アメリカの歴史学者が、ニューヨーク郊外での少女時代の
思い出や出来事を、特にブルックリン・ドジャースについてを
中心に書いている。
それはタイトルを見れば分かる人には想像がつく。
著者はDoris Kearns Goodwinさん。
この方「歴史学者」というが、Ken BurnsのPBSの
18時間に及ぶ大リーグドキュメンタリー"BASEBALL"で
ドジャースのこと語っているところしか見たことがない。
時代としては1940年後半からドジャースがロサンジェルスに
移転してしまうところまで。
ドキュメンタリーで語っていたこともかなり書かれていた。
当時の実況のレッド・バーバーの名前も出てきて、
この次の実況のヴィン・スカリーで去年まで
実況していたのだからまさに生き字引。
この"BASEBALL"は、ストライキの1994年に放送されたというが、
ビデオを買ったのが1995年春、NYにてだからかなり早い時期だ。
それも9巻まとめて。そのころはコロコロじゃなかったので、
その後の移動や帰国が結構大変だった。そのときの決断力を
今欲しいものだ。
50年代のアメリカの様子が手に取るようにわかるのだが、
野球関係の誤訳が目立った。分かっただけで
■ミッキー・オーウェンの落球
あれば落球というよりパスボールでしょう
■ウィリー・メイズが見せたミラクルな返球
キャッチした後にすぐ返球したのもいいプレーだが、
もっと語り継がれるのは"THE CATCH"でしょう
■バッキー・デントのランニングホームラン
フェンス越えのホームランだったでしょう
■ボビー・トンプソン
そこはボビー・トムソンじゃないっすか?
原書でどのように書かれているか知りたいところだ。
一般の出版社ならともかく、ベースボールマガジン社なのだから
チェックする人もたくさんいたでしょうに。