から30キロ圏内の自治体に避難計画の策定を義務付けているが、規制委は避難計画を評価の対象外としており、避難計画に不備があるかを判断するのは、まさに司法の役割であろう。
避難計画は事故の際、住民を放射能被曝から守る「命綱」とも言うべきものだ。それを軽んじるような司法の姿勢には、強い違和感を覚える。
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[↑ ※「地震列島の原発安全性に警告」(週刊金曜日 1457号、2024年01月26日号)] (2024年04月16日[火])
東京電力や原子力「寄生」委員会のメンバーは正気なのだろうか?? 13年前、3.11人災を引き起こした東京電力に、核発電に携わる資格など無い。廃炉作業に特化すべきだ。《東電にその資格はあるのか。原子力規制委員会は「資格あり」と認め、再稼働に前のめりな岸田政権は立地自治体に理解を求め、早期のゴーサインを迫っている》(東京新聞・原発取材班キャップ・荒井六貴記者)、これを狂気と呼ばずして、何を狂気と呼ぶのだろうか。
『●杜撰・隠蔽・欺瞞だらけな廃液飛散事故…《人の命にもかかわる重大事故を
起こしても、いまだ終始一貫して舐めた態度で会見をおこなっている東電》』
「欺瞞・杜撰だらけな東京電力福島原発廃液飛散事件…何もかも
杜撰だった東電、飛散量・ホース・責任者不在…ホースって、
東海村JCO事故を彷彿。」
『●《子どもたちに、原発が安全なエネルギーと思ってほしくない。同じ
過ちを繰り返さないため、声を上げられなかった人たちの分まで…》』
『●東電核発電人災から13年: 汚染水海洋投棄を強行し、柏崎刈羽核発電所
を再稼働したい東電…3.11の教訓は? 能登半島地震の「警告」を無視…』
『●3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに? 能登半島地震の警告は?
正気だろうか? 東電に核発電所を運転する資格や能力は在るのかね?』
『●東電《小早川智明社長…「…は『(事故収束に)覚悟を持って取り組む』
とよく言うけど、覚悟の『か』の字も見えない」(蜂須賀礼子氏)…』
『●老朽原発を含む関電美浜・高浜核発電所の運転差し止め訴訟、基準地震動
は妥当で、《老朽化対策も合理的》と福井地裁・加藤靖裁判長は判断』
まず冒頭、言いたいことは、花角英世新潟県知事に何の期待も出来ないということ。投票や、支持した新潟県民は大きなミスを犯したと思っています。《福島事故後に再稼働した全国の原発は、地元が同意した後に燃料を装填しており、地元の同意前は異例》《花角氏は能登半島地震や一昨年の大雪などを踏まえ、原発事故時の避難の在り方に課題があると指摘した》(東京新聞)…どうせ、花角英世新潟県知事は《同意》に流れていくのは自明です。こんな知事を選んではいけなかった。
『●発言に人格が現れ、呼ばれ方に
人間性が表れる: 「石原元「ト」知事」と「栄佐久さん」』
『●安孫子亘監督映画「『知事抹殺』の真実」の
佐藤栄佐久元知事冤罪…泉田裕彦新潟県知事「事件」の背景に?』
『●よりによって自民党から出馬…「反東電ですが、
反原発ではありません」な泉田裕彦前新潟県知事…』
『●米山隆一新潟県知事は「県に運転停止の権限」、
「私は、根拠のない“ケンカ”はしません」と…』
『●「新潟の野党勢力は今こそ、踏ん張り時」!
東京電力に柏崎刈羽核発電所を再稼働させるなんて狂気な凶器』
『●新潟県知事選: 「中央の紐付き忖度官僚候補
VS再稼働反対の民意に寄り添う県議候補」という与野党激突』
『●花角英世新潟県新知事…「柳瀬氏同様、安倍政権下で
出世してきた元官僚」…女性差別発言隠蔽は体質の体現』
『●「事実無根のデマ」…「もしこれが立件されれば、
長谷川氏逮捕や花角新知事辞任の事態もありうるだろう」』
『●新潟《県民の多数は再稼働を拒絶》なので、再稼働反対派の
少なからずの方々が…「騙されることの責任」』
『●柏崎刈羽核発電、新潟《県民の多数は再稼働を拒絶》ではなかった
のか? なのに、こんな知事を選んでしまうから、こんな結果になる…』
「新潟《県民の多数は再稼働を拒絶》ではなかったのか? なのに、
こんな知事を選んでしまうから、こんな結果になるのは必然。…
花角英世新潟県知事から検証委トップに指名されたという
米山隆一さんのエイプリルフールの嘘に騙されたのだけれども、
《検証委トップが「解任される」》というのは事実でした」
さて、東京電力の狂気。それを認める「規制」なき、原子力「推進」・核発電「寄生」委員会のデタラメ。
東京新聞の記事【東電、核燃料装填へ最終確認 柏崎刈羽、事故後初の再稼働向け】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/321281)。《東京電力は15日、柏崎刈羽原発(新潟県)の7号機への核燃料装填に向け、最終確認を続けた。原子力規制委員会に15日の装填開始を申請している。再稼働に備えた検査の一環と位置付けており、承認され次第、速やかに作業に着手したいとしている。再稼働時期は未定だが、2011年の福島第1原発事故後、東電として初となる再稼働へ準備を進める。新潟県の花角英世知事は再稼働に同意するかどうかを表明していない。福島事故後に再稼働した全国の原発は、地元が同意した後に燃料を装填しており、地元の同意前は異例。今後に課題を残す可能性がある。同原発は首都圏などに電力を供給する。7号機は17年12月、規制委の審査に合格。21年1月以降、社員によるIDカードの不正利用や侵入検知設備の故障などが相次いで発覚し、規制委は事実上の運転禁止を命じたが、改善したとして23年末に解除した。斎藤健経済産業相が3月、花角氏に再稼働への理解を求めた。花角氏は能登半島地震や一昨年の大雪などを踏まえ、原発事故時の避難の在り方に課題があると指摘した》。
荒井六貴・渡辺聖子両記者による、東京新聞の記事【「核燃料」原子炉にセット 異例の強行 東京電力柏崎刈羽原発 再稼働の地元同意ないのに 許可出たその日】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/321409)。《東京電力は15日、2011年3月の福島第1原発事故後、同社として初の再稼働を目指す柏崎刈羽原発7号機(新潟県)の原子炉内に核燃料を入れる装塡(そうてん)作業を始めたと発表した。再稼働時期は「未定」としている。立地県や自治体から再稼働の同意が得られていない中での核燃料装塡は異例。能登半島地震で避難計画の実効性に不安が高まる中、再稼働への既成事実化が進むことに、周辺自治体からは疑問の声が上がる。(荒井六貴、渡辺聖子)》
渡辺聖子・荒井六貴両記者による、東京新聞の記事【「私たちの命を無視している」原発再稼働に突き進む東京電力に怒る地元 柏崎刈羽で後回しにされた課題とは】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/321417)。《柏崎刈羽原発の再稼働に向け、地元・新潟県の同意が得られる見通しが立たない中、東京電力は15日、7号機の原子炉に核燃料を入れる装塡(そうてん)に着手した。能登半島地震で避難計画の実効性が問われ、原発から30キロ圏内の自治体からは同意対象の拡大を求める声も出ている。課題は置き去りのまま、再稼働への地ならしが進む。(渡辺聖子、荒井六貴)》
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/321409】
「核燃料」原子炉にセット 異例の強行 東京電力柏崎刈羽原発 再稼働の地元同意ないのに 許可出たその日
2024年4月15日 21時52分
東京電力は15日、2011年3月の福島第1原発事故後、同社として初の再稼働を目指す柏崎刈羽原発7号機(新潟県)の原子炉内に核燃料を入れる装塡(そうてん)作業を始めたと発表した。再稼働時期は「未定」としている。立地県や自治体から再稼働の同意が得られていない中での核燃料装塡は異例。能登半島地震で避難計画の実効性に不安が高まる中、再稼働への既成事実化が進むことに、周辺自治体からは疑問の声が上がる。(荒井六貴、渡辺聖子)
◆今後、臨界抑える「制御棒」の一部を引き抜く
(15日、東京電力柏崎刈羽原発7号機で始まった原子炉内に
核燃料を装塡する作業(東京電力提供))
原子力規制委員会が15日午前、作業を許可した。東電によると、15日午後6時半すぎ、原発構内のプールで保管していた核燃料872体のうち、1体(高さ約4.5メートル、縦横約0.1メートル、重さ約260キロ)を装置で原子炉内に装塡。完了までには半月程度かかるという。その後の検査で設備の作動などを確かめるほか、再稼働となる臨界を抑える制御棒を一部引き抜く。ただ、臨界状態にはしない。
(柏崎刈羽原発(資料写真))
柏崎刈羽原発の稲垣武之所長は「制御棒を(全て)引き抜けるかどうかは地元の了解があってのもの」と説明した。新潟県の花角英世(はなずみひでよ)知事は再稼働について「県民の信を問う」と慎重な姿勢を崩していない。
福島原発事故後、再稼働した6原発では県や立地自治体の再稼働の同意を取ってから、装塡するのが通例。装塡後の検査で制御棒を引き抜き再稼働させ、そのまま営業運転させてきた。
◆周辺自治体「避難計画に大きな不安や疑念」
同意なき核燃料装塡を進める東電に、原発が立地する柏崎市や刈羽村は前向きに捉える一方で、避難計画の策定が義務付けられる30キロ圏の自治体の一部からは疑問が投げかけられた。
東京新聞の取材に、小千谷(おぢや)市の宮崎悦男市長は「能登半島地震を踏まえ、複合災害時の避難計画や屋内退避について大きな不安や疑念が払拭されていない。市民の不安を取り除かない限りは(装塡に)違和感を覚える」とコメントを出した。
長岡市の磯田達伸市長は東電が装塡の方針を発表した3月28日、「安全と防災対策に市民は不安を覚えている。国や東京電力は不安に応えてもらいたい」とするコメントを公表した。
◇ ◇
◆福島事故の責任を果たしていない東電
<記者解説>13年前に福島第1原発で世界最悪レベルの事故を起こした東京電力が、再び原発の運転に踏み出そうとしている。東電にその資格はあるのか。原子力規制委員会は「資格あり」と認め、再稼働に前のめりな岸田政権は立地自治体に理解を求め、早期のゴーサインを迫っている。
だが、東京電力は福島事故の責任を果たしていない。故郷を追われた避難者はいまだに2万6000人以上、放射線量が高く人が住めない区域が残る。事故収束作業では汚染水の発生を止められず、原子炉内に溶け落ちた核燃料(デブリ)は取り出せるかさえ見通せない。
能登半島地震では、原発事故時の避難計画の不備が鮮明となった。課題を積み残す中、再び深刻な事故が起きたら…。東京電力が新潟で責任を負えると、どんな根拠を持って言えるのか。
東京電力に原発を運転する資格はあるのか。何度でも問う。本紙はこの問いから逃げない。(原発取材班キャップ・荒井六貴)
東京電力柏崎刈羽原発 1〜7号機があり、総出力は821万2000キロワットと一つの発電所としては世界最大規模。敷地の総面積は東京ドーム約90個分で、首都圏に電力を供給。営業運転は1号機が1985年9月に開始し、各号機が続いた。出力135万6000キロワットの7号機は97年7月から営業運転。東電は1基稼働すれば、年間1100億円の収支が改善すると説明している。
【関連記事】再稼働原発、能登半島地震で4メートルも隆起したのに想定は最小1センチ 地盤変動で冷却水の取水に影響も
【関連記事】「柏崎刈羽」周辺道路にも無数の亀裂…「原発は本当に大丈夫か?」地元に広がる不安の声
【関連記事】「ここで事故が起きたら死ぬしかない」…島根原発を抱える衆院島根1区補選で「再稼働」が問われている
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/321417】
「私たちの命を無視している」原発再稼働に突き進む東京電力に怒る地元 柏崎刈羽で後回しにされた課題とは
2024年4月16日 06時00分
柏崎刈羽原発の再稼働に向け、地元・新潟県の同意が得られる見通しが立たない中、東京電力は15日、7号機の原子炉に核燃料を入れる装塡(そうてん)に着手した。能登半島地震で避難計画の実効性が問われ、原発から30キロ圏内の自治体からは同意対象の拡大を求める声も出ている。課題は置き去りのまま、再稼働への地ならしが進む。(渡辺聖子、荒井六貴)
◆能登半島地震では大渋滞が発生
「原発で何か起きたら誰でも一刻も早く逃げたいと思う。うまく避難できるのか」。柏崎刈羽原発が立地する柏崎市の池野里美市議は疑問を投げかける。
(柏崎刈羽原発の6号機(右)と7号機)
1月の能登半島地震で、市内の高速道路や主要幹線道路の国道8号が一時通行止めとなり、津波警報が発令されて道路は避難する車で大渋滞した。多くの市民がスムーズに逃げられないという現実に直面した。
◆30キロ圏内には9自治体、43万人が
30キロ圏内には9市町村が入り、避難計画の対象は計約43万2000人。柏崎市は事故時に即時避難する5キロ圏内と、屋内退避し放射線量により段階的に避難する5~30キロ圏内に全域が含まれる。能登半島地震では家屋倒壊で屋内退避が難しいことが浮き彫りになり、避難者が殺到する恐れがある。
避難計画の基になる原子力災害対策指針を示す原子力規制委員会は、かたくなに屋内退避の方針を崩さないが、3月にあり方について見直しを始めた。議論は1年ほどかかるとされる。
◆豪雪時の対応は見通し立たず
池野市議は、市内が豪雪地域にあることも懸念する。「冬の大雪の夜間が最悪のパターン。道路を除雪しないと逃げられない」。避難計画の豪雪時を含めた対応がまとまらず、内閣府で最終的に了承される見通しは立っていない。
30キロ圏内の長岡市の市民らでつくる「さようなら柏崎刈羽原発プロジェクト」の山田秋夫さん(63)は「計画の実効性が担保されていないのに、東電は再稼働すると言っている。私たちの命を無視している」と危惧する。
避難計画策定が義務付けられている原発30キロ圏自治体だが、東電が再稼働の同意を求めるのは、協定を結ぶ新潟県と立地する柏崎市や刈羽村に限られている。
◆意思表示ができないのは「おかしい」
2市村を除く7市町には「拒否権」がない。東電との不平等な関係をただそうと地元の超党派の議員が2020年に研究会を設立。同意を求める自治体を30キロ圏に拡大するよう東電や県に働きかけてきた。
(日本原子力発電の東海第2原発)
会長で自民党員でもある見附市の関三郎市議(74)は「核燃料装塡で再稼働が迫っていると感じている。ただ、研究会は賛成か反対かを示す場ではなく、意思表示ができないのは『おかしい』と言っている。住民の安全安心を守るのは自治体だ。それを実現するためにも、意思を示す機会が必要だ」と強調する。
◆東海第2原発では30キロ圏の6市村が「協定」
地元同意の対象となる自治体の範囲を定めた法律はなく、国のエネルギー基本計画で「立地自治体等関係者の理解と協力を得るよう取り組む」と記す程度。同意の対象が拡大すれば再稼働へのハードルが高くなるため、電力会社は及び腰だ。範囲を広げることに、東電の広報担当者は「自治体の意見を聞き、説明会など取り組みをしていきたい」と明確に答えなかった。
その慣例を破ったのが、日本原子力発電(原電)東海第2原発(茨城県)。立地する東海村を含めた30キロ圏の6市村が原電と交渉し、再稼働には6市村の同意が必要とする協定を原電と結んだ。関市議も「画期的なモデルで参考にしていきたい」と話す。
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【関連記事】東海村長が原発事故避難計画の「不備」認める 「複合災害、ゼロから検討するしか」東海第2原発が立地
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[↑ ※「地震列島の原発安全性に警告」(週刊金曜日 1457号、2024年01月26日号)] (2024年03月31日[日])
《東日本大震災2933ガル、08年岩手・宮城内陸地震4022ガル、16年熊本地震1700台…多くの核発電所1000ガル以下…》《大飯原発…856ガルまで大丈夫だとされたが、他の原発も1000以下が多い。一方、三井ホームの耐震性は5115ガル、住友林業の住宅は3406ガル》。
老朽原発を含む関電美浜・高浜核発電所の運転差し止め訴訟、基準地震動は妥当で、《老朽化対策も合理的》と福井地裁・加藤靖裁判長は判断したそうだ。3.11東京電力福島第1核発電所人災から13年、何の教訓も得ない愚かな裁判官。能登半島地震からわずか3カ月、あの惨状を目の当たりにしても、「警告」を理解できない愚かな裁判官。
『●東電核発電人災から13年: 汚染水海洋投棄を強行し、柏崎刈羽核発電所
を再稼働したい東電…3.11の教訓は? 能登半島地震の「警告」を無視…』
『●能登半島地震と珠洲核発電所建設計画凍結と断層の上に建つ志賀核発電所
…「悪夢のような民主党政権」と比較して、今のキシダメ政権の無残さ』
『●能登半島地震と珠洲核発電所建設計画凍結と断層の上に建つ志賀核発電所
…それでも再稼働・新規建設したいという核発電〝麻薬〟中毒患者ら』
『●【能登を襲った巨大地震/狙撃兵】《役立たずかと思うほど鈍くさい動き
に、思わずこの連中に「人の心」は宿っているのだろうかと思うほどである》』
『●「想定外」!? 【震度5強の志賀原発で「想定外」続々…なのに規制委は
動かない 「安全上影響ない」「一定の時間かかる」とは?】(東京新聞)』
『●斎藤貴男さん《日本列島は地震の巣なのに、原子力の利用を「国の責務」と
うたうGX(グリーントランスフォーメーション)法案にかまけて》いた…』
『●これまでの教訓は何処に? 決して「想定外」と言う勿れ…能登半島地震
と珠洲核発電所建設計画凍結と断層の上に建つ北陸電力志賀核発電所』
『●本当に賢明な判断だった…珠洲核発電所《建設を阻止したのは、住民らの長
年にわたる根強い反対運動だった…無言電話や不買運動に耐えた阻止活動》』
『●石川県志賀町・稲岡健太郎町長「北陸電力は再稼働を目指すとのこと
だが、首長として以前のように安全性をアピールすることは難しい」と…』
『●3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに? 能登半島地震の警告は?
正気だろうか? 東電に核発電所を運転する資格や能力は在るのかね?』
『●小出裕章さん《今回一番学ばなければいけないことは、志賀原発が止まって
いてよかったということ。…原発が1年間稼働すれば、広島原爆が…》』
『●《志賀原発…すぐ近くで地盤が4m隆起…取水口が海面から離れることに
より冷却水が取れなくなる恐れ…原発の建屋が損傷する恐れもあった》』
『●「閉じない環」破綻した核燃サイクル…《1993年から26回の延期…核
燃料サイクル政策は要の再処理工場の稼働が見通せず、「破綻」》が露わ』
『●日刊ゲンダイ【注目の人 直撃インタビュー/ジャーナリスト青木美希氏が
100人超の取材で辿り着いた結論「首相が決断すれば原発は止められる」】』
東京新聞の記事【美浜、高浜原発の差し止め認めず 2件の仮処分で福井地裁が決定】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/318087)。《関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)と、関電高浜1~4号機(同県高浜町)の運転差し止めを福井県などの住民がそれぞれ求めた2件の仮処分で、福井地裁(加藤靖裁判長)は29日、いずれも差し止めを認めない決定を出した。美浜3号機は福井県の住民らが申し立て、地震に対する安全性が確保されていないと主張。基準地震動(耐震設計の目安となる揺れ)は低く設定されているとし、施設は老朽化し、避難計画も実効性が乏しいと訴えていた。高浜1~4号機の差し止めを求めた福井県とさいたま市の住民2人は、原発は耐震性が不足して危険と指摘。老朽化した設備では重大事故が起きる危険性があると主張していた》。
柴山雄太記者による、毎日新聞の記事【美浜、高浜原発の運転認める 福井地裁、住民の仮処分申請却下】(https://mainichi.jp/articles/20240328/k00/00m/040/332000c)。《2件の仮処分申請で、住民側は老朽化に伴う設備の劣化で事故発生のリスクが高まっていると訴えた。耐震設計の際に考慮する最大規模の揺れ「基準地震動」も妥当ではないと指摘。美浜3号機では、地震の震源になり得る断層が原発そばにあるのに、地震動の策定で十分な余裕を考慮していないとも主張した。これに対し、関電側は「施設の経年劣化を加味して安全性を確保している」などと反論。》
《40年超運転認可「合理的」》だそうだ、3.11の教訓や能登半島地震の「警告」を無視する無責任裁判官。能登半島地震から、たった3か月、「合理的」と判断できる神経を理解できない。
アサヒコムの記事【老朽原発差し止め却下 美浜・高浜 40年超運転認可「合理的」 福井地裁】(https://www.asahi.com/articles/DA3S15899842.html?iref=pc_ss_date_article)。《運転開始から40年を超える老朽原発を含む関西電力美浜3号機(福井県美浜町)と高浜1~4号機(同県高浜町)について、地元住民らが運転の差し止めを求めた仮処分申請で、福井地裁(加藤靖裁判長)は29日、いずれも却下する決定をした。住民側は名古屋高裁金沢支部への即時抗告を検討している。差し止めを求め…》。
正気? ← 《基準地震動…は東京電力福島第1原発事故を踏まえた新規制基準に基づき地域特性を踏まえ策定されている》。
東京新聞の記事【美浜、高浜原発の差し止め認めず 危険性否定し活用追認、福井地裁】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/318087)。《地震に対する安全性について、加藤裁判長は決定理由で、基準地震動(耐震設計の目安となる揺れ)は東京電力福島第1原発事故を踏まえた新規制基準に基づき地域特性を踏まえ策定されていると指摘。「関電の調査と原子力規制委員会の判断の過程に過誤は見当たらない」とし、老朽化対策も合理的だとした》。
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【https://mainichi.jp/articles/20240328/k00/00m/040/332000c】
美浜、高浜原発の運転認める 福井地裁、住民の仮処分申請却下
2024/3/29 13:06(最終更新 3/29 13:51)
(「不当決定」と書かれた旗を掲げる住民ら=福井市内で
2024年3月29日午後1時5分、高橋隆輔撮影)
福井県内にある関西電力美浜原発3号機と高浜原発1~4号機について、地元住民らが関電に運転の差し止めを求めた2件の仮処分申請で、福井地裁(加藤靖裁判長)は29日、いずれも運転を認める決定を出した。美浜3号機と高浜1、2号機は1970年代から稼働する「40年超原発」で、関電の安全対策を追認する形となった。
仮処分を申し立てたのは、美浜3号機が福井県の住民9人。高浜1~4号機は福井、埼玉両県の住民2人。
2件の仮処分申請で、住民側は老朽化に伴う設備の劣化で事故発生のリスクが高まっていると訴えた。耐震設計の際に考慮する最大規模の揺れ「基準地震動」も妥当ではないと指摘。美浜3号機では、地震の震源になり得る断層が原発そばにあるのに、地震動の策定で十分な余裕を考慮していないとも主張した。
これに対し、関電側は「施設の経年劣化を加味して安全性を確保している」などと反論。訴えを退けるよう求めていた。
原発の運転期限を巡っては東京電力福島第1原発事故を受け、「原則40年」とするルールが定められた。ただ、点検などを経て国の原子力規制委員会が認可すれば最長60年まで延長できるようになり、70年代に運転を始めた美浜3号機や高浜1、2号機に適用されている。関電は運転開始から来年で40年となる高浜3、4号機も運転期間延長認可を規制委に申請している。【柴山雄太】
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/318087】
美浜、高浜原発の差し止め認めず 危険性否定し活用追認、福井地裁
2024年3月29日 20時27分 (共同通信)
(関西電力美浜原発3号機と、高浜原発1~4号機の
運転差し止めを認めない福井地裁の決定を受け、
地裁前で「不当決定を許さない!」などと書かれた
垂れ幕を掲げる住民ら=29日午後1時7分)
関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)と、関電高浜1~4号機(同県高浜町)の運転差し止めを福井県などの住民がそれぞれ求めた2件の仮処分で、福井地裁は29日、いずれも差し止めを認めない決定を出した。加藤靖裁判長は「(原発事故の)具体的危険があると認めることができない」と判断した。
美浜3号機と高浜1、2号機は営業運転開始から50年近くたち、住民側は老朽化への懸念を訴えた。昨年、60年超運転が可能になる法律が成立し、決定は原発の最大限活用を掲げる国の方針を追認する形となった。
美浜3号機で申し立てた福井県の住民9人は「不当な判断」との声明を発表。関電側は「主張を理解いただいた」とのコメントを出した。
地震に対する安全性について、加藤裁判長は決定理由で、基準地震動(耐震設計の目安となる揺れ)は東京電力福島第1原発事故を踏まえた新規制基準に基づき地域特性を踏まえ策定されていると指摘。「関電の調査と原子力規制委員会の判断の過程に過誤は見当たらない」とし、老朽化対策も合理的だとした。
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[↑ ※「地震列島の原発安全性に警告」(週刊金曜日 1457号、2024年01月26日号)] (2024年03月14日[木])
3.11の教訓は? 能登半島地震の「警告」を無視…《原発回帰》《原発復権》へと暴走する狂気なキシダメ政権。
《東京電力福島第1原発事故の影響で、今も全国で約2万9千人が避難生活を送る》理由は何ですか? その多くが核発電人災による影響なのではないのですか。さっさと東電と政府が《原状回復》し、周辺に飛び散った全ての放射性物質を3.11以前のように福島第一核発電所の原子炉内に戻して見せてくれればよいだけなのに、キシダメ政権や自公お維コミは全くやる気なし。
《圓龍寺の塚本真如(まこと)住職(78)…「能登半島地震が起きてからは(原発計画を止めて)『西日本を救ってくれてありがとう』という電話がかかってくる。日本に原発を動かせる場所はない。本当にそう思います」》(東洋経済オンライン)。
沖縄タイムスの【[社説]東日本大震災13年 命守る教訓をつなごう】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1322491)。《原発事故と地震の複合災害への備えは不十分だ。東京電力福島第1原発の事故を受け、原子力規制委員会は災害対策指針を策定。原発からの距離ごとに住民の避難計画を示した。だが、能登半島地震では道路が寸断され、唯一の避難経路が失われた。北陸電力志賀原発でもし事故が発生しても避難できない事態に陥ったのである。今年1~3月に共同通信が実施した原発に関する全国世論調査では、原発事故に備えて自治体が定める避難計画を「見直す必要がある」とした人は94%に達している。原発事故により福島県では今も7市町村で帰還困難区域が残る。第1原発の廃炉の道筋は見えず、除染で出た土などの廃棄物搬出も不透明だ。それにもかかわらず岸田文雄首相は原発回帰に転換した。事故の教訓に背を向けているのではないか。…福島の原発事故を受け、各地で避難生活を送る人はいまだに約2万9千人に上る》。
東洋経済オンラインの記事【能登地震、現地で見た「原発事故で避難不能」の怖さ 志賀原発とかつての原発予定地の現状が問うもの/青木 美希】(https://toyokeizai.net/articles/-/736154)。《日本では大きな地震の都度、「原発は大丈夫か」と懸念されるようになっている。新年早々に起きた能登半島地震からおよそ50日。最大震度7を観測した現地ではまだ大勢の住民が避難生活を続けているが、志賀原発周辺や原発予定地だった珠洲市はどうなっているのだろうか。原発事故の際、避難は可能なのか。そもそも原発は地震に耐えられるのか。現地を訪れた》。
琉球新報の【<社説>東日本大震災13年 教訓を確認し引き継ごう】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-2887782.html)。《東京電力福島第1原発事故の影響で、今も全国で約2万9千人が避難生活を送る。福島県では7市町村で原則立ち入り禁止のエリアが残っている。かつての日常を取り戻す復興の歩みは道半ばだ。…日本世論調査会による世論調査によると、今後の原発利用について「今すぐゼロ」が4%、「将来的にゼロ」は55%で約6割が「ゼロ」を望んだ。理由を尋ねると「福島第1原発事故のような事態を再び招く恐れがある」が最多で80%だった。政府はこの結果を重く受け止めるべきだ》。
東京新聞のシリーズ記事【雨風が吹き込み、横にもなれない家に「屋内退避」しろと? 原発事故対策の絵空事を能登で見た】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/314516)。《<連載・能登から見る 3.11後の原発防災>㊥ …能登半島地震では、2011年の福島原発事故後に見直された避難と事故対策のあり方に致命的な問題が露呈した。原発と共存できるのか、能登の被災地で考える》《◆「危険」を示す赤い紙が貼られた家屋… ◆破れた屋根「外にいるのと何も変わらん」… ◆放射性物質を防ぐはずの施設が機能喪失… ◆肝心の放射線量もデータが取れない… ◆「無計画な避難を避けるため」屋内退避を設定》。
『●能登半島地震と珠洲核発電所建設計画凍結と断層の上に建つ志賀核発電所
…「悪夢のような民主党政権」と比較して、今のキシダメ政権の無残さ』
『●能登半島地震と珠洲核発電所建設計画凍結と断層の上に建つ志賀核発電所
…それでも再稼働・新規建設したいという核発電〝麻薬〟中毒患者ら』
『●【能登を襲った巨大地震/狙撃兵】《役立たずかと思うほど鈍くさい動き
に、思わずこの連中に「人の心」は宿っているのだろうかと思うほどである》』
『●「想定外」!? 【震度5強の志賀原発で「想定外」続々…なのに規制委は
動かない 「安全上影響ない」「一定の時間かかる」とは?】(東京新聞)』
『●斎藤貴男さん《日本列島は地震の巣なのに、原子力の利用を「国の責務」と
うたうGX(グリーントランスフォーメーション)法案にかまけて》いた…』
『●これまでの教訓は何処に? 決して「想定外」と言う勿れ…能登半島地震
と珠洲核発電所建設計画凍結と断層の上に建つ北陸電力志賀核発電所』
『●本当に賢明な判断だった…珠洲核発電所《建設を阻止したのは、住民らの長
年にわたる根強い反対運動だった…無言電話や不買運動に耐えた阻止活動》』
『●石川県志賀町・稲岡健太郎町長「北陸電力は再稼働を目指すとのこと
だが、首長として以前のように安全性をアピールすることは難しい」と…』
『●3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに? 能登半島地震の警告は?
正気だろうか? 東電に核発電所を運転する資格や能力は在るのかね?』
『●小出裕章さん《今回一番学ばなければいけないことは、志賀原発が止まって
いてよかったということ。…原発が1年間稼働すれば、広島原爆が…》』
『●《志賀原発…すぐ近くで地盤が4m隆起…取水口が海面から離れることに
より冷却水が取れなくなる恐れ…原発の建屋が損傷する恐れもあった》』
『●「閉じない環」破綻した核燃サイクル…《1993年から26回の延期…核
燃料サイクル政策は要の再処理工場の稼働が見通せず、「破綻」》が露わ』
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【https://toyokeizai.net/articles/-/736154】
能登地震、現地で見た「原発事故で避難不能」の怖さ
志賀原発とかつての原発予定地の現状が問うもの
青木美希 : ジャーナリスト
2024/02/23 9:00
(倒壊した圓龍寺(珠洲市)の庫裡(くり)(以下、被災地の
写真はいずれも1月20~22日、筆者撮影))
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日本では大きな地震の都度、「原発は大丈夫か」と懸念されるようになっている。新年早々に起きた能登半島地震からおよそ50日。最大震度7を観測した現地ではまだ大勢の住民が避難生活を続けているが、志賀原発周辺や原発予定地だった珠洲市はどうなっているのだろうか。原発事故の際、避難は可能なのか。そもそも原発は地震に耐えられるのか。現地を訪れた。
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■原発建設予定地だった寺では住職の妻が下敷きに
能登半島の先端に位置する石川県珠洲市では1975年に原発立地構想が浮上した。関西電力は135万キロワット級の原発を高屋地区に、中部電力も寺家(じけ)地区に造る、と具体化させていったが、30年近くに及ぶ住民らの強い反対運動で計画は停滞。コスト増もあって2003年に両原発は計画断念に追い込まれた。
(原発計画を断念した際に中部電力などの発表した
資料から=2003年12月)
能登半島地震が起きた際、その高屋地区には住民や帰省してきた家族100人ほどがいた。震源地の近くだったこともあり被害は甚大で、山道は複数個所で崩落。地区は孤立した。実際、原発立地予定地内だった圓龍寺を筆者が訪れたところ、住職らの住居になっていた庫裡(くり)は大きく崩れていた。
住職の妻は地震で下敷きになった。住職が引っ張りだしたが、妻の足は翌日から紫色に腫れ、「痛い痛い」と訴え続けていたという。
高屋地区の海岸では海底が2メートル近く隆起し、船が近づけない。1月3日になって自衛隊がゴムボートで上陸し、ヘリがけがをした住職の妻や体調の悪い高齢女性、出産間近の女性を金沢市の病院に搬送した。
集落はその後も孤立状態が続く。1月4日になると、起伏が激しい場所でも前進できる自衛隊車両のみが通行できる状態となった。5日には地元の有志が道路への倒木や地割れなどの補修を実施。10日ごろに自衛隊による道路補修用の砂利搬入が始まり、12日になってようやく集落の出口まで道路は開通した。
■現地で目の当たりにした地震の爪痕
筆者が高屋地区に向かったのは、発災から3週間後の1月21日である。
現地に行くまで、「高屋まで行ける」「行けない」と情報は錯綜。高屋とバイクで行き来していた男性の案内で車を走らせたものの、行く手には崩落箇所に鉄板を敷いた仮設道路しかない。道幅も車のすれ違いは困難なほど狭い。
(高屋地区に続く道)
(高屋地区の入り江。海辺が隆起し、岩礁が露出した)
細い砂利道を進み、山を越えると、眼下に高屋地区の入り江が広がっていた。しかし、青い海が広がっているはずの場所に海はない。海岸から数メートル先まで土地が隆起し、白い岩礁が露出しているのだ。
高屋漁港には数十センチ程度の段差が何カ所も生じていた。漁船が10数隻係留されていたが、船は岸壁より2メートルほども低い位置にある。はしごを掛けて降りなければ、乗り込めない。地震の前は普通の港と同様、岸壁からひょいと漁船に乗りこめる状況だったという。岸壁側が2メートルほど隆起したのだろう。
(高屋漁港で並ぶ漁船)
地区を歩くと、屋根の瓦が崩れ落ちた家が多く、土砂崩れにのまれた家もある。住民の多くは避難し、約100人のうち残っているのは9人だった。
集会所に行くと、黄色いジャンパーを着た長靴姿の男性がきびきびと動いている。谷口直生(なおき)さん(38)。「この集落で一番若いので(働いています)」。電気も水道も復旧しておらず、1月1日から3週間も風呂に入っていないという。
けが人がいるのに救助の手がどこからも来ないという状態が発災直後に続き、車中泊を続けた人もいる。仮に珠洲原発の計画が頓挫せずに完成し、そして万が一の事故が起きたら住民らの避難路になっていたはずの道。そこが寸断し、当初は救助も支援もまともに来ない、かといって脱出もできなかった。
そして筆者が訪れた3週間後でも水道、電気は回復していなかった。谷口さんも「珠洲原発があったら目も当てられない状態だったと思う」と言葉少なだった。
現地を案内してくれた珠洲市議の小谷内毅さん(63)はこう言った。
「珠洲に原発があれば、隆起で配管が破断し、大惨事になっていたのでは。この国で原発を使うのであれば、隆起時の実験を行ってからにすべきだ。もし事故を起こしていたとしたら、とても逃げられる状況ではなかった」
■圓龍寺の住職が語ったこと
珠洲市で原発立地計画が進んでいた当時、反対の声を上げた住民のリーダーの1人は、圓龍寺の塚本真如(まこと)住職(78)だった。建物が壊れ、妻が下敷きになったあの寺だ。塚本さんは避難先だった加賀市内のホテルで取材に応じてくれた。
(塚本真如住職。30代のときに原発の計画を聞いて
勉強し、反対のリーダーを担った)
原発計画を聞いたとき、塚本さんは30代だったという。原発について知識がなかったため、原発建設の是非を自分で判断しようと、「推進派と反対派の本をそれぞれ100冊ずつ読んだ」そうだ。
福井県の敦賀原発など他の現場にも足を運んだ。敦賀原発は1981年に放射性廃液の大量流出事故もあり、女性たちが健康影響を心配していた。
「うそを固めてできたのが原発と思った。どうしても『原発がいい』という結論が自分の中で出なかった」
塚本さんらは原発建設予定地に土地を持つ人たちを説得し、そのうち数人の土地を共有化して容易に買収できないようにした。
「能登半島地震が起きてからは(原発計画を止めて)『西日本を救ってくれてありがとう』という電話がかかってくる。日本に原発を動かせる場所はない。本当にそう思います」
筆者は、志賀原発の状況も取材した。原発の入り口には他の原発と同様に検問所のようなゲートがあり、黒っぽい上下の警備員が歩いている。行きかう車の台数は他の原発よりも少ない。時折車両が行き来する程度で、警察官を輸送するバスの行き来のほうが目立つほどだ。
(志賀原発1号機(右)と、再稼働を申請中の2号機)
北陸電力には内部取材について問い合わせているが、返事はなかった。原発そばにある原発PR館「アリス館志賀」を訪れると、職員2人が中から出てきて「入れません」「休館中です」と繰り返す。
■「北陸電力から情報が出てこない」
能登半島の住民や取材者の間では「北陸電力から情報が出てこない」とよく言われる。ホームページで資料を出してはいるが、東京電力のように記者会見のYouTube公開もない。志賀原発の海水の取水口が耐えられる隆起は20センチ+αとされているが、これも記者会見で質問を浴びた北陸電力が答えたことだ。広く一般には公開していない情報であり、会見に参加した記者たちが報道しない限り、住民も国民も知らされない。
志賀原発の周辺も回った。
志賀町富来地区は震度7を記録し、甚大な被害が出た。瓦屋根が地面に接地している家、ブルーシートで入り口が覆われている家……壊滅的な風景が続く。乗用車が屋根に押しつぶされている家もあった。
原発事故が発生したら原発からおおむね5~30キロ圏内の住民は屋内退避するように、との方針を政府は示しているが、志賀町の状況を見ると、「屋内退避」の非現実性が実感できる。
(志賀原発から北に9キロの富来地区。
屋根が崩れた家が目立った)
志賀町の避難所にいた高齢夫婦に話を聞くと、夫(86)は1988年着工の志賀原発で建設作業に従事していたという。能登半島地震の後でも「原発は安全だ」と言い切る夫。その隣で妻(77)は「地震で揺れるたびに原発が心配です」と首を横に振る。
志賀町議の堂下健一さん(69)は、志賀原発から20キロの地点に自宅がある。地震の後は、周辺の県道51号線が土砂崩れとなり、孤立してしまった。自身を含めた住民は運よく土砂崩れの前に避難できたが、自宅にはその後、近づくことができない。
この県道は、石川県の防災計画で能登半島の北部に避難する「基本的な避難ルート」の1つとされているが、2月18日現在も通れないままだ。
堂下さんは言う。
「これで原発は、地震に対応できないことがはっきりしました。それが一番心配です」
■町人口は1万8000人、防護施設の定員は2500人
放射能を防ぐ防護施設も足りない。志賀町によると、町人口の1万8000人に対し、防護施設の定員は2500人しかない。原子力規制庁や政府、県の原子力災害時の現地対応拠点となる「オフサイトセンター」には今回の地震で1月1~2日の2日間に町民130人が避難に駆け込み、職員が対応する事態になった。避難施設ではないが、放射線防護機能があるためだ。県によると、2日夕方に避難所に移ってもらったという。
志賀町長の稲岡健太郎氏は「万が一の場合、全町民を受け入れる容量はない。施設を何倍も増設する必要がある」とし、志賀原発については「以前のように安全性をアピールすることは難しい」と語っている(東京新聞・2月4日朝刊)。
もっとも、被災地から遠く離れてしまうと、原発への懸念は消えたのか、再稼働による「原発回帰」の声が強くなる。
1月30日には関西経済連合会と、原子力発電所が立地する福井県の4市町(敦賀市、美浜町、高浜町、おおい町)の意見交換会が大阪市内で開かれ、エネルギー安全保障や経済を支える観点から国に原子力政策の推進を求めていくことで見解が一致した。
関経連の金花芳則副会長(川崎重工業会長)は「原発稼働を継続する重要性を再確認した」と発言し、美浜町の金花芳則町長は「今年策定される国の次期エネルギー基本計画に原発推進を明確に位置付けてほしい」と求めている。
翌31日には北陸電力の松田光司社長が「(能登半島地震でトラブルが相次いだ志賀原発は)安全上問題はなかった」「原子力は電力の安定供給や二酸化炭素排出の面から素晴らしい電源には間違いない。重要性は変わらない」と記者会見で語っている。
珠洲市や原発立地自治体の人たちは2月2日、原子力規制委員会に「能登半島地震の知見がまとまるまで、(各地の原発再稼働に関する)審査を凍結してほしい」と要望書を出したが、規制委の山中伸介委員長は2月7日の記者会見で「そのような考えはない」と拒んだ。
(原子力規制委の山中委員長=2月14日)
先述したように、国の原子力災害対策指針は、原発から5~30キロ圏内は「住民等が比較的容易に採ることができる対策」として屋内退避を掲げている。家屋や公共施設などの建物内にとどまれ、という意味だ。
しかし、今回の能登半島地震では屋内退避ができない場合が存在することが明らかになった。実際、規制委の山中委員長も地震後の会見で、「屋内退避ができないような状況が発生したのは事実だ。その点の知見をきちんと整理したうえで、もし、災害対策指針を見直す必要があれば、見直していきたい」と述べていた。
■発言から1カ月後に態度を一変
ところが、その発言からおよそ1カ月後の2月14日になると、山中委員長は「避難もできない、屋内退避もできないということは今回の検討の中では考えない」と発言。態度を一変させた。
家屋の倒壊が相次ぎ屋内退避もできない、道路が至るところで壊れて避難もできない。そんな状況が現実に起きたのに、規制委のトップが対応を「考えない」というのだ。規制委が考えずして、いったい誰が被曝防護を考えるのか。
東日本大震災に伴う福島第一原発の事故では、避難区域から餓死状態で見つかった人たちがいた。その教訓から学ばず、能登半島地震の教訓からも学ばないのであれば、また同じことが起きるかもしれない。
国内では現在、12基の原発が再稼働しているが、さらに中国電力の島根原発2号機、東北電力の女川原発2号機が今年、8〜9月の再稼働に向けて手続きが進行中だ。住民の命に直結する課題を棚上げにしたままで、日本は「原発を最大限活用する」(岸田政権)道を走り続けている。
あおき みき / Miki Aoki
札幌市出身。北海タイムス(休刊)、北海道新聞を経て全国紙に勤務。東日本大震災の発生当初から被災地で現場取材を続けている。「警察裏金問題」、原発事故を検証する企画「プロメテウスの罠」、「手抜き除染」報道でそれぞれ取材班で新聞協会賞を受賞した。著書「地図から消される街」(講談社現代新書)で貧困ジャーナリズム大賞、日本医学ジャーナリスト協会賞特別賞など受賞。近著に「いないことにされる私たち」(朝日新聞出版)
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-2887782.html】
<社説>東日本大震災13年 教訓を確認し引き継ごう
公開日時 2024年03月11日 05:00
東日本大震災から今日で13年となった。地震の規模を示すマグニチュードは日本の観測史上最大の9.0を記録し、死者1万5900人、行方不明者2520人、震災関連死は3802人に上った。
東京電力福島第1原発事故の影響で、今も全国で約2万9千人が避難生活を送る。福島県では7市町村で原則立ち入り禁止のエリアが残っている。かつての日常を取り戻す復興の歩みは道半ばだ。
今年元日には能登半島地震が起き、防災や減災に関する課題が多く浮き彫りになった。原発事故や津波などによって甚大な被害をもたらした東日本大震災の教訓を風化させてはならない。再確認し、将来に引き継いでいきたい。
東日本大震災が残した大きな教訓の一つが原発に頼らないエネルギー政策、すなわち脱原発である。政府は震災後、「原発に依存しない社会」を掲げ、30年代に「原発ゼロ」を目指すと宣言した。しかし現在、政府は原発利用を推進している。震災の教訓を忘れたのだろうか。当初目標に立ち返るべきだ。
日本世論調査会による世論調査によると、今後の原発利用について「今すぐゼロ」が4%、「将来的にゼロ」は55%で約6割が「ゼロ」を望んだ。理由を尋ねると「福島第1原発事故のような事態を再び招く恐れがある」が最多で80%だった。政府はこの結果を重く受け止めるべきだ。
今も課題は山積している。使用済み核燃料、いわゆる「核のごみ」の最終処分地や再処理工場の完成は不透明だ。建設中を含む国内19原発の30キロ圏にある自治体のうち18道府県計109市町村で、地震など災害時の緊急輸送道路が土砂崩れなどにより寸断される恐れがあることが共同通信社の分析で判明した。避難に不可欠な道路整備への十分な財政措置が求められる。東日本大震災の教訓を伝える語り部が、担い手の高齢化や資金難で継続が難しくなっている。
能登半島地震では、電気や水道といったライフラインの耐震性の強化や、マンパワーや宿泊場所の確保などの課題が顕著だ。東日本大震災の課題と合わせ、行政と民間が一体となって課題の解決に取り組まねばならない。
一方、沖縄では、最大クラスの津波発生時に被害が想定される「津波災害警戒区域」に、高齢者や障がい者ら「要配慮者」が使用する施設が少なくても628カ所ある一方、避難確保計画の作成は83カ所にとどまることが琉球新報の調べで分かっている。避難所に女性専用避難室などを設けている自治体は3市町村しかないことも判明した。要配慮者や女性の立場に立った避難計画が必要だ。
私たち一人一人は、沖縄が強い地震や大きな津波に襲われた場合を想定し、普段から備えたい。避難方法の確認をはじめ、水や食料、燃料の備蓄、通信手段の確保などを実行することが肝要だ。
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(2024年03月10日[日])
中島京子さん《杉並区は「原水爆禁止署名運動発祥の地」だし…さまざまな活動をしている区民が多いんです》。
『●岸本聡子杉並区長「日本の政治を変えていくには、やっぱり地方、地域
から変えていくことが大切で、そこにこそ大きな可能性があると感じた」』
「中島:私が素晴らしいな、と思ったのは、杉並で長く運動をして
きた、いろいろな人たちがウワーッと集まって、みんなで
選挙を作っていくのを目の当たりにできたことです。杉並区
は「原水爆禁止署名運動発祥の地」だし、お母さんたちが
学校給食の自校調理方式を守ったり、さまざまな活動をして
いる区民が多いんです。
岸本:私がレジェンドと呼んでいる方々です。」
『●《杉並から世界に拡散した「原水爆禁止」運動...「市民の戦い」…70年前、
先人は声を上げ、局面を動かした…やすやすと諦めている場合ではない》』
再度引用。東京新聞の記事【こちら特報部/杉並から世界に拡散した「原水爆禁止」運動 声を上げた一軒の魚屋、公民館を拠点にした「市民の戦い」】、《◆デスクメモ 不安定な世界情勢。核使用の懸念が消えない。日本は被爆国なのに煮え切らず、原子力の平和利用の名目で原発稼働に前のめりになる。うんざりする。でも、と思う。70年前、先人は声を上げ、局面を動かした。それも東京からだ。見習うべき姿勢。やすやすと諦めている場合ではない。(榊)》。
「核の平和利用」などと云う甘言に騙され…被爆国があまりに愚かな選択をしてしまった。(烏賀陽弘道さん)《兵器としてアメリカで生まれ、ヒロシマに落とされた「核」。その双子の兄弟「原発」……》。そう両者は双子の兄弟。《アメリカは、臨界状態をつくり出して自然の中に眠っていた核エネルギーを引っ張りだすところから始まって、原爆をつくり、爆発させ、原子炉に閉じ込め、それを発電所に設置しそれが全国や世界に普及していくところまで、全部ひとつながり》。核分裂のエネルギーを放出させるか、原子炉の中に閉じ込めるかの違いであり、原理的には全く同じ。
《核兵器をタブーの領域に押し込めた。双子の兄弟の一人を「いないこと」にしてしまった。原発と核兵器の「血のつながり」を論ずることはタブーになった》。
『●烏賀陽弘道さん『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了』
『●NUMO「文献調査」の巨額な《原発マネー》に蝟集しても、空虚な《地域
振興》に終わるだけで、何の解決策にもならずに地域が分断されるだけ』
《日本は被爆国なのに煮え切らず、原子力の平和利用の名目で原発稼働に前のめりになる》。
琉球新報の記事【<社説>ビキニ被ばく70年 日本主導で核兵器廃絶を】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-2856236.html)、《同時に第五福竜丸以外の被ばくした日本全国の漁船の検証も必要である》、《現在、ウクライナに侵攻したロシアが核兵器使用をちらつかせるなど核戦争の危機が続いている。原発に関してはスリーマイル島、チェルノブイリ、福島第1原発の重大事故にみるように「原子力の平和利用」は曲がり角にある。日本の原子力政策も3原則に忠実だったとは言いがたい。核は人類の幸福につながるのかという根源的な問いに向き合わなければならない。その上で核兵器の廃絶を主導し、脱原発のエネルギー政策を目指すのが日本の役目だ》。
『●鎌田慧さんらの「脱原発」署名呼びかけ』
『●社説:核廃絶と脱原発』
《しかし、本をただせば同じ核燃料と技術である。これまで分けて
いたことが異常だったのかもしれない。そのことは安全神話が
まかり通っていた原発が事故を起こし、思い知らされることになる。
田中氏は言う。「核と原発はつながっているが、背中合わせ
だからお互いが見えなかった」と。》
『●東京電力原発人災から『X年後』……
取り返しのつかないことが現実化してはいまいか?』
《これは高知の高校教師・山下正寿とその教え子たちの
ゼミナールが、地道な聞き取り調査で掘り起こしたものだ。
今年8月には、続編とも言うべき30分TV番組
『続・放射線を浴びたX年後~日本に降り注いだ雨は今』が
放映された。この作品も伊東 ・山下のコンビだが、今度は福島の
原発事故をきっかけに、60年前の大地に降った雨の行方を
追いかけたものだ。ここでは特に沖縄に焦点を当てている。
当時、沖縄は米軍の統治下にあり、マグロの被曝で大騒ぎして
いた本土とは違って、同じ汚染海域のマグロを獲っても、
米軍が測定して安全を宣言していた。伊東・山下は元漁船員を
訪ね歩き、それが米軍による「完全なごまかし」だった
と明らかにしていく。驚くのは、沖縄の古書店にあった
『気象要覧』になんと17万カウント(3万7000ベクレル)
もの雨が降っていたと記載されていたこと。また、沖縄などの
住居を訪ね、床下の土壌を採集して調べる徹底ぶり。
埋もれた歴史が顔をのぞかせる》
『●呼び掛けに応じて ~原発なんて要らない~』
『●あれから3年半、広島市長までが、
原発は「安全性を確保できれば再稼働するという方向が出ている」と』
《「核と人類は共存できない」という思想を75年に打ち出した
哲学者・森滝市郎(1901~94)の次女だ。
原爆で右目を失った父は戦後、原水爆禁止運動の先頭に立った。
豪州のウラン鉱山で働く同胞の被曝(ひばく)の危険性を訴えた、
先住民の女性との出会いが、核の「絶対否定」を確信させた》
『●人類は核と共存できるのか?
『放射線を浴びたX年後』とパグウォッシュ会議』
《これがきっかけで、原水爆禁止運動が国民的な広がりを持った。
翌年八月六日、広島で開かれた「第一回原水爆禁止世界大会」には
三千万を超える署名が集まった。展示館にはその署名簿の一部も
展示されている。
影響は海外にも広がった。哲学者バートランド・ラッセルと
物理学者アルバート・アインシュタインは「核兵器の廃絶と
戦争の廃絶」を訴えたラッセル・アインシュタイン宣言を発表した。
宣言を出す理由として、水爆実験で日本の漁船員が被ばくしたこと
に触れている。宣言には、湯川秀樹博士も署名した。
二年後の五七年、カナダの漁村パグウォッシュに、米、旧ソ連、
西欧、東欧、中国などの物理学者ら二十二人が集まり、核兵器の
危険性、放射線の危害、科学者の社会的責任について討議した。
この後、パグウォッシュ会議のグループ名で毎年、開催されている》
『●「マンハッタン計画」の核開発拠点となったハンフォードと
東京電力核発電人災、それぞれの『X年後』…』
『●核発電「麻薬」中毒患者の覚めぬ悪夢…《安全神話、
経済神話、クリーン神話-三つの神話》を脱却できず』
《原水爆禁止運動に生涯を捧(ささ)げた哲学者の故森滝市郎さん
さえも「軍事利用はいけないが、平和利用だったらいいのじゃないか、
と考えたのです」…と、一時は評価に傾きました。
五七年には茨城県東海村の実験炉に初の原子の火がともり、
十年後には福島第一原発の建設が始まった》
《◆夢はずっと夢のまま こうして被爆国日本は五十四基の原子炉を
有する世界三位の原発大国になったのです。ところが、
しょせん夢は夢。原子力の飛行機も鉄道も、超小型原子炉で
十万馬力の鉄腕アトムも、使えば使うほど燃料を増やす夢の原子炉も、
実現を見ることはありますまい。
核兵器の実相を糊塗(こと)するために陳列された空虚な夢は、
安全神話、経済神話、クリーン神話-三つの神話の温床には
なりました》
『●「ビキニ事件は遠い過去に終わったことではなく、未来の命にかかわる」
――― マグロ漁船「第五福竜丸」の船員・大石又七さんが亡くなる』
《ビキニ事件は原水爆禁止の国内世論を高めた一方で、日米両政府の
政治決着により、翌年に米側の見舞金7億円余で「完全解決」とされた。
同じ海域で影響を受けた日本の漁船は約1千隻とされるが、
公式の健康影響調査はされていない。80年代以降、船の約3割は
高知県から出ていたことが地元の地道な調査で浮かんだ》
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-2856236.html】
<社説>ビキニ被ばく70年 日本主導で核兵器廃絶を
公開日時 2024年03月01日 05:00
核の恐怖を歴史に刻み、今もその恐怖と向き合っている国だからこそ、なすべきことがある。そのことを再確認する日としたい。
太平洋のビキニ環礁で米国が実施した水爆実験で静岡県のマグロ漁船「第五福竜丸」の乗組員23人が被ばくし、無線長の久保山愛吉さんが亡くなった第五福竜丸事件から、きょうで70年となった。
広島、長崎への原爆投下とともに私たちは第五福竜丸事件を語り継ぎながら、核兵器廃絶を訴え続けなければならない。被爆国であり、核実験による深刻な被ばく被害を知る日本は、核廃絶の役割を積極的に果たすべきである。
忘れてはならないのが、沖縄もビキニ核実験とは無関係ではないということである。1988年の沖縄県原水協・平和委員会の調査で沖縄の漁船2隻の乗組員68人が被ばくした可能性があることが分かっている。放射性物質を含む雨が沖縄にも降った可能性も指摘されている。米統治下にあった沖縄で十分な調査はなされなかった。改めて検証が求められる。
同時に第五福竜丸以外の被ばくした日本全国の漁船の検証も必要である。
厚生労働省は事件から60年後の2014年、ようやく周辺海域で操業していた延べ556隻の被ばく状況の検査結果などを公表した。翌年には被ばく状況を評価する研究班を設置した。船員や遺族らが国家賠償や船員保険適用を求める訴訟も起きている。
第五福竜丸に関しても、乗組員の生殖機能の一時的な低下について日米両国の関係機関が「機密扱い」とし、乗組員にも伝えていなかったことが分かっている。国民の反核感情や米国の軍事政策への影響を避けたとみられる。
これらの経緯を見ても、ビキニ実験と第五福竜丸など日本漁船の被ばくは過去の事件として済ませることができない。これからも検証と事実関係の公開が求められている。
日本の原子力政策も再検討の時期に来ている。
事件前年の1953年、アイゼンハワー米大統領は核開発競争激化を背景に「原子力の平和利用」に関する宣言を打ち出し、発電など原子力の活用が進んだ。日本学術会議は54年、核の軍事利用を拒否するとともに原子力研究における「公開・民主・自主」を打ち出した。この3原則は原子力基本法に反映された。
現在、ウクライナに侵攻したロシアが核兵器使用をちらつかせるなど核戦争の危機が続いている。原発に関してはスリーマイル島、チェルノブイリ、福島第1原発の重大事故にみるように「原子力の平和利用」は曲がり角にある。日本の原子力政策も3原則に忠実だったとは言いがたい。
核は人類の幸福につながるのかという根源的な問いに向き合わなければならない。その上で核兵器の廃絶を主導し、脱原発のエネルギー政策を目指すのが日本の役目だ。
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年10月12日[木])
「廃炉」のゴールがどこか不明。10km、1万km、1光年先? 「廃炉終了の定義」も無く、汚染水投棄で「廃炉終了」への0.1歩の前進もない。
『●《「廃炉終了の定義」を明確にしないまま「廃炉」を進める》―――
《ある程度のデブリを取り出すだけでも、100年以上はかかりそう》』
『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない』
『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》』
『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の
議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」』
『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》』
『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
…廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化』
『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)』
『●核燃料デブリに触れた汚染水をALPS処理した〝汚染水〟の海洋
放出に断固反対する…〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行である』
『●(デモクラシータイムス/原発耕論)《汚染水海洋放出は無責任の極み!》
…希釈しても汚染物質は減らない、〝汚染水〟の海洋放出に断固反対』
『●そんな核燃料デブリに触れた水を処理した〝汚染水〟…そんなものを海に
捨てた例はどこにもない、〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行』
『●《通常の原発からも海洋放出しているから安全なのではなく、人体に
とって危険なトリチウムを排出する通常の原発稼働も止めることが必要》』
(長周新聞)《カナダでは、重水炉というトリチウムを多く出すタイプの
原子炉が稼働後しばらくして住民のあいだで健康被害の増加が問題に
された。調査の結果原発周辺都市では小児白血病や新生児死亡率が
増加し、ダウン症候群が80%も増加した。またイギリスの
セラフィールド再処理工場周辺地域の子どもたちの小児白血病増加に
関して、サダンプト大学の教授は原因核種としてトリチウムと
プルトニウムの関与を報告している》
『●長周新聞【汚染水海洋放出に国内外で反発高まる コスト優先し科学歪める
政府 トリチウム以外に62核種が基準超え 風評では済まされぬ実害】』
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●「賠償ではなく、漁業をしたいだけ」…福島県漁連は《関係者》では
ないのか? ―――「関係者の理解なしには、いかなる処分もしない」?』
『●#zutto_uso_datta、斉藤和義さん「#ずっとウソだった」。そして、「関係
者の理解なしには、いかなる処分もしない」という約束もウソだった』
『●既に実害…《「汚染水放出は危険・問題派」…汚染水放出そのものが
すでに中国や韓国など海外による輸入規制など経済的実害を生んでいる》』
『●《「海洋資源に大きく依存している太平洋諸島の人々の命と生活を脅かす」
…「太平洋を核廃棄物のごみ捨て場にこれ以上するべきではない」》』
『●息吐く様にウソをつく…「日本の原発でそういう事態は考えられない」、
菅直人氏についてのデマ「メルマガ事件」、「汚染水漏えい問題はない」』
『●【全責任持つという無責任】…《漁業関係者は…反対…岸田文雄首相が
「漁業が継続できるよう、全責任を持って対応する」として押し切った》』
『●《30年以上も放出が続けば長い半減期の放射性物質の総量は増え続ける
ことにならないか。微量でも人体に入れば内部被ばくが起きる可能性》』
『●《万が一にも大事故が起きれば…。そのようないたってシンプルな理由
から原発の停止を命じた裁判官がいる。元福井地裁判事の樋口英明氏だ》』
『●木野龍逸さん《そもそも「廃炉」の定義すら決まっていない中で、廃炉を
を進めるために汚染水の海洋放出が必要という理屈はまったく意味が不明》』
『●「廃炉終了の定義」も無く、0.1歩の前進もない…汚染水という名の《処理
水の海洋放出が政府や東電が言う「大きなステップ」となる》はずもない』
『●まさに汚染水、海洋投棄してはいけない…トリチウム以外にも
《炭素14…コバルト60…ヨウ素129…セシウム137》が含まれる汚染水』
『●【こちら特報部/応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に
違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも】汚染水の海洋投棄』
それにしても、《1号機の土台損傷》(ペデスタル)問題はいったいどこに行ってしまったのだろうか? ――――――《原子炉圧力容器を支える土台…鉄筋コンクリート…全周にわたって損傷し、内部の鉄筋が露出していた。東電は耐震性を評価》? 《巨大な地震はいつ起きてもおかしくない》というのに。東電の主張する《根拠》から、大地震が起こっても、次も幸運に恵まれると思っているのか…。《「支持機能は維持されている」…東電福島第一廃炉推進カンパニーの小野明・最高責任者はそう強調した。…圧力容器を支えるのに問題はないという意味だ。昨年3月の震度6強の地震でも容器が落下しなかったことなどが根拠という》…あぁぁ、絶望的な気分になる。
『●耐震性? 《原子炉圧力容器を支える土台…鉄筋コンクリート…全周に
わたって損傷し、内部の鉄筋が露出していた。東電は耐震性を評価》?』
『●《「支持機能は維持されている」…小野明・最高責任者はそう強調…圧力
容器を支えるのに問題はないという意味だ》…次も幸運に恵まれるの?』
『●ドイツは《脱原発を完了》: 彼我の差を感じて情けなくなる…何処まで
愚かな国なのだろうか。そして、いま、原子炉圧力容器が崩落の危機…』
「1個のデブリを僅かに持ち上げた」…と大喜びしていたあの頃と何も変わっていない。
福地慶太郎記者による、アサヒコムの記事【福島第一原発デブリ回収、3度目の延期? 東電の代案「相当厳しい」】(https://www.asahi.com/articles/ASRB964JKRB6ULBH003.html)によると、《東京電力福島第一原発事故で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の試験的な取り出し作業について、3度目の延期の可能性が出てきた》。
『●東京電力核発電人災、膨大な《デブリの総量も
3基で計約880トン》…1個のデブリを僅かに持ち上げた?』
膨大な《デブリの総量も3基で計約880トン》のうち、福島第1原発2号機の《1グラム程度を数回採取する予定》かぁ。それさえも無理ではないのか? 「廃炉終了の定義」は何処? 汚染水投棄で「廃炉終了」への第1歩どころか、0.1歩の前進もある訳がない。10km先に「廃炉終了」がある保証もない。
東京新聞の記事【東電、ロボットアーム使えない? 福島第1原発、デブリ取り出し】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/280378)によると、《東京電力は28日、2023年度後半に開始予定の福島第1原発2号機の溶融核燃料(デブリ)取り出し用に開発したロボットアームが使えない恐れが出てきたため、より簡易な伸縮式パイプの使用も検討していると発表した》、《しかし貫通部のふたを留めているボルトが強く固着していることが分かり、堆積物も同様に固着している可能性が出てきた》、さらに、《東電は現時点でデブリ取り出し開始時期を変更しない。当初は試験的な位置付けで、1グラム程度を数回採取する予定。》
ところで、《1グラム程度を数回採取》したその僅かなデブリ、どこでどのように保管するのだろうか?
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【https://www.asahi.com/articles/ASRB964JKRB6ULBH003.html】
福島第一原発デブリ回収、3度目の延期? 東電の代案「相当厳しい」
福地慶太郎 2023年10月9日 21時00分
(福島第一原発2号機の格納容器で、燃料デブリと
みられる複数の小石状の堆積(たいせき)物(中央)を
装置で挟む様子=東京電力提供)
東京電力福島第一原発事故で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の試験的な取り出し作業について、3度目の延期の可能性が出てきた。
政府と東電は当初、作業を2021年に始める予定だったが、装置開発の遅れなどで2度にわたって延期。今年度後半の作業開始をめざすが、今度は現場の準備が難航し、専門家からはさらなる延期を懸念する声も。東電は代替案の検討を始めたが、先行きは不透明だ。
燃料デブリは、福島第一原発1~3号機に計880トンあるとされる。燃料デブリは非常に高線量で人が近づけず、遠隔装置を使うしかないため、廃炉に向けた最難関の作業だ。
政府と東電は、11年12月にまとめた工程表で、10年以内に燃料デブリの取り出しを始めるという目標を明記した。その後、内部の調査が進んだ2号機で21年から取り出しを始めると決めたが、新型コロナウイルスの影響や装置の不具合などによって作業の開始時期が2回延期された。
政府と東電の計画では、原子炉格納容器の内部へ通じる既存の貫通口から折りたたみ式のロボットアームを入れ、試験的に数グラムの燃料デブリを取り出す。
貫通口は直径約55センチ。ロボットアーム(縦約40センチ、幅約25センチ)を入れるためには、貫通口の中にたまっているケーブルなどを除去する必要がある。
東電は今年6月、貫通口のフタを固定しているボルト24本の取り外し作業を始めた。
今年度上期にはフタを開き、中のケーブルなどの除去を始めるはずだったが、一部のボルトが固着していて、取り外しが難航。事故時に炉心が高温になり、フタの接地面のゴムなどが溶けてボルトの穴につまった可能性があるとみられ、今もボルトの取り外しを終えていない。
廃炉作業の進み具合を確認する今年8月の政府の会議では、外部の専門家から「ボルトが取れても、フタが開くのか。溶けた樹脂が接着剤のようになって、すぐに開かないのでは」「(今年度後半の取り出し開始は)時間的に厳しく感じている」などと先行きを懸念する声が相次いだ。
こうした状況を踏まえ、東電………
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/280378】
東電、ロボットアーム使えない? 福島第1原発、デブリ取り出し
2023年9月28日 21時44分 (共同通信)
(福島第1原発2号機の溶融核燃料取り出し)
東京電力は28日、2023年度後半に開始予定の福島第1原発2号機の溶融核燃料(デブリ)取り出し用に開発したロボットアームが使えない恐れが出てきたため、より簡易な伸縮式パイプの使用も検討していると発表した。
東電によると、アームを差し込む原子炉格納容器側面の貫通部内には事故時の熱で劣化した樹脂とみられる堆積物などがあり、高圧の水を噴射して取り除く予定だった。しかし貫通部のふたを留めているボルトが強く固着していることが分かり、堆積物も同様に固着している可能性が出てきた。
パイプは過去の調査でも使った実績があり、先端からデブリ採取装置をつり下げる。アームより細いため堆積物を完全に除去できなくてもデブリに届くが、範囲は限定的になる。記者会見した東電廃炉責任者の小野明氏は「手間取るかもしれないが、堆積物は除去できると思う。メインはアームだ」と述べ、アームも活用する考えを示した。
東電は現時点でデブリ取り出し開始時期を変更しない。当初は試験的な位置付けで、1グラム程度を数回採取する予定。
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[『放射線を浴びたX年後』(http://x311.info/part1.html)↑] (2023年10月07日[土])
他所の核発電所の排水《トリチウム水》にも《炭素14…コバルト60…ヨウ素129…セシウム137》などが含まれているのですか? 《処理水》などと呼べるシロモノでもなく、ましてや、《トリチウム水》とも呼べず。原子炉がぶっ壊れて、いまだデブリと接触した水を(完全な〝処理〟など出来るはずもないが)ALPS〝処理〟した水《トリチウム水》、世界中を見渡して、そんな《トリチウム水》を放出している核発電所なんて在るのだろうか?
基本に立ち返れば、《通常の原発からも海洋放出しているから安全なのではなく、人体にとって危険なトリチウムを排出する通常の原発稼働も止めることが必要》という発想でしょうにね。汚染水の海洋放出を止め、中国を批判したけりゃ、ソコでしょうにね(天に唾する行為ではありますが)。ましてや、ニッポンの《トリチウム水》には《炭素14…コバルト60…ヨウ素129…セシウム137》などが含まれている…。
『●《「廃炉終了の定義」を明確にしないまま「廃炉」を進める》―――
《ある程度のデブリを取り出すだけでも、100年以上はかかりそう》』
『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない』
『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》』
『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の
議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」』
『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》』
『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
…廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化』
『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)』
『●核燃料デブリに触れた汚染水をALPS処理した〝汚染水〟の海洋
放出に断固反対する…〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行である』
『●(デモクラシータイムス/原発耕論)《汚染水海洋放出は無責任の極み!》
…希釈しても汚染物質は減らない、〝汚染水〟の海洋放出に断固反対』
『●そんな核燃料デブリに触れた水を処理した〝汚染水〟…そんなものを海に
捨てた例はどこにもない、〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行』
『●《通常の原発からも海洋放出しているから安全なのではなく、人体に
とって危険なトリチウムを排出する通常の原発稼働も止めることが必要》』
(長周新聞)《カナダでは、重水炉というトリチウムを多く出すタイプの
原子炉が稼働後しばらくして住民のあいだで健康被害の増加が問題に
された。調査の結果原発周辺都市では小児白血病や新生児死亡率が
増加し、ダウン症候群が80%も増加した。またイギリスの
セラフィールド再処理工場周辺地域の子どもたちの小児白血病増加に
関して、サダンプト大学の教授は原因核種としてトリチウムと
プルトニウムの関与を報告している》
『●長周新聞【汚染水海洋放出に国内外で反発高まる コスト優先し科学歪める
政府 トリチウム以外に62核種が基準超え 風評では済まされぬ実害】』
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●「賠償ではなく、漁業をしたいだけ」…福島県漁連は《関係者》では
ないのか? ―――「関係者の理解なしには、いかなる処分もしない」?』
『●#zutto_uso_datta、斉藤和義さん「#ずっとウソだった」。そして、「関係
者の理解なしには、いかなる処分もしない」という約束もウソだった』
『●既に実害…《「汚染水放出は危険・問題派」…汚染水放出そのものが
すでに中国や韓国など海外による輸入規制など経済的実害を生んでいる》』
『●《「海洋資源に大きく依存している太平洋諸島の人々の命と生活を脅かす」
…「太平洋を核廃棄物のごみ捨て場にこれ以上するべきではない」》』
『●息吐く様にウソをつく…「日本の原発でそういう事態は考えられない」、
菅直人氏についてのデマ「メルマガ事件」、「汚染水漏えい問題はない」』
『●【全責任持つという無責任】…《漁業関係者は…反対…岸田文雄首相が
「漁業が継続できるよう、全責任を持って対応する」として押し切った》』
『●《30年以上も放出が続けば長い半減期の放射性物質の総量は増え続ける
ことにならないか。微量でも人体に入れば内部被ばくが起きる可能性》』
『●《万が一にも大事故が起きれば…。そのようないたってシンプルな理由
から原発の停止を命じた裁判官がいる。元福井地裁判事の樋口英明氏だ》』
『●木野龍逸さん《そもそも「廃炉」の定義すら決まっていない中で、廃炉を
進めるために汚染水の海洋放出が必要という理屈はまったく意味が不明》』
『●「廃炉終了の定義」も無く、0.1歩の前進もない…汚染水という名の《処理
水の海洋放出が政府や東電が言う「大きなステップ」となる》はずもない』
「X年後」を怖れぬデタラメな愚行。
東京新聞の記事【2回目に放出の処理水 トリチウム以外の放射能濃度は基準未満<福島第1原発の1週間>】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/280303)。《東京電力福島第1原発では、汚染水を浄化処理した水の海洋放出を巡り、東電が2回目に放出する処理水の放射能濃度を発表した。多核種除去設備(ALPS)で除去できない放射性物質トリチウム以外の29種類の放射性物質の濃度測定では、炭素14が国の排水基準の150分の1、コバルト60が同830分の1、ヨウ素129が同5分の1、セシウム137が同200分の1を検出。ほかは検出下限値未満だった》。
《海水や魚のトリチウムの濃度にも異常はなかった》《トリチウム以外の放射性物質は国が定める基準値未満》…何の気休めになるのか? 〝科学的〟に、「あ~、良かったぁ、安心だぁ!」、「ニッポン、すごい!」ってなるの? 「X年後」を想像すると、空恐ろしい。
まさに汚染水、海洋投棄してはいけない…トリチウム以外にも《炭素14…コバルト60…ヨウ素129…セシウム137》が含まれる。《検出下限値未満》は濃度ゼロを意味しない。
同紙の記事【処理水、きょう2回目放出開始へ 17日かけて7800トン】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/281736)。《東京電力は5日、福島第1原発の処理水の2回目となる海洋放出を始める。放出予定の処理水に含まれる放射性物質トリチウムの濃度は想定通りと確認しており、初回と同じ7800トンを、17日かけて放出する。海洋放出は、風評被害を懸念する漁業者が反対し、中国が強硬に反発する中で8月24日に始まり、9月11日に初回分を終えた。放出後も設備に異常は見つかっておらず、国や東電、福島県が原発周辺で採取した海水や魚のトリチウムの濃度にも異常はなかった。2回目の放出は、大型水槽にため、トリチウム濃度が東電の計画する1リットル当たり1500ベクレル未満(国の基準の40分の1)を大きく下回っていると確認した処理水1トン分から開始。その後は1日460トンのペースで、沖合約1キロからの放出を続ける。事前の分析で、トリチウム以外の放射性物質は国が定める基準値未満だった。東電は、原発周辺での海水のトリチウム分析を続け、1リットル当たり700ベクレル以上が検出されれば放出を止める》。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/280303】
2回目に放出の処理水 トリチウム以外の放射能濃度は基準未満<福島第1原発の1週間>
2023年10月2日 06時00分
東京電力福島第1原発では、汚染水を浄化処理した水の海洋放出を巡り、東電が2回目に放出する処理水の放射能濃度を発表した。
多核種除去設備(ALPS)で除去できない放射性物質トリチウム以外の29種類の放射性物質の濃度測定では、炭素14が国の排水基準の150分の1、コバルト60が同830分の1、ヨウ素129が同5分の1、セシウム137が同200分の1を検出。ほかは検出下限値未満だった。国の排水基準に対する29種類の放射能濃度の比率をすべて足し合わせて1未満であることが放出の条件で、今回の測定で濃度比率の総和は0.25だった。
トリチウム濃度は1リットル当たり14万ベクレル。同1500ベクレル未満になるよう大量の海水を混ぜて海へ流す。
【関連記事】原発処理水の海洋放出 Q&A そもそも汚染水とは?トリチウムって?監視は?
【関連記事】処理水放出1カ月 風評「影響ない」福島安堵
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年07月08日[土])
1グラムの核燃料デブリさえも持ち出せない。どうやって取り出し、どこに持って行くのかも示せない。スケジュールさえも。そんなデブリに触れた水を処理した〝汚染水〟。世界中、そんなものを海に捨てた例はどこにもない。〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行。核発電推進団体の《国際原子力機関(IAEA)の「お墨付き」を得て岸田文雄首相が判断する》(琉球新報)…国際社会からの非難が出ても、IAEAは責任を取る気など全くないが、キシダメ氏はX年後にどう責任を取るつもりか? キシダメ氏の頭の中を覗いてみたいよ、全く。
『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》』
『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の
議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」』
『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》』
『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
…廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化』
『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)』
『●核燃料デブリに触れた汚染水をALPS処理した〝汚染水〟の海洋
放出に断固反対する…〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行である』
『●(デモクラシータイムス/原発耕論)《汚染水海洋放出は無責任の極み!》
…希釈しても汚染物質は減らない、〝汚染水〟の海洋放出に断固反対』
風評どころか実害を生じさせる〝汚染水〟の海洋放出に断固反対する。まずは、デブリに水が触れないようにしてはどうなのか。〝汚染水〟を日々増やしつつ、タンクを置く土地が足りないなど、愚か者のやることだ。
断固、汚染水の放出に反対する。東電が持つあらゆる土地を使い、東電が責任をもって保管すべき。〝汚染水〟の海洋放出が風評被害でおさまる保証はどこにあるのか? 汚染水の放出からX年後にどう責任をとるつもりか? 捨てて、拡散させてしまってからでは遅い。いくら希釈しても汚染物質の質量は減らない。
『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない』
そもそも「脱原発の約束はどこに」いったのかね? 《2015年に政府と東電がした「関係者の理解なしに(処理水の)いかなる処分もしない」という約束》は? 武藤類子さんは《住宅などの避難者支援が打ち切られ「国や福島県が避難者を切り捨てる方向が明確になってきている」と指摘。政府方針である汚染水を処理した水の海洋放出を「関係者の理解なしには、いかなる処分もしない、という漁連との約束を反故(ほご)にしたプロセスは、民主主義に反する」と批判した》(東京新聞)。
琉球新報の【<社説>原発「処理水」放出迫る 強行は重大な人権侵害だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1740213.html)/《東京電力福島第1原発の汚染水海洋放出で、政府が開始の目標とする「夏ごろ」が迫る。国際原子力機関(IAEA)の「お墨付き」を得て岸田文雄首相が判断するとされるが、漁業団体は強く反対したままだ。2015年に政府と東電がした「関係者の理解なしに(処理水の)いかなる処分もしない」という約束をほごにするなら、復興に努力してきた関係者への人権侵害だ。強行は許されない》。
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1740213.html】
<社説>原発「処理水」放出迫る 強行は重大な人権侵害だ
2023年7月4日 05:00
東京電力福島第1原発の汚染水海洋放出で、政府が開始の目標とする「夏ごろ」が迫る。国際原子力機関(IAEA)の「お墨付き」を得て岸田文雄首相が判断するとされるが、漁業団体は強く反対したままだ。
2015年に政府と東電がした「関係者の理解なしに(処理水の)いかなる処分もしない」という約束をほごにするなら、復興に努力してきた関係者への人権侵害だ。強行は許されない。
IAEAのグロッシ事務局長が4日、岸田首相に面会する。包括報告書で海洋放出は妥当とする方向性が出るのは既定路線という。6月26日には沖合に放出する海底トンネルが完成した。原子力規制委員会の検査が終われば、放出設備の準備が整う。
全国漁業協同組合連合会は「放出反対であることはいささかも変わらない」と決議し、沖縄を含む各地の漁連も反対を表明した。本社加盟の日本世論調査会が3月にまとめた郵送全国世論調査では、海洋放出に賛成26%、反対21%、分からない53%と賛成は少なく、93%が風評被害が起きると答えた。国民の理解も得られていない。
政府・東電は「処理水」と呼ぶが、水と性質が同じであるため除去できないトリチウムのみを含むというのは正確ではない。生物が体内に取り込みやすいストロンチウム90や炭素14など、多くの放射性物質が低濃度で含まれている。
今回の放出では、まずトリチウム以外の濃度の総和が1ミリシーベルト未満になるよう希釈し、さらにトリチウムが国の基準値の40分の1未満になるまで希釈する。「希釈した汚染水」というのが妥当ではないか。
廃炉作業はこれから何十年かかるか分からない。濃度が低くても自然界に放出される総量は増え続け、海流によって地球全域に広がる。中国政府の「日本は汚染水が安全で無害であることを証明していない」という批判を否定できるだろうか。
環境保護団体のグリーンピースは、処理技術が最善でなかったと指摘している。その上で「容認できる選択肢は長期保管と放射性物質除去技術の適用しかない」と主張している。トリチウム以外を検出限界まで除去した上で、12・3年という比較的短い半減期のトリチウムが基準値に下がるまで保管し、それから放出すればいいのである。
海洋放出計画は、経済産業省の専門家会合の「薄めて海洋放出する方法が、より短期間に低コストで処分できる」とする16年の報告書から始まった。最も早く安上がりの方法を他に選択肢はないと決めつけ、既成事実を積み重ね、民意を無視して関係者の反対を押し切って強行しようとしている。沖縄の辺野古新基地問題とも見事に重なる。
原発事故でなりわいと生活を奪われ、復興のために努力する人々を裏切り、切り捨てるなら、重大な人権侵害だ。
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[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)] (2023年06月22日[木])
最低、最悪の国会でした。年々加速度的に酷くなる。
差別禁止法がミソのはずが、理解増進にレベルダウンし…でも、結果としては差別増進…。
沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]LGBTヘイトデマ法】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1172174)によると、《これほど誰も喜べない法律も珍しい。LGBT理解増進法。強い批判にさらされながら強引に成立させた自民党の国会議員からも、なぜか弁解が相次いでいる ▼いわく、単なる理念法だから大丈夫。いわく、議員連盟をつくって法律がもたらす「不安と恐怖」を取り除く。G7広島サミットで高まった外圧に苦慮し、嫌々制定した情けない事情が伝わる ▼性的少数者が、差別の被害に遭っている。必要なのは差別を禁止する法律だった。それが与野党折衝で「理解を増進」する法律になり、不十分だがわずかに前進か、というレベルまで落ちた…》。
『●〈こちら特報部〉《であれば、今はLGBT法整備に政策転換を。荒井氏
の発言が内閣の考えでなく、「多様性」があることを証明できる》』
『●適菜収さん《誤解と言うなら、この短い発言の正しい解釈は何なのか?》
…ことごとくヅボヅボ自民党議員の「誤解を招いたなら謝罪する」』
『●カルトとヅボヅボな自民党には《差別解消》など無理というもの…。
馘首で幕引き? 《問われているのは首相自身の人権意識だ》(東京新聞)』
『●《理解増進》ではなく、差別禁止を…《今の日本に必要なのは曖昧な
LGBT理解増進法ではなく、明確な差別禁止法です》(小島慶子さん)』
『●《西田昌司は「差別の禁止や法的な措置を強化すると…人権侵害など逆の
問題が出てくる」…。つまり差別する側の主張も守れというわけだ》』
『●《「明日も太陽は昇るし、世界はそのままだ。影響のある人には素晴ら
しいことで、他の人には何も変わらない」…自公政権との落差は大きい》』
『●《…という都合のいい思惑がある。時代に逆らい差別し続けたい自民党と
政府とは…。地方自治体選挙はまさに「差別との闘い」の選挙になる》』
『●あとの祭り、《「差別との闘い」の選挙になる》はずだったのに…
「不当な差別は許されない」って、《不当》でない《差別》とは一体何?』
#自民党に投票するからこうなる …自公お維コミに投票した無残な結果。選挙に行かず自公お維を間接的に支持した結果。なんで我々が働いたお金が、番犬様・軍需産業に吸い上げられなければならないのか。
沖縄タイムスの【[社説]通常国会閉会 審議の形骸化 危機的だ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1173975)によると、《国の在り方を変えかねない重要な法律が、まともな審議もなく次々と成立した。国会の形骸化が一層浮き彫りになっている。最大の焦点は、政府が昨年末決定した反撃能力(敵基地攻撃能力)を含む歴史的な防衛力強化だった。憲法9条の下、「専守防衛」を掲げてきた戦後日本の安保政策を転換させる内容だ。防衛力整備計画では今年度から5年間で約43兆円を注ぎ込むというが、政府が示した財源確保の手立てはどれも不確定要素が大きい。共同通信の世論調査では防衛力増税について「支持しない」との回答が8割だった。そもそもこれほどまでの防衛強化が必要なのか。根本の議論が求められたが深まらなかった》。
『●ニッポンの国会の惨状、キシダメ政権のデタラメ乱発…そんな悲惨な
さ中、かすかなかすかな希望は ⇨《世界的なミュニシパリズムの潮流…》』
『●細田衆院議長《…したり、統一教会とズブズブだったりと品位やモラル
の欠片もないわけで、それはもうプラカードの比ではないほど破廉恥》』
話は変わるが、以下のような記事を見つけた。
琉球新報の記事【護郷隊長に「なぜ生きている」 帰らぬ15歳、母が見せた怒り 慰霊祭で戦闘是認の歌詞 元隊長の「人格者」像に抱える違和感】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1733231.html)によると、《「ヌーガ、イャーガ、生きトーガ(なぜあなたが生きているのか)」―。突然聞こえてきた大声の先をたどると、庭先で母・ミトさんが小柄な男と向き合っていた。男につかみかかろうとする母、必死で止める周りの大人たち。母は構わず、方言で「お前も死ななかったのか」と続けた。漁師の父が釣った魚を籠に乗せて集落を売り歩く魚商で、いつも明るかった母。その母がぶつけた強烈な怒りに衝撃を受けた》、《■自慢の息子は山中のゲリラ戦へ 久高栄一さん(75)=金武町=は、本部町崎本部の実家で幼少期に経験した出来事を今も鮮明に覚えている。この日、実家を訪ねていたのは、陸軍中野学校出身の村上治夫元隊長。沖縄戦当時、本島北部地域で少年らで組織した第一護郷隊(第3遊撃隊)の隊長を務めた人物だった。1956年3月、戦後初めて沖縄の地を踏み、約2カ月間、元隊員の遺族を訪ね歩いた。久高家の長男・良夫さんは44年10月、15歳で第3遊撃隊に入隊した。集落で知られた「でぃきやー(優秀な人)」で、スポーツ万能、成績も優秀。だが、自慢の息子は自宅に戻ることはなかった。良夫さんの行方が親族に知らされたのは、58年6月のことだった。厚生省援護局長の報告で、45年5月27日に自宅近くの真部山で戦死したとされ、戸籍から除籍された。ユタ(民間巫者)嫌いだった母は、ユタを頼り「靴がないと言っている」と伝えられると山に向かい、靴をあぶって遺骨が見つかるよう願った。しかし、戦後78年が経過した今…》。
『●『沖縄スパイ戦史』と《記憶の澱》…
「護郷隊…中高生の年頃の少年たち…スパイと疑われた仲間の処刑…」』
《▼日本軍第32軍の周辺で起きた本島中南部の激戦を「表の沖縄戦」と
すれば、映画が描くのは北部の少年ゲリラ兵部隊「護郷隊」や八重山の
戦争マラリアなどの「裏の沖縄戦」。綿密な取材による証言と資料映像で、
6月23日以降も続いた遊撃戦の実相をつづる》
『●【<金口木舌>差別を乗り越える】…《アイヌ民族…差別を乗り越え固有
の歴史、文化を守るすべを模索する状況は沖縄にも通じている》(1/2)』
《香山リカ×三上智恵対談…》《ただ、遺族感情はそれとは別です。
久高良夫さんという戦死した少年兵のお母さんが唯一、村上さんに
食って掛かった人でした。「何でおまえが生きているんだ」とつかみ
かかったという話を、映画の中で弟さんがしています》
『●《「慰霊の日」を迎えた。…鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊の悲劇が
伝わる一方、護郷隊の過酷な運命は長年ほとんど知られていなかった》』
『●「戦争マラリア」…いま再び自衛隊配備で先島諸島住民を分断し、
「戦争や軍隊の本質」の記憶を蘇らせる…』
『●《戦争体験の継承はどうして必要》? 大矢英代さん《二度と同じ手段で
国家に殺されないように、生活を奪われないように、知恵をつけること》』
キシダメ政権や自公お維コミ同様に、〝台湾有事〟なるものを煽るマスコミ報道。台湾の誰もが望まず、大半が現状維持。中国さいども〝台湾有事〟なるものを引き起こすメリットがない。それに、日本もアメリカも台湾は中国に帰属すると公言してきたではないか。何を一体煽っているのか? 軍事要塞化=《標的の島》々…《「集団的自衛権の行使」容認や「敵基地攻撃能力の保有」によって、沖縄が再び戦場となる危険性》が日に日に…高まっている、煽られることで。
琉球新報のコラム【<金口木舌>本末転倒の報道に思う】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1732470.html)によると、《目的と手段、大事なこととどうでもいいことを取り違えることを「本末転倒」と言う。防衛省の「南西シフト」を巡る動きと昨今の報道をどう呼べば良いか ▼中国を敵視し、戦争準備と思わせるような動きが目立つ。報道もそれを支えているかのよう。危機をつくっているのは誰か。この道はいつか来た道である》、《▼5年後の沖縄戦で戦争報道も破綻した。県民を死に追いやった新聞の責任は大きい。だからこそ他国を敵視する軍備増強にはあらがいたい。戦死者を英雄視する風潮にも。いつか来た道を歩むわけにはいかない》。
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【https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1173975】
[社説]通常国会閉会 審議の形骸化 危機的だ
2023年6月22日 5:01
通常国会が閉会した。
国の在り方を変えかねない重要な法律が、まともな審議もなく次々と成立した。国会の形骸化が一層浮き彫りになっている。
最大の焦点は、政府が昨年末決定した反撃能力(敵基地攻撃能力)を含む歴史的な防衛力強化だった。憲法9条の下、「専守防衛」を掲げてきた戦後日本の安保政策を転換させる内容だ。
防衛力整備計画では今年度から5年間で約43兆円を注ぎ込むというが、政府が示した財源確保の手立てはどれも不確定要素が大きい。
共同通信の世論調査では防衛力増税について「支持しない」との回答が8割だった。そもそもこれほどまでの防衛強化が必要なのか。根本の議論が求められたが深まらなかった。
エネルギー関連の五つの法改正をまとめた「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法」も成立した。東京電力福島第1原発事故後の規制から、原発推進への大転換である。
岸田文雄首相が「原発依存度の可能な限りの低減」を撤回したのは2022年8月だ。その後、意見公募の機会も政府の説明も不十分なまま、経産省を中心に法案作成が進められた。
原発事故が再び起きるのではないかという国民の不安や疑問に首相は答えようとしなかった。
政府や与野党の議論がかみ合わないまま日程が消化され、数の力で強引に押し切られる-の繰り返しだ。党首討論も開かれず、議論で政策を練り上げる立法府の役割を果たしたとは言えない。
■ ■
野党の足並みの乱れも目立った。
外国人の送還を強化する改正入管法や、健康保険証を廃止してマイナンバーカードに統一する改正法は、自民・公明両党のほか、日本維新の会と国民民主党も賛成した。
どちらも反対の声が根強い。法が人権や生活の安心を脅かすのではないかとの国民の不安を置き去りにしたもので政府や与党だけでなく一部野党の姿勢も問われる。
マイナンバーカードのトラブルは後を絶たず、立憲民主党は閉会中審査を要求した。
首相も国会閉会後の会見で「(健康保険証の廃止は)国民の不安を払拭するための措置完了が大前提」と述べており、少なくとも来年秋の廃止は撤回すべきだ。
その上で速やかに臨時国会を開き、再度、改正法の妥当性などを集中的に議論する必要がある。
■ ■
防衛力強化方針を受けて沖縄を含む南西諸島の「ミサイル要塞(ようさい)化」が進んでいる。そうした中、今国会での米軍基地負担軽減の議論は置き去りにされた。
国境を接する地域の軍備増強が、そこに住む人々を守れるのかという新たな懸念に対する議論も深まらなかった。
法律をつくる国会では与野党の熟議が求められる。
「異次元の少子化対策」や「防衛財源確保」など国の転換期を示すテーマの課題も積み残されたままで、正面からの議論が必要だ。
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※ 「3.11から12年 「避難中」なのに「原発回帰」」(週刊金曜日 1411号、2023年02月10日) ↑] (2023年02月25日[土])
《原状回復》することも無く、《原発回帰》へと暴走し、《原発復権》。3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
AERAの記事【岸田政権「原発回帰」は事故教訓の破棄 専門家は「40年超え」長期間運転リスクを懸念/野村昌二】(https://dot.asahi.com/aera/2023020300019.html)によると、《福島第一原発の事故から12年。廃炉作業は多くの課題を抱える中、岸田政権は「原発回帰」を打ち出した。長期間運転のリスクは何か。日本のエネルギーはどうあるべきか。》《福島の教訓を忘れたのか、岸田文雄政権は原発政策の「大転換」を正式に決めた》。
『●核発電所停止期間を控除 ――― この地震大国ニッポンで、「原則
40年、最長60年」さえも無視して、実質的に60年以上運転したいと…』
『●核発電復権? 核発電所停止期間を控除? 「狂ったゴジラ」「老朽原発」
「寿命核発電所」を再稼働したい? 福島の「原状回復」はいつ?』
『●《老朽原発の運転延長や次世代原発の建設は…大惨事の教訓を根底から
覆し…福島事故を上回る大惨事を招きかねない無謀な政策転換だ》』
原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…原子力「推進」委員会、核に巣食う核「寄生」委員会。例外中の例外のはずが「原則40年」を無視し、運転停止期間を控除することで「最長60年」を蔑ろに。狂っています、ニッポン。
琉球新報の【<社説>原子力規制委の多数決 独立性と信頼取り戻せ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1665883.html)によると、《原子力規制委員会が、閣議決定されていた原発の60年超運転を可能にする新たな規制制度を、委員5人のうち1人の反対を押し切って決めた。原発回帰を急ぐ政府に歩調を合わせ、多数決という強引な手法が取られた。2011年の福島第1原発事故を教訓に、経済産業省から分離して発足した規制委の、独立と信頼は大きく損なわれた》。
ホントに原子力「寄生」委員会。《規制》したためしなどなく、役立たずにも程がある。《昨年9月に山中委員長が就任した際、事務局である原子力規制庁の長官以下トップ3を、初めて経産省出身者が占めた。その後、事務局が経産省側と7回も非公式面談を重ねていたことが発覚し、ひそかに政府と足並みをそろえていたことが分かった。「外から定められた締め切りを守らないといけないと、せかされて議論してきた」という賛成した委員の発言も、そのことを裏付けている》(琉球新報)。《国民の監視と批判で、あるべき姿を取り戻さなければならない》――― いやぁ、絶望的ですニッポンは……。
『●「原子力ムラの言いなり」原子力「寄生」委員会の救い様の無さと、
アベ様の「危険な丸投げ・無責任体制」』
『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》』
『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の
議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」』
『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》』
『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
…廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化』
『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)』
『●核燃料デブリに触れた汚染水をALPS処理した〝汚染水〟の海洋
放出に断固反対する…〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行である』
『●シレ~ッと批判しているが、そんな《ずさん》な東電を〝育てた〟のは
国や自公であり、更田豊志氏委員長ら原子力「寄生」委員会でしょ?』
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【https://dot.asahi.com/aera/2023020300019.html】
岸田政権「原発回帰」は事故教訓の破棄 専門家は「40年超え」長期間運転リスクを懸念
2023/02/06 08:00
野村昌二
(処理水を入れたタンク群がひしめく福島第一原発。
奥のドームに覆われた建屋が3号機、その右が4号機。
海洋放出は、この沖合1キロで始めることになる)
福島第一原発の事故から12年。廃炉作業は多くの課題を抱える中、岸田政権は「原発回帰」を打ち出した。長期間運転のリスクは何か。日本のエネルギーはどうあるべきか。AERA 2023年2月6日号の記事を紹介する。
【図】原子力発電所の現状はこちら
* * *
福島の教訓を忘れたのか、岸田文雄政権は原発政策の「大転換」を正式に決めた。
昨年12月、国は脱炭素の方策を議論する「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」を開き、原発を「最大限活用する」として新たな基本方針案を示した。
方針案の大きな柱は(1)次世代革新炉の開発・建設、(2)原発の運転期間の延長──の二つ。福島第一原発事故以降、原発の新増設や建て替えを「想定していない」としてきた政府方針を大きく転換した。特に議論となっているのが、運転期間の延長だ。
原発の運転期間は、福島第一原発事故前は明確な規定はなかった。
しかし、原発事故の翌年に原子炉等規制法が改正され、運転期間は原則40年とし、1回に限り最長20年の延長を認めた。「40年ルール」と呼ばれ、原発事故の教訓をもとに決めた政策的な判断だった。今回示された新方針案は、「40年ルール」の骨格を維持した上で、「一定の停止期間に限り追加の延長を認める」と盛り込んだ。原子力規制委員会による安全審査を前提に、原発事故後の審査で停止していた期間などの分を延長する。例えば、10年間停止した場合、運転開始から最大70年運転できるようになる。
経済産業省の原子力小委員会で委員を務めた、NPO法人「原子力資料情報室」の松久保肇・事務局長は、政府の決定は福島第一原発事故の教訓を放棄するものだと厳しく批判する。
「わずか3カ月で原子力推進に舵を切りましたが、重大な政策転換にもかかわらずその間、国民の意見を聞くことはありませんでした。国が定めるエネルギー基本計画にも、エネルギー政策は『国民の理解を得ながら進めていく』などと書かれていますが、きれいごととしか思えない。進め方が強引です」
■決定は「出来レース」
当初、原発の政策転換に慎重だった岸田首相が「原発回帰」にアクセルを踏んだのは、脱炭素社会の実現に加え、昨年2月のロシアのウクライナ侵攻がきっかけだ。
ロシアが天然ガスの供給を絞ったことで、世界はエネルギー争奪戦に突入した。電力が逼迫し、政府は原発の活用が不可欠と判断。昨年8月下旬、岸田首相は原発の運転期間の延長などの検討を指示していた。だが、松久保さんは政策の「時間軸」が間違っていると語る。
「再稼働できる原発はすでに再稼働していて、電力需給の逼迫の解決策ではありません。新設に関しても、建設開始は早くて30年代。運転期間延長もいま決めなければならない話ではないはずです」
エネルギー問題に詳しい国際大学の橘川武郎・副学長は、政府の決定を「官邸と電力業界の出来レース」だと批判する。
「狙いは最初から運転期間の延長にあります。次世代革新炉の建設には5千億円から1兆円規模必要ですが、運転延長にかかるコストは数億円で済みます。また政府方針では、最長で70年の運転が可能になると言われていますが、停止期間は原発事故前も適用可能になると思います。そうすると、80年以上可能になる。古い炉を延長するのは、最悪のシナリオです」
原発の長期間運転には、どんなリスクが潜んでいるのか。
日本で初めて「原子の火」が灯ったのは1957年8月、茨城県東海村の実験用原子炉だった。
原子力開発はここから加速した。現在、国内に原発は、停止中も含め33基ある。そのうち17基は稼働開始から30年を超え、4基は40年を超える。2021年6月には、稼働開始から44年(当時)が経過した美浜原発3号機が再稼働し、40年超原発では初めて運転延長した。さらに今夏以降、7基が再稼働するが、うち高浜原発1、2号機など3基が40年を超えている。
■「心臓部」劣化の懸念
東京大学の井野博満・名誉教授(金属材料学)はこう話す。
「金属は古くなると腐食や疲労などによって劣化し、その分リスクも高まります」
井野さんによれば、原発の「寿命」は40年を想定して設計されているという。
特に井野さんが懸念を示すのが、原発の「心臓部」に当たる、核燃料が入った圧力容器の劣化だ。
圧力容器は原発の中心部にあり、厚さ10センチ以上の鋼鉄でできている。それが、核分裂の過程で生じる高エネルギーの「中性子線」という放射線に晒されると、圧力容器自体がもろくなる。これを「中性子照射脆化(ぜいか)」と呼ぶ。脆化によって劣化した容器が破損すれば、メルトダウンが起き、放射性物質が外部に出る可能性がある。
中性子照射脆化は基本的に防ぐ手立てがない。しかも、圧力容器内には、建設時に脆化を監視する「監視試験片」と呼ぶ圧力容器と同じ金属片を入れ、定期的に取り出し脆化の具合を調べているが、評価の仕方が30年近く前にできたルールで現実に合っていないと語る。
「監視試験片は原発の寿命の40年を前提に入れているため、数も不足しつつあります。原発の運転は、設計目安の40年を守るべきです」(井野さん)
運転開始から40年未満でも事故は起きている。
昨年10月、運転開始から25年の柏崎刈羽原発7号機のタービン関連施設の配管に直径約6センチの穴が見つかり少量の海水が漏れ出ていたことがわかった。海水による腐食などが影響した可能性が高かったという。
■100%はない
04年には、美浜原発3号機でタービン建屋の配管が破裂した。高温の蒸気が噴出し、作業員11人が死傷した。配管の厚みが減っていたのが原因だった。井野さんは言う。
「科学や技術に100%はありません。しかも日本は、地震や津波、台風などのリスクがあります。点検のルールや評価式を見直すべきです」
もう一つの方針、「次世代革新炉の開発・建設」についてはどうか。
次世代革新炉は(1)革新軽水炉、(2)小型モジュール炉(SMR)、(3)高速炉、(4)高温ガス炉、(5)核融合炉──の五つが想定されている。このうち経産省が「本命」とするのは革新軽水炉だ。発電に必要な熱を取り出す冷却材に水を使う原発が軽水炉で、日本の商用原発はいずれもこのタイプになる。この軽水炉の安全性を向上させたものを「革新軽水炉」と呼ぶ。事故時に、溶けた核燃料を受け止めて格納容器の損傷を防ぐ「コアキャッチャー」などを備えている。
だが、原子力資料情報室の松久保さんは、革新軽水炉は「脱炭素」の観点から矛盾すると話す。
「革新軽水炉は建設から運転開始まで10年近く要します。その間、火力発電に依存することになり、二酸化炭素(CO2)の排出量が増えて脱炭素は進みません」
一方、太陽光の発電設備の建設は1年もかからず、風力発電は洋上であっても数年でできる。
「電力逼迫に関してまず行うべきは、再エネと省エネの普及です。その上で足りないところはどうするかという議論が必要だと考えます」(松久保さん)
■安易な「回帰」は誤り
日本のエネルギーのあり方について、国際大学の橘川さんも、再生可能エネルギーを主力電源に位置づけるべきだと語る。
「日本は、18年に閣議決定した第5次エネルギー基本計画で、再生可能エネルギーを主力電源にすると決めました。だとすれば、ロシアのウクライナ侵攻でエネルギー危機になったのであれば、議論しなければいけないのは原発の話ではなく、再エネをどうするかです」
再エネの主力となるのは太陽光と洋上風力だが、これらは天候による変動が大きいので、バックアップの仕組みが不可欠。そこで、原子力を選択肢の一つとして持つことが現実的だという。
ただし、あくまで「副次的」に使い0~10%程度持つのがいい。そして、より危険性が高い古い原子炉は積極的に廃炉にし、より危険性が低い新しい炉に建て替えるべきだと指摘する。
残りは、火力でカバーする。しかし、従来型の火力発電ではCO2を排出するため、燃料にアンモニアを用いCO2を排出しないカーボンフリー火力の活用がカギになる。
すでに、JERA(東京電力と中部電力が出資する電力会社)などが石炭とアンモニアの混焼に成功していて、アンモニアの安定調達などの問題をクリアすれば、40年代には実用化できると見る。
「カーボンフリー火力ができれば、原発依存度を低下させながら、かつ脱炭素の道が見えてきます」(橘川さん)
今回の方針転換の大義名分にされたロシアのウクライナ侵攻では、原発への武力攻撃の危うさが現実のものとなった。安易な「原発回帰」が誤りなのは明らかだ。(編集部・野村昌二)
※AERA 2023年2月6日号より抜粋
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1665883.html】
<社説>原子力規制委の多数決 独立性と信頼取り戻せ
2023年2月21日 05:00
原子力規制委員会が、閣議決定されていた原発の60年超運転を可能にする新たな規制制度を、委員5人のうち1人の反対を押し切って決めた。原発回帰を急ぐ政府に歩調を合わせ、多数決という強引な手法が取られた。2011年の福島第1原発事故を教訓に、経済産業省から分離して発足した規制委の、独立と信頼は大きく損なわれた。
福島の事故を受けて、原発の運転期間は「原則40年、最長60年」と、規制委所管の原子炉等規制法に規定された。40年は、米国の制度や原子炉圧力容器など重要設備の劣化の目安が根拠だ。60年への延長はあくまでも例外だった。改正されれば、規制法の運転期間規定が削除され、経産省所管の電気事業法で定め直される。審査などで運転停止した期間を除外することで、60年超が可能になる。
最後まで反対した石渡明委員は、安全性に問題があるために審査期間が長くなるほど廃炉までの期間が長くなり「より高経年化(老朽化)した炉を将来動かすことになる」と指摘した。まさに二律背反である。石渡委員の「科学的、技術的な知見に基づいて人と環境を守ることが規制委の使命だ。運転期間の制限を法律から落とすのは、安全側への改変とは言えない」との主張はもっともである。
世界に60年を超えて運転されている原発はない。日本の業界は停止中の重要機器は劣化しないと主張している。運転時ほどでなくても、停止中も劣化が進むのは常識ではないか。規制委の山中伸介委員長は「制度見直しで規制は厳しくなる」と強調するが、技術的な評価・予測など具体的な規制手法の検討はこれからだ。既に、審査のために停止が10年に及んでいる原子炉がある。規制委の独立性が揺らいでしまった以上、運転期間規定が電気事業法に移れば、「原発の最大限活用」政策の下、将来、70年、80年運転する原発と共存しなければならなくなるかもしれない。
昨年9月に山中委員長が就任した際、事務局である原子力規制庁の長官以下トップ3を、初めて経産省出身者が占めた。その後、事務局が経産省側と7回も非公式面談を重ねていたことが発覚し、ひそかに政府と足並みをそろえていたことが分かった。「外から定められた締め切りを守らないといけないと、せかされて議論してきた」という賛成した委員の発言も、そのことを裏付けている。
第2次安倍政権以後、独立機関の独立性が問われる事態が続く。集団的自衛権行使を巡る内閣法制局長官人事や、日本学術会議への任命拒否と組織見直しの圧力がその例だ。今回は、閣議決定を先行させ、規制委が政府を追認する形となった。独立機関が独立性を失い政府や業界の御用・下請けと国民から見なされたら存在意義を失う。国民の監視と批判で、あるべき姿を取り戻さなければならない。
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[※ ↑【連載「6・17最高裁判決/原発被災者4訴訟」】 (東京新聞 2022年06月11日)]・大寒波 (2023年01月24日[火])
《未曽有の原発事故を引き起こし、今なお収束していないにもかかわらず、誰1人刑事責任を問われない》…《巨大津波の襲来を現実的には認識できず、事前の対策で事故が防げた証拠もない。だから無罪-。》?? 一体どんな論理か?
《東京電力福島第一原発事故について被害者が国の賠償責任を問うた訴訟で、最高裁が6月に、「責任がない」という判断を示し》た時と同じ論理...《史上最大の公害事件》、核発電人災。《想定できないから免責されるという論法なら「地震大国」の日本で原発は稼働させてはならない…原発政策を推進してきた国の結果責任》…なはずなのに。東京高裁は正気か? そんな論理が許されるのならば、二度と核発電所の稼働など許されない。さっさとすべて廃炉作業に入るべき。(琉球新報)《電力会社と共に「安全神話」を掲げて原発政策を進めてきた国の責任も問われる》べきなのに…。
『●アベ様による「棄民」政策をも追認…東電旧経営陣の刑事裁判で
永渕健一裁判長は「無罪」という「政治判断」を下した』
『●新高速炉「アベシンゾウ」…愚かな核発電「麻薬」中毒患者・
核燃サイクル教信者の罪を後世に残すために』
『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
“最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」』
『●東電核発電人災での国の責任も放棄…《あの未曾有の福島第一原発
事故を招いた“最大の戦犯”》アベ様の責任は追及され続けるべき』
『●高松高裁原発避難者訴訟…《「長期評価」を真摯に受け止めていたら、
遅くとも東日本大震災の前までに、さまざまな津波対策は取れた》』
『●《想定できないから免責されるという論法なら「地震大国」の日本で
原発は稼働させてはならない…原発政策を推進してきた国の結果責任》』
『●《史上最大の公害事件》核発電人災について《東電の旧経営陣に対し、
東電に賠償するよう株主が求めた》株主代表訴訟…13兆円の賠償命令』
『●キシダメ首相は《原発の運転期間の延長に加え》《新増設や建て替えの
検討を明言したのは初めて》――― 命名・次世代革新炉「キシダメ」』
『●《「電力が足りないから原発だ!」というのがいかに愚かなことか。
『原発をとめた裁判長』を見れば誰でもわかる。是非ご覧いただきたい》』
『●アタマオカシイの? 《東京電力の柏崎刈羽原発を原子力規制委員会の
最終承認や地元新潟県の同意がなくても、国が前面に出て再稼働させる》!』
『●《老朽原発の運転延長や次世代原発の建設は…大惨事の教訓を根底
から覆し…福島事故を上回る大惨事を招きかねない無謀な政策転換だ》』
政権党の誰も責任を取らない。ましてや、再稼働したい、停止期間控除で老朽核発電所を60年以上も運転したい…。GXの名の下に、核発電所を新規建設したい…。一方、人災の当事者・東電は、自公政権や経産省の後押しの下、柏崎刈羽核発電所を運転したいという…。
沖縄新報の【社説[東電旧経営陣再び無罪]責任問う仕組み必要だ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1090811)によると、《巨大津波の襲来を現実的には認識できず、事前の対策で事故が防げた証拠もない。だから無罪-。被害の大きさを考えれば釈然としない判決だ。東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電の旧経営陣3被告に対し、東京高裁が一審の東京地裁に続き再び無罪判決を言い渡した》《刑事訴訟で個人の責任が否定されても、東電や国の責任は残ったままだ。岸田文雄政権は「原発回帰」を打ち出すが、電力需要や電気産業の都合ばかりが目立つ。リスクの大きさを考えれば、責任の重さに向き合わないままの推進は許されない》。
『●東電核発電人災、「だれひとり刑事罰を問われなくて
いいのか」? 「市民の正義」無き国ニッポン』
『●東京高裁・細田啓介裁判長…《市民の判断で強制起訴された東京電力
旧経営陣3人の公判は、無罪判決が維持された》でいいのですか?』
東電核発電人災、「だれひとり刑事罰を問われなくていいのか」? 「市民の正義」無き国ニッポン。(東京新聞)《海渡雄一弁護士は「裁判官は現場に行くこともなく、原発事故の被害に向き合おうとしなかった」と振り返り、「具体的な危険がなければ対策しなくていいという判断。政府が再稼働を進めようとする中、司法が歯止めになっていない」と非難した》。
刑事裁判においても、《未曽有の事故を風化させないためにも、人災を起こした責任を明確に問うべきだ》。《「福島原発告訴団」の武藤類子団長…は、判決後に東京都内で開いた集会で「はらわたが煮えくり返る思い。最高裁に上告してほしい」と憤り、「悔しい」と何度も繰り返して声を震わせた》そうだ。さらに、《「裁判所はこれでいいのか」 事故で多数の命が奪われたのに、東電の誰も刑事責任を負わないことに納得がいかない》と。
『●脱アクションウィーク、5万人集会』
「最後の福島の被災市民としての武藤類子さんが
訴えておられる映像がとても印象に残りました。
その文章おこしされたものはCML
(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-September/011909.html)
にありますので、一読して頂きたいです」
『●再稼働・輸出問題に続いて、東京電力原発人災下の
五輪招致騒動: 「あろうことか」、の連続』
《団長を務める武藤類子さん(60)は「抜本的な対策を取らない
と大量な汚染水が出ることは、東電にとって想定内だったはず。
文書はそれを示す証拠だ。これまでのずさんな汚染水対策を見ると、
私たち被災者の犠牲はなんだったのかと思う」と憤る》
『●「東電元幹部の罪と罰」
『週刊金曜日』(2014年9月19日、1008号)についてのつぶやき』
《武藤類子氏【これでも罪を問わないのか】。
明石昇二郎さん【東電関係者の「不起訴」理由 検察は、いかに
原子力ムラに丸め込まれたか】、「告発人として主任検事から
詳細な説明を受けていた筆者が、その詳細を暴露する……
御用電力学者の言い訳を鵜呑み……原子力ムラにしてやられた検察」》
『●原状回復が損害賠償の基本: 東京電力原発人災で
「ふるさとをなくした痛み」は全く癒えていない』
《「東京電力福島第一原発事故で国と東電の刑事責任を
追及している福島原発告訴団の武藤類子団長は「原発事故が
解決していない中での再稼働は信じ難い」と強調。川内原発建設
反対連絡協議会の鳥原良子会長は「民意を反映しない
鹿児島県や薩摩川内市の再稼働同意に住民は大きな怒りを
感じている」と述べた》
《原発事故被害者団体連絡会が設立された。被災者の悲しみ、
怒りは、激しく、深く。共に訴え、助け合うため団結した。
それは私たちとも無関係ではあり得ない。福島が求めている
のは、当然そうあるべきことだけだ。謝罪と被害の完全賠償、
暮らしと生業の回復、詳細な健康診断と医療保障、
および被曝(ひばく)低減策、そして、事故の責任解明-》
『●東電核発電人災、「だれひとり刑事罰を問われなくて
いいのか」? 「市民の正義」無き国ニッポン』
《長い困難な裁判になるのだろうが、みんな裁判にかけている。
団長の前いわき市議佐藤和良さんは「有罪に持ち込むため、
スクラムを組もう」と訴えた。副団長の武藤類子さんも
「最悪の事故を経験した大人として、未来に対して何ができるか」
と問うた。私も、市民の正義を求める人びととともに
「われらゆるがず」の歌声に連なりたい。(佐藤直子)》
『●武藤類子さん《沖縄で闘っている人の言葉…「国を相手に
ケンカしたって勝てない。でも、おれはやるんだ」》』
「レイバーネットのコラム【●木下昌明の映画の部屋 250回/
原発事故に翻弄された14人~土井敏邦監督『福島は語る』】
…。《映画は、生活を根こそぎ奪われ、人生を翻弄された
14人の被災者に焦点を当てている。…暮しの中から被災後の困難を
浮かび上がらせているのが特徴だ》」
《こういった人々の語りから「病めるフクシマ」という言葉がじわり
と浮かんでくる。福島原発告訴団の武藤類子団長が登場する章では、
「自分たちは理不尽な被害者なのに、黙っていていいの?」
と問いかける武藤団長が、沖縄で闘っている人の言葉を紹介する。
「国を相手にケンカしたって勝てない。でも、おれはやるんだ。
それが尊厳なんだ。プライドなんだ」 胸に響く。》
『●武藤類子さん《本来ならその人たちにとってもこの10年、まったく
違った時間があったはず…原発事故は、その時間を奪ってしまった》』
《「私たちはいま、静かに怒りを燃やす東北の鬼です」──
2011年9月、福島第一原発事故から半年後の集会で読み上げられた
武藤類子さんのスピーチは大きな反響を呼び、多くの人の心を
揺さぶりました…》
『●《武藤類子さん…が講演し、今も続く過酷な被害を訴えた。ロシアに
よるウクライナの原発攻撃にも触れ「胸がふさがれる思い」と語った》』
以前も引用しました ―――――― 武藤類子さん《避難者の人たちだって、多分ほとんどの人は「叶うなら帰りたい」と思っているでしょう。でも、それはただ同じ場所に戻りたいということではなく、慣れ親しんだ、かつてのふるさとに帰りたいということ。「帰りなさい」と言いながら、復興予算がじゃぶじゃぶ投入されて知らない建物が次々に建ち、新しい住民ばかりが増えて、以前とはまったく違う「ふるさと」になってしまっているというのは、大きな矛盾だと思います》。《本来ならその人たちにとっても…まったく違った時間があったはず…原発事故は、その時間を奪ってしまった》。
東電や国はさっさと「原状回復」して見せてほしい…11年も経ってしまったではないですか。さらに、かつて、武藤類子さん《ひとりひとりの市民が… 国と東電の責任を問い続けています。そして、原発はもういらないと声をあげています。私たちは今、静かに怒りを燃やす東北の鬼です》とも。――――――
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【https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1090811】
社説[東電旧経営陣再び無罪]責任問う仕組み必要だ
2023年1月20日 9:00
巨大津波の襲来を現実的には認識できず、事前の対策で事故が防げた証拠もない。だから無罪-。被害の大きさを考えれば釈然としない判決だ。
東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電の旧経営陣3被告に対し、東京高裁が一審の東京地裁に続き再び無罪判決を言い渡した。
3人は勝俣恒久元会長、武黒一郎元副社長、武藤栄元副社長。原発事故後の長期避難で入院患者ら44人を死亡させるなどしたとして、いずれも禁錮5年を求刑されていた。
高裁での争点は3人が巨大津波を予測できたか(予見可能性)と、対策を取っていれば事故を回避できたか(結果回避可能性)の二つだ。
予見可能性では、一審が信頼性を否定した政府の地震予測「長期評価」を「重みがある」としたものの、3人に津波の可能性を認識させる情報ではなかったと判断した。
一審では触れられなかった防潮堤建設などの津波対策についても検証されたが、事故が防げたとする証明は不十分で「後知恵によるバイアス」として排除した。
災害予測を軽んじるような判断で納得できない。
避難者の集団訴訟で昨年6月に出た最高裁判決でも災害は予見できず、対策しても事故は防げなかった可能性があるとして、国の責任が認められなかった。
災害予測には不確実な点があり、対策を講じてもリスクをゼロにすることは難しい。しかし、それを理由に企業の責任者を問えないなら同じ惨事が起きる不安は拭えない。
■ ■
一方、昨年7月、旧経営陣に計13兆円超の賠償支払いを命じた訴訟では、今回の刑事訴訟とほぼ同じ証拠を基に長期評価の信頼性が認められ、「浸水対策で事故は回避できた」とする判断が出た。
異なる判断の背景には、個人の責任を問う刑事訴訟における立証ハードルの高さがある。
3人は市民が参加する検察審査会によって強制起訴された。
しかし、2009年に導入された強制起訴制度による有罪は、起訴された10件のうち2件にとどまっている。
制度の課題を踏まえ、業務上過失致死傷罪を企業に適用する「組織罰」の導入を目指す動きもある。
重大事故で企業の責任を問うことができれば経営者も問われ、事故の再発防止につながることが期待できるのではないか。検討が必要だ。
■ ■
原発事故を検証した国会事故調査委員会は12年、東電や政府が対策を怠ったとして事故は「人災」とした。
事故から12年たつが、廃炉作業は遅々として進まず、いまだに事故の避難者2万7千人余が福島県内外で避難生活を送っている。
刑事訴訟で個人の責任が否定されても、東電や国の責任は残ったままだ。
岸田文雄政権は「原発回帰」を打ち出すが、電力需要や電気産業の都合ばかりが目立つ。リスクの大きさを考えれば、責任の重さに向き合わないままの推進は許されない。
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[※ ↑【連載「6・17最高裁判決/原発被災者4訴訟」】 (東京新聞 2022年06月11日)] (2023年01月20日[金])
東電核発電人災、「だれひとり刑事罰を問われなくていいのか」? 「市民の正義」無き国ニッポン。(東京新聞)《海渡雄一弁護士は「裁判官は現場に行くこともなく、原発事故の被害に向き合おうとしなかった」と振り返り、「具体的な危険がなければ対策しなくていいという判断。政府が再稼働を進めようとする中、司法が歯止めになっていない」と非難した》。
『●東電核発電人災、「だれひとり刑事罰を問われなくて
いいのか」? 「市民の正義」無き国ニッポン』
《東京電力旧経営陣3人の公判は、無罪判決が維持された》…呆れかえる。まさに「恥を知れ」だ。《判決は「後知恵によるバイアス」という強い言葉で退けた》って、酷過ぎる判決文。
小野沢健太・山下葉月両記者による、東京新聞の記事【「恥を知れ」と怒声が飛んだ…高裁が出した無罪判決に被災者から怒りの声 東電旧経営陣の刑事裁判】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/226005)によると、《市民の判断で強制起訴された東京電力旧経営陣3人の公判は、無罪判決が維持された。検察官役となった弁護士らは、福島第一原発事故後の原発政策を転換した政府への「忖度(そんたく)」を指摘。事故から12年がたとうとする中、今も避難生活を続ける被災者からは怒りの声が上がった。(小野沢健太、山下葉月)》。
『●《史上最大の公害事件》核発電人災について《東電の旧経営陣に対し、
東電に賠償するよう株主が求めた》株主代表訴訟…13兆円の賠償命令』
刑事裁判においても、《未曽有の事故を風化させないためにも、人災を起こした責任を明確に問うべきだ》。
琉球新報の【<社説>東電旧経営陣無罪 責任の所在があいまいだ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1649225.html)によると、《だが、同じく津波を予見できたかどうかが焦点となった民事訴訟では、津波による事故は予見できたとして、浸水対策をとらなかった旧経営陣に賠償を命じる判決が出ている。刑事裁判は過失立証のハードルが高いとはいえ、司法判断が正反対に分かれることは納得し難い》。
《「福島原発告訴団」の武藤類子団長…は、判決後に東京都内で開いた集会で「はらわたが煮えくり返る思い。最高裁に上告してほしい」と憤り、「悔しい」と何度も繰り返して声を震わせた》そうだ。さらに、《「裁判所はこれでいいのか」 事故で多数の命が奪われたのに、東電の誰も刑事責任を負わないことに納得がいかない》。
『●脱アクションウィーク、5万人集会』
「最後の福島の被災市民としての武藤類子さんが
訴えておられる映像がとても印象に残りました。
その文章おこしされたものはCML
(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-September/011909.html)
にありますので、一読して頂きたいです」
『●再稼働・輸出問題に続いて、東京電力原発人災下の
五輪招致騒動: 「あろうことか」、の連続』
《団長を務める武藤類子さん(60)は「抜本的な対策を取らない
と大量な汚染水が出ることは、東電にとって想定内だったはず。
文書はそれを示す証拠だ。これまでのずさんな汚染水対策を見ると、
私たち被災者の犠牲はなんだったのかと思う」と憤る》
『●「東電元幹部の罪と罰」
『週刊金曜日』(2014年9月19日、1008号)についてのつぶやき』
《武藤類子氏【これでも罪を問わないのか】。
明石昇二郎さん【東電関係者の「不起訴」理由 検察は、いかに
原子力ムラに丸め込まれたか】、「告発人として主任検事から
詳細な説明を受けていた筆者が、その詳細を暴露する……
御用電力学者の言い訳を鵜呑み……原子力ムラにしてやられた検察」》
『●原状回復が損害賠償の基本: 東京電力原発人災で
「ふるさとをなくした痛み」は全く癒えていない』
《「東京電力福島第一原発事故で国と東電の刑事責任を
追及している福島原発告訴団の武藤類子団長は「原発事故が
解決していない中での再稼働は信じ難い」と強調。川内原発建設
反対連絡協議会の鳥原良子会長は「民意を反映しない
鹿児島県や薩摩川内市の再稼働同意に住民は大きな怒りを
感じている」と述べた》
《原発事故被害者団体連絡会が設立された。被災者の悲しみ、
怒りは、激しく、深く。共に訴え、助け合うため団結した。
それは私たちとも無関係ではあり得ない。福島が求めている
のは、当然そうあるべきことだけだ。謝罪と被害の完全賠償、
暮らしと生業の回復、詳細な健康診断と医療保障、
および被曝(ひばく)低減策、そして、事故の責任解明-》
『●東電核発電人災、「だれひとり刑事罰を問われなくて
いいのか」? 「市民の正義」無き国ニッポン』
《長い困難な裁判になるのだろうが、みんな裁判にかけている。
団長の前いわき市議佐藤和良さんは「有罪に持ち込むため、
スクラムを組もう」と訴えた。副団長の武藤類子さんも
「最悪の事故を経験した大人として、未来に対して何ができるか」
と問うた。私も、市民の正義を求める人びととともに
「われらゆるがず」の歌声に連なりたい。(佐藤直子)》
『●武藤類子さん《沖縄で闘っている人の言葉…「国を相手に
ケンカしたって勝てない。でも、おれはやるんだ」》』
「レイバーネットのコラム【●木下昌明の映画の部屋 250回/
原発事故に翻弄された14人~土井敏邦監督『福島は語る』】
…。《映画は、生活を根こそぎ奪われ、人生を翻弄された
14人の被災者に焦点を当てている。…暮しの中から被災後の困難を
浮かび上がらせているのが特徴だ》」
《こういった人々の語りから「病めるフクシマ」という言葉がじわり
と浮かんでくる。福島原発告訴団の武藤類子団長が登場する章では、
「自分たちは理不尽な被害者なのに、黙っていていいの?」
と問いかける武藤団長が、沖縄で闘っている人の言葉を紹介する。
「国を相手にケンカしたって勝てない。でも、おれはやるんだ。
それが尊厳なんだ。プライドなんだ」 胸に響く。》
『●武藤類子さん《本来ならその人たちにとってもこの10年、まったく
違った時間があったはず…原発事故は、その時間を奪ってしまった》』
《「私たちはいま、静かに怒りを燃やす東北の鬼です」──
2011年9月、福島第一原発事故から半年後の集会で読み上げられた
武藤類子さんのスピーチは大きな反響を呼び、多くの人の心を
揺さぶりました…》
『●《武藤類子さん…が講演し、今も続く過酷な被害を訴えた。ロシアに
よるウクライナの原発攻撃にも触れ「胸がふさがれる思い」と語った》』
以前も引用しました ―――――― 武藤類子さん《避難者の人たちだって、多分ほとんどの人は「叶うなら帰りたい」と思っているでしょう。でも、それはただ同じ場所に戻りたいということではなく、慣れ親しんだ、かつてのふるさとに帰りたいということ。「帰りなさい」と言いながら、復興予算がじゃぶじゃぶ投入されて知らない建物が次々に建ち、新しい住民ばかりが増えて、以前とはまったく違う「ふるさと」になってしまっているというのは、大きな矛盾だと思います》。《本来ならその人たちにとっても…まったく違った時間があったはず…原発事故は、その時間を奪ってしまった》。
東電や国はさっさと「原状回復」して見せてほしい…11年も経ってしまったではないですか。さらに、かつて、武藤類子さん《ひとりひとりの市民が… 国と東電の責任を問い続けています。そして、原発はもういらないと声をあげています。私たちは今、静かに怒りを燃やす東北の鬼です》とも。――――――
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/226005】
「恥を知れ」と怒声が飛んだ…高裁が出した無罪判決に被災者から怒りの声 東電旧経営陣の刑事裁判
2023年1月18日 21時34分
(福島第一原発事故を巡る東京電力の旧経営陣3人の
控訴審判決後、「不当判決」などと書かれた紙を掲げる
女性(左端)ら告訴団と支援者ら=東京・霞が関の東京高裁前)
市民の判断で強制起訴された東京電力旧経営陣3人の公判は、無罪判決が維持された。検察官役となった弁護士らは、福島第一原発事故後の原発政策を転換した政府への「忖度(そんたく)」を指摘。事故から12年がたとうとする中、今も避難生活を続ける被災者からは怒りの声が上がった。(小野沢健太、山下葉月)
【関連記事】福島第一原発事故の刑事裁判 東電元会長ら旧経営陣3人、二審も無罪 「津波の可能性は予測できない」
◆勝俣恒久元会長は体調不良で出廷せず
「控訴を棄却する」
18日午後2時すぎ、細田啓介裁判長が判決主文を言い渡すと、傍聴人で満席の東京高裁の法廷は静まり返った。証言台の前に立った武藤栄元副社長(72)と、武黒一郎元副社長(76)は身動きせずに主文を聞いた後、武藤元副社長だけが裁判長に一礼をして席に戻った。勝俣恒久元会長(82)は体調不良のため出廷しなかった。
主要な争点となった国の地震予測「長期評価」について、細田裁判長が「当時は、信頼度がかなり低いとする評価だった」と述べると、武藤元副社長は満足そうに軽く2、3度うなずいた。武黒元副社長は、細田裁判長をじっと見つめたままだった。
判決の読み上げは約1時間40分に及んだ。閉廷後、2人は被災者らも座る傍聴席には目を向けずに退出。静かだった傍聴席からは「恥知らず」と怒声が飛んだ。
◆思わず書き込んだ「裁判所はこれでいいのか」
(判決後の報告集会で無念の表情を見せる原発事故被害者の
武藤類子さん=東京・霞が関の弁護士会館で)
旧経営陣を告訴・告発した「福島原発告訴団」の武藤類子団長(69)=福島県三春町=は、判決後に東京都内で開いた集会で「はらわたが煮えくり返る思い。最高裁に上告してほしい」と憤り、「悔しい」と何度も繰り返して声を震わせた。
傍聴席で判決の読み上げを聞いた。「一審判決を再現しているような早口で、東電側の主張を全部うのみにして言っているようだった」。聞いているうちに絶望感が高まり、メモを取っていたノートに思わず書き込んだ。「裁判所はこれでいいのか」 事故で多数の命が奪われたのに、東電の誰も刑事責任を負わないことに納得がいかない。「原発事故はまだ終わっていない。裁判を続けたい」と話した。
集会には全国から避難者が集まった。新潟県から来た女性は「無罪判決が出るなんて」とぼうぜんとした様子。県内には、再稼働の準備を進める東電の柏崎刈羽原発がある。大雪になるだけで立ち往生するため、「原発事故が起きれば、避難どころではないはずだ」と訴えた。
北海道千歳市の地脇聖孝さん(51)は事故時、福島県西郷村で被災した。「事実を見ない不当判決。最高裁での逆転有罪を目指したい」と前を向いた。
◆「結論ありき」検察官役が批判
「結論ありきの判決。国の原子力政策に呼応した政治的な判断をした」。判決後に記者会見をした検察官役の指定弁護士、石田省三郎弁護士は、昨年末に政府が原発推進の基本方針を決めたことを踏まえ、この日の判決を厳しく批判した。
最高裁への上告は「検討する」と述べるにとどめた。
控訴審で指定弁護士側が求めた証拠や現地調査などを東京高裁が却下し、実質的な審理をほとんどしないまま出された判決。石田弁護士は「証拠申請を却下しておきながら、こちらの主張が不十分というのは論理が破たんしている」と憤った。
判決は「現実的な可能性」という言葉を繰り返し、被害が発生する確実性が見込めるかを重視した。石田弁護士は「津波のような自然災害に対してこのような見解を取れば、過失責任自体が問えなくなり、極めて不合理」と指摘。「(国の地震予測の)長期評価を全面否定することが先にある。恣意的な判断だ」と強調した。
被害者参加代理人の弁護士らも会見。海渡雄一弁護士は「裁判官は現場に行くこともなく、原発事故の被害に向き合おうとしなかった」と振り返り、「具体的な危険がなければ対策しなくていいという判断。政府が再稼働を進めようとする中、司法が歯止めになっていない」と非難した。
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1649225.html】
<社説>東電旧経営陣無罪 責任の所在があいまいだ
2023年1月20日 05:00
東京電力福島第1原発事故を巡り、東電旧経営陣の刑事責任が問われた裁判の控訴審判決で、東京高裁は一審に続き、無罪を言い渡した。10メートルを超える津波が襲来する可能性は予測できなかったとして、旧経営陣の過失を再び否定した。
だが、同じく津波を予見できたかどうかが焦点となった民事訴訟では、津波による事故は予見できたとして、浸水対策をとらなかった旧経営陣に賠償を命じる判決が出ている。刑事裁判は過失立証のハードルが高いとはいえ、司法判断が正反対に分かれることは納得し難い。
東日本大震災から12年がたとうとする今も福島県では2万7千人余りが県内外で避難生活を送り、約322平方キロが帰還困難区域として原則立ち入り禁止のままだ。多くの人の人生を狂わせた過酷事故で法的責任の所在があいまいになれば、同じ過ちを繰り返しかねない。
控訴審で検察官役の指定弁護士側は「津波の対策工事などをすれば事故は回避できた」と訴えたが、判決は「後知恵によるバイアス」という強い言葉で退けた。
だが、政府の地震調査研究推進本部が2002年に公表した地震予測「長期評価」に基づき、東電内では福島第1原発に最大15・7メートルの津波が到達すると試算していた。事故を回避できていたかどうかは、決して「後知恵」で片付けられるものではない。
一審は長期評価の信頼性を否定したが、二審は「専門家の審査を経て、見過ごすことのできない重みを有していた」と一定の信頼性を認めた。にもかかわらず、信頼性に異論を唱える専門家もいたとして、「現実的な可能性を認識させるような性質を備えた情報であったとは認められない」と結論づけた。
当初、検察は旧経営陣3人を不起訴にしたが、国民の中から選ぶ検察審査会の判断で3人は強制起訴された。立証の壁の高さは、原発事故の法的責任を明らかにすべきだという被災者や市民の感覚とかけ離れている。
ひとたび事故を起こせば取り返しのつかない被害を出すだけに、原発事業者や国の安全責任は重大だ。事故前に文部科学省と経済産業省が作成した小中学生向け副読本には「大きな地震や津波にも耐えられるよう設計されている」と記述していた。最悪の自然災害を想定した安全対策を放置したことにより起きてしまった福島第1原発事故は、明らかな「人災」だ。
一方で、原子力規制委員会が昨年12月、60年を超える原発の長期運転を可能にする安全規制の見直し案を了承した。原発推進を打ち出す政府の方針を規制委が追認し、福島第1原発事故を教訓に定められた規制制度を転換しようとする動きが進んでいる。
未曽有の事故を風化させないためにも、人災を起こした責任を明確に問うべきだ。
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[※ ↑「原発さえなければと思います」(週刊金曜日、2021年03月12日、1320号)] (2022年07月31日[日])
〝汚染水〟の海洋放出に断固反対する…〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行。
断固、汚染水の放出に反対する。風評被害でおさまる保証はどこにあるのか? 汚染水の放出からX年後にどう責任をとるつもりか? 捨てて、拡散させてしまってからでは遅い。いくら希釈しても汚染物質の質量は減らない。
琉球新報の【<社説>原発処理水の海洋放出 保管・分離技術の確立を】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1556105.html)によると、《原子力規制委員会は東京電力福島第1原発のトリチウム汚染水の海洋放出計画を認可した。安全性に問題はないというのが理由だが、果たしてそうなのか。疑問は尽きない。海に流してしまうということには地域、漁業者らに加えて国際社会にも批判がある》。
ホントに原子力「寄生」委員会。《規制》したためしなどなく、役立たずにも程がある。
『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》』
『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の
議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」』
『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》』
『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
…廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化』
『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)』
『●核燃料デブリに触れた汚染水をALPS処理した〝汚染水〟の海洋
放出に断固反対する…〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行である』
再々度、以前引用した沖縄タイムスの【社説[福島原発事故11年]廃炉の道筋見えぬまま】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/923228)によると、《政府はトリチウムを含んだ水は国内外の原発で放出されており、影響は確認されていないとする。ただ、事故で溶けた炉心の冷却に使った水を放出した例は過去になく、長期にわたる放出への不安や懸念は消えない》。
政府曰く《…影響は確認されていない》って、イギリスのセラフィールドやラ・アーグではどうなんですかね? 《影響は確認されていない》なんて言いきれるのですか?
そもそも、通常運転している核発電所からのトリチウムと東京電力核発電人災の処理水という名の汚染水中のトリチウム (など) を同列に論じていいのですか?
デモクラシータイムスの【【原発耕論 No15】汚染水海洋放出は無責任の極み!】(https://www.youtube.com/watch?v=rUt5pk1oGJ8)も、とても勉強になりました。海洋放出以外の選択肢が示されています。
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1556105.html】
<社説>原発処理水の海洋放出 保管・分離技術の確立を
2022年7月27日 05:00
原子力規制委員会は東京電力福島第1原発のトリチウム汚染水の海洋放出計画を認可した。
安全性に問題はないというのが理由だが、果たしてそうなのか。疑問は尽きない。海に流してしまうということには地域、漁業者らに加えて国際社会にも批判がある。
そもそも政府と東電は「関係者の理解なしには、いかなる処分水の処分もしない」と約束したはずだ。現時点で果たして「理解が得られた」と言えるだろうか。このまま海洋放出計画を進めるのは無責任である。放出以外の方法を引き続き検討すべきだ。
放出ありきの審査になってはいないか。東電は来春にも放出すると説明するが、身勝手である。漁業者の理解は全く得られていない。
全国漁業協同組合連合会(全漁連)の坂本雅信会長は計画認可で「断固反対であることはいささかも変わらない」との声明を発表した。
福島県の漁業者約千百人のうち7割が所属する相馬双葉漁協(相馬市)は沿岸漁業が主で、風評被害があれば大きな影響を受ける。
今野智光組合長は「何をもって漁業者側が『理解した』となるのか国に聞いても答えてもらったことがない」と語る。風評対策などで具体策が示されないまま事態が進みつつあることを懸念している。
規制委の認可原案には約1200件の意見が寄せられた。「安全性の根拠を国民に分かりやすく発信するべきだ」「タンクの大型化や敷地の拡大などまだまだ検討の余地がある」などだ。一つ一つに丁寧に答えてもらいたい。
トリチウムは放射性物質である。トリチウムが残る限り「汚染水」である。トリチウム汚染水を保管するタンクが来秋には満杯になることから、政府は昨年4月、トリチウムの濃度を国の基準値の40分の1未満にして海に放出する方針を決定した。
いくらトリチウムの濃度を下げるといっても、これを海洋に出すことの影響はどうなのか。それ以外の放射性物質は完全に除去できているのだろうか。
規制委は、人体などへの影響は小さく、安全性に問題はないと判断した。しかし、国民の理解は広がっていない。
復興庁の調査では、希釈する政府方針を知っているのは国民の43・3%にとどまった。韓国では約8割が「福島産食品を購入しようと思わない」と答えている。
政府は基金を創設し、買い取りなど風評対策を講じる方針だが、究極の風評対策は流さないことだ。宮城県の村井嘉浩知事は海洋放出以外の処分方法を継続して検討するよう、繰り返し求めている。隣接県の知事の発言は重い。
既にトリチウムの分離技術がいくつか提案されている。海洋放出ありきではなく、放出以外の長期保管と分離技術の確立に全力を尽くすべきである。
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[※ ↑【連載「6・17最高裁判決/原発被災者4訴訟」】 (東京新聞 2022年06月11日)]
※2022年07月08日(金) 正午前、安倍晋三氏が銃撃され、夕方に、亡くなりました。このような暴挙は許されるはずもありません。故人のご冥福をお祈りします。
安倍氏がたとえどのような思想を持っていようが、暴力によって言論を封殺するなどあってはなりません。安倍氏とは全く異なる思想を持っていようが、政治信条であろうが、同様です。今回、野党議員の多くがそうしたように、たとえ野党の議員の皆さんに対する同様な蛮行があったとしても、自民党の皆さんも断固としてその蛮行を非難するはずです。当たり前です。ましてや、ヘイトや差別をまき散らす非道など、恥ずべきことはやめるべき。
戦争という暴力も同様です。いかなる理由があろうとも、戦争してはいけない。
一方、安倍晋三氏の数々の〝案件〟が消えてなくなるわけでは、当然、ありません。いまマスコミで繰り広げられている、安倍氏を神のごとく崇め奉ることなど許されるはずもない。今後も、非難されるべきは非難すべき。今後も、死者は鞭打たれるべきだ。
また、選挙は選挙、です。冷静な投票行動をお願いします。自公お維コミに投票すること、選挙に行かずに間接的に自公を支持すること、そのような投票行動がどの様な未来をもたらすかを冷静に判断すべき。戦争できる国にしてはいけない。
『●死者に鞭打つ…風見鶏氏・中曽根康弘元首相《日本の戦後
民主主義政治を歪めた張本人》が《ダンマリを貫いた》問題とは?』
『●風見鶏氏・中曽根康弘元首相《左派労働運動(総評)をつぶし、
社会党をつぶすことまで意図していたとあけすけに…》』
『●《「国民には自助だ共助だと自己責任押し付けて中曽根の葬式には
公助か」の声》(リテラ)…河野太郎行革担当相は閣議の際に無言?』 (2022年06月26日[日])
苦しむ市民を救わない司法、最「低」である。最大の戦犯・アベ様に気を遣う最「低」裁。《史上最大の公害事件》で、国の責任を免罪するとは、呆れ果てる。
馬奈木厳太郎弁護士の言葉に尽きる。「もし対策を取っていたら防潮堤を造ったことだろう、それでは事故は防げなかっただろうと、仮定に仮定を重ねて、最高裁は国の責任を否定した。被害者が何を裁判に求めていたかに最高裁は向き合わず、考え方を示すことを回避した。大変悔しい」。
『●馬奈木厳太郎弁護士《現在、賠償金は東電しか払っていない。
国が『加害者』となれば賠償の在り方が根元から変わり
…政策に大きな影響》(1/2)』
『●馬奈木厳太郎弁護士《現在、賠償金は東電しか払っていない。
国が『加害者』となれば賠償の在り方が根元から変わり
…政策に大きな影響》(2/2)』
『●やはり最「低」裁(第2小法廷・菅野博之裁判長)でした、というオチ
…《原発事故で国の責任認めない判決 避難者訴訟で最高裁が初判断》』
『●「津波対策が講じられていても事故が発生した可能性が相当ある」
ので国に責任なし ―――これはあまりに酷すぎないか、最「低」裁?』
『●《史上最大の公害事件》…最「低」裁は《仮定に仮定を重ねて…国の
責任を否定した。被害者が何を裁判に求めていたかに…向き合わず…》』
そんな論理が許されるのならば、二度と核発電所の稼働など許されない。さっさとすべて廃炉作業に入るべき。
「津波対策が講じられていても事故が発生した可能性が相当ある」のならば、国は核発電所を稼働させてはいけなかったのだ。国に明確な責任がある。《「地震、津波は想定外だから仕方なかった」と言っているに等しい》。
沖縄タイムスの【社説[原発避難者訴訟]国の主張 追認する判決】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/977002)によると、《東京電力福島第1原発事故で避難した住民らが国に損害賠償を求めた集団訴訟で、最高裁が、国の賠償責任を認めない判決を言い渡した。東電を規制する立場だった国の法的責任を不問に付すもので、最高裁の判断にはいくつかの疑問が残る。訴訟は「巨大津波を予見できたか」「対策を講じていれば事故を回避できたか」が争点となっていた。最高裁は、予見の可能性について判断を示さなかった。事故回避については、津波の被害は事前の試算を大きく超え、国が規制権限を行使して、東電に防潮堤の設置などを命じても、事故を防げなかった可能性が高いと結論付けた。国策として原発建設を推し進めてきた国には、積極的に対策を講じる責任があったはずだ。最高裁の判断はその責任を軽視したと言わざるを得ない》。
(AERA)《…「長期評価」…15.7メートル…。…「津波評価技術」…5.7メートル…。「長期評価」は、法律にもとづいた、国による公式な地震の予測だ。一方「津波評価技術」は、電力会社が費用を全額負担して土木学会に委託し、電力社員が中心になって取りまとめた何の法的裏付けもない予測である。しかし国は、自らが予測した「長期評価」より、「津波評価技術」の方が信頼できるとし、「だから高い津波は予見できなかった」と主張しつづけてきた》。そして、最「低」裁は、《国は「3.11の津波は、長期評価が予測する津波より大きかった。だから長期評価の津波に備えていたとしても、事故は防げなかった」と主張していた。これを認めた形だ》。《東京高裁(千葉控訴審)は、想定にある程度の余裕を持たせた対策をするのが一般的なので、「長期評価」に備えて防潮堤の建設や建屋の水密化などをしておけば、3.11の津波でも影響は相当程度軽減され、「本件事故のような全電源喪失の事態に至るまでのことはなかった蓋然性が高い」とし、国の責任を認めていた》というのにだ。
琉球新報の【<社説>原発事故国の責任否定 原発政策への信頼失墜】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1535494.html)によると、《最高裁は東電に対策を取らせていても実際の津波は想定より大きく、事故に至ったと判断した。想定できないから免責されるという論法なら「地震大国」の日本で原発は稼働させてはならないだろう。想定外であっても原発政策を推進してきた国の結果責任は免れない。事故対策は原発政策の根幹だ。今回の事故で国の責任を認めないのなら国の原発政策はもはや信用できない。信頼は地に落ちたも同然だ》。
東京新聞の【<社説>原発避難者訴訟 納得しがたい判断だ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/184112?rct=editorial)によると、《そのような事態は予想できたはずである。ならば防潮堤を高くしたり、原子炉建屋の防水対策をしたり、電源車を高台に配置するなど、全電源喪失の事態に陥らないための対策は十分、考えられたのではないか。そもそも「危険」と考えれば、原発の運転停止の判断もありうるはずである。実際に日本原子力発電の東海第二原発(茨城)の場合は、「最も危険な想定」で津波高を一二・二メートルとし、〇九年に従来の倍になる高さの盛り土工事や建屋扉の防水工事などをした。その結果、大津波の被害から免れたのである。「対策をしてもムダ」とでも言うような論法を許すならば、地震の巣と呼ばれる日本列島の上で原発を運転させること自体がもはや犯罪的ではないだろうか》。
核発電所の再稼働など《もはや犯罪的》なのだ。やれるものなら《原状回復》して見せてから、《原発回帰》を口にせよ。福島を元の姿に戻して見せよ。
さらに最も腹立たしいのは、最大の戦犯が未だにのうのうと政治家で居続けていること。最大の戦犯・アベ様が、核発電所を新規に作りたいそうです…正気じゃない。その核発電所に「アベシンゾウ」とでも名付けては如何か?
『●新高速炉「アベシンゾウ」…愚かな核発電「麻薬」中毒患者・
核燃サイクル教信者の罪を後世に残すために』
『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
“最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」』
『●東電核発電人災での国の責任も放棄…《あの未曾有の福島第一原発
事故を招いた“最大の戦犯”》アベ様の責任は追及され続けるべき』
『●高松高裁原発避難者訴訟…《「長期評価」を真摯に受け止めていたら、
遅くとも東日本大震災の前までに、さまざまな津波対策は取れた》』
[※ ↑ 朝日新聞 (2022年06月18日[土])]
[※ 『原発に挑んだ裁判官』(磯村健太郎・山口栄二) 朝日新聞出版↑] (2022年06月05日[日])
東京新聞の記事【泊原発、運転差し止め命令 札幌地裁、津波対策で初判断】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/180634)によると、《北海道電力泊原発1~3号機(泊村)で事故が起きれば生命や身体の安全が脅かされるとして、周辺住民ら約1200人が北海道電に運転差し止めや廃炉を求めた訴訟の判決で、札幌地裁は31日、「津波に対する安全性の基準を満たしていない」などとして、現在定期検査中の3基の運転差し止めを命じた。原告側によると、津波への安全対策が不十分として運転差し止めを命じるのは初めて。2011年の東京電力福島第1原発事故後、運転差し止めの判決は3例目。初の司法判断となった廃炉請求については「必要な具体的事情が見いだせない」として棄却した》。
『●元福井地裁裁判長・樋口英明さん《地震大国の日本には、北海道から
沖縄まで原発を動かせる場所はどこにもない》』
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●核発電「麻薬」中毒患者・経産省の教育介入と
大きな勘違い…《学校の授業とは国策をPRする場ではない》』
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
東京新聞の記事【<解説>泊原発再稼働を認めない判決 安全性を説明できない電力会社にNO】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/180645)によると、《北海道電力は保有する原発の安全性を説明する能力に欠けている―。泊原発1〜3号機の運転禁止を命じた札幌地裁判決を端的にまとめると、こうなる》。
また、【<社説>泊原発差し止め 万が一に備えなくては】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/180982?rct=editorial)によると、《北海道電力泊原発を巡る訴訟で札幌地裁は「津波への対策が不十分」として運転差し止めを命じた。泊原発は再稼働に向けて審査中だが、万が一に備えた安全確保策の審査を迫る判決だ。…焦点となったのは津波だ》。
『●シレ~ッと批判しているが、そんな《ずさん》な東電を〝育てた〟のは
国や自公であり、更田豊志氏委員長ら原子力「寄生」委員会でしょ?』
核発電「寄生」委員会は、何をデッカイ面をしているのか? 《規制》するのが委員会の役目でしょ? シレ~ッと批判しているが、そんな《ずさん》な北海道電力を〝育てた〟のは国や自公であり、更田豊志氏委員長ら原子力「寄生」委員会でしょ?
古賀茂明さん《国民の前で、ちゃんと議論すれば、止めろと言わずに止めるのは簡単だ》…裁判で勝つために ――― 樋口英明理論の浸透を。反・核発電に、高度な工学的知識は不要である…(樋口英明さん)《原発の耐震性は信頼度も基準値も一般住宅より、はるかに劣る》のだから。
『●裁判所も歪む…《国が開発の政策的な枠組みを決め、その下で
電力会社に》核発電所を…《そして裁判所も一体となり…》』
『●2014年5月大飯原発運転差し止め判決…樋口英明さんは《基準地震動を
超える地震が来ないと言えるかどうか…他の原発と共通の問題》』
『●元福井地裁裁判長・樋口英明さん《地震大国の日本には、
北海道から沖縄まで原発を動かせる場所はどこにもない》』
『●反核発電に、高度な工学的知識は不要である…(樋口英明さん)《原発の
《原発の耐震性は信頼度も基準値も一般住宅より、はるかに劣る》のだから』
『●《原発再稼働や増設を唱える連中の頭の中を掻っ捌いて、中身を見て
みたい》(鈴木耕さん)――― なぜ今直ぐ「原状回復」しないの?』
『●古賀茂明さん《国民の前で、ちゃんと議論すれば、止めろと言わずに
止めるのは簡単だ》…裁判で勝つために ――― 樋口英明理論の浸透を』
《原発の安全性》、「安全な核発電」…形容矛盾。「安全」と「原発」「核発電」、対局にある言葉だ。《万が一に備えた安全確保策》…《万が一》といった低いリスクではないのは明白です。《岸田文雄首相はウクライナ危機を背景に、「安全性の確認された原発の再稼働を進める」と強調》、キシダメ氏ときたらアホ丸出しだ。
《津波への対策が不十分》…その大元にあるのはアベ様だ。アベ様は3.11東京電力人災の《最大の戦犯》。
『●新高速炉「アベシンゾウ」…愚かな核発電「麻薬」中毒患者・
核燃サイクル教信者の罪を後世に残すために』
『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
“最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」』
『●東電核発電人災での国の責任も放棄…《あの未曾有の福島第一原発
事故を招いた“最大の戦犯”》アベ様の責任は追及され続けるべき』
『●高松高裁原発避難者訴訟…《「長期評価」を真摯に受け止めていたら、
遅くとも東日本大震災の前までに、さまざまな津波対策は取れた》』
司法も酷いよなぁ。苦しむ市民を救わない司法、最「低」である。
『●馬奈木厳太郎弁護士《現在、賠償金は東電しか払っていない。
国が『加害者』となれば賠償の在り方が根元から変わり
…政策に大きな影響》(1/2)』
『●馬奈木厳太郎弁護士《現在、賠償金は東電しか払っていない。
国が『加害者』となれば賠償の在り方が根元から変わり
…政策に大きな影響》(2/2)』
『●やはり最「低」裁(第2小法廷・菅野博之裁判長)でした、というオチ
…《原発事故で国の責任認めない判決 避難者訴訟で最高裁が初判断》』
『●「津波対策が講じられていても事故が発生した可能性が相当ある」ので
国に責任なし ―――これはあまりに酷すぎないか、最「低」裁?』
そして、最大の戦犯は未だにのうのうと政治家で居続けている。最大の戦犯・アベ様が、核発電所を新規に作りたいそうです…正気じゃない。「アベシンゾウ」とでも名付けては如何か?
一方、あ~ぁな事件…。丸山知事、どうしたらそんな判断に…。
東京新聞の記事【島根県の丸山知事が再稼働に同意「原発はなくしていくべきだが…現状では一定の役割」 中国電力島根原発2号機】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/181030)によると、《島根県の丸山達治知事は2日の県議会本会議で、中国電力島根原発2号機(松江市)の再稼働について「やむを得ないと考え、容認することとします」と同意を表明した。既に松江市も再稼働に同意しており、地元自治体による手続きがこれで終わった。中国電は2023年度中の再稼働を目指す。丸山知事は午前10時に始まった本会議で、45分にわたって再稼働の理由を説明した。その中では「不安のない生活をするには原発はないほうがよく、なくしていくべきだと私も思います。一方で、必要な電力は供給される必要がある。現状では原発が一定の役割を担う必要があると考えます」「県民の皆さんに不安や心配が残るものであり、苦渋の判断です」と述べた。島根原発は全国で唯一、県庁所在地に立地。避難計画の策定が義務づけられる30キロ圏内には島根、鳥取両県の6市があり、人口は約45万7000人。そのうち、寝たきりの高齢者や障害のある人ら避難時に支援が必要な住民は約5万2000人。30キロ圏内人口が約94万人と最多の日本原子力発電東海第2原発(茨城県)周辺の要支援者約3万8000人を上回り、避難計画の実効性が課題となっている。中国電は2015年に1号機の廃炉を決め、18年には建設中の3号機の審査を申請。3号機はほぼ完成している。2号機は21年9月に原子力規制委員会の審査で、東京電力福島第一原発の教訓を踏まえて策定された新規制基準に適合した。(小野沢健太)》。
つぶやきで知りました。映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』(https://saibancho-movie.com/)を教えて頂きました。
【映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』】
(https://saibancho-movie.com/)
(https://youtu.be/AlLlePkIcdE)
タイトルから、『原発に挑んだ裁判官』(磯村健太郎・山口栄二、朝日新聞出版)を思い浮かべました。3人のお一人が、樋口英明・元福井地裁裁判長。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/180645】
<解説>泊原発再稼働を認めない判決 安全性を説明できない電力会社にNO
2022年5月31日 16時50分
北海道電力は保有する原発の安全性を説明する能力に欠けている―。泊原発1〜3号機の運転禁止を命じた札幌地裁判決を端的にまとめると、こうなる。
この判断には予兆があった。北海道電は再稼働を目指した原子力規制委員会の審査で、原発敷地内の断層が地震を引き起こす活断層であるかどうかについて、何度も説明能力に疑問を持たれてきた。規制委の更田豊志委員長は、社長に人材をてこ入れするよう要求する異例の事態にもなった。
北海道電の対応は、裁判でも同じだった。規制委の審査が進まず、住民側への反論を十分に用意できなかった。提訴から10年を超えた訴訟は、業を煮やした裁判長の「結審します」というひと言が流れを決めた。
岸田文雄首相はウクライナ危機を背景に、「安全性の確認された原発の再稼働を進める」と強調している。北海道電は規制委の審査だけではなく、裁判の場でも安全性を説明することさえできていない。原発を動かすだけの資格と能力があるのか。答えは明らかだ。(小川慎一)
【関連記事】泊原発、運転差し止め命令 札幌地裁、廃炉請求は棄却
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/180982?rct=editorial】
<社説>泊原発差し止め 万が一に備えなくては
2022年6月2日 07時03分
北海道電力泊原発を巡る訴訟で札幌地裁は「津波への対策が不十分」として運転差し止めを命じた。泊原発は再稼働に向けて審査中だが、万が一に備えた安全確保策の審査を迫る判決だ。
北海道唯一の原発である泊原発は二〇一一年の東日本大震災後、1号機から3号機まで全てが定期検査のため順次停止した。北海道電力が国の新規制基準に基づいて再稼働を申請しており、原子力規制委員会で審査が続いている。
周辺住民ら約千二百人が原告となって訴訟を起こしたのは、端的に言えば、泊原発が安全性を欠くと考えたからだ。原発周辺や積丹半島沖の活断層などにより「想定以上の地震や津波が襲うのでは」との心配があった。
焦点となったのは津波だ。
原発の敷地は海面から十メートルの高さにある。大震災後に防潮堤の高さを一六・五メートルにかさ上げしたが、規制委は地盤が液状化する可能性を指摘。同電力側は「堅固な地盤に造り直す」と言うが、具体的な構造などは決まっていない。
このため、判決は「液状化が生じる可能性がないことを相当な資料で裏付けていない」とし、「津波への安全性の基準を満たしていない」と結論づけた。
一般的に原告側にある立証責任についても、判決は、電力会社側が主張立証を尽くさない場合「原発が安全性を欠くと事実上推定される」と述べた。
判決は、確定しない限り再稼働を止める効力はないものの、今後の同種の裁判や、規制委の再稼働を巡る審査にも大きな影響を与えるのは必至だ。
ロシアのウクライナ侵攻や原油高騰などで、各国のエネルギー政策が「原発回帰」に向かう可能性はあるが、日本では大震災後、原発運転を認めない判決が今回の泊のほか、大飯(福井)や東海第二(茨城)でも出ている。司法判断を軽んじてはならない。
最新の科学的知見に基づいて常に安全性が証明、確保された状態でない限り、原発を稼働すべきでないのは当然だ。今回の判決を機に、福島第一原発事故の教訓を改めて胸に刻みたい。
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